インタビュー

VR,IoT,スマホ――この夏,デジタルネイチャー時代のミュージカルを生で体験しよう!『LITTLE PRINCE ALPHA』,間もなく上演

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ズバリ!『LITTLE PRINCE ALPHA』の見どころは?

それでは,今回の『LITTLE PRINCE ALPHA』の見どころについて伺ってみましょう。

Q:お二人から観て,『LITTLE PRINCE ALPHA』の見どころを教えてください。

水野:VRとVR以外,それぞれの観点で見どころを紹介しますね。

まず,VR=高精細な8KのVR映像により,物語への没入感がさらに高まります。ネタバレになりますけど(笑⁠⁠,王子様がこちらを見るとき,目があって「ちょっと恥ずかしいな」と思うくらい。そのぐらい高精度な映像をお届けできます。他にも皆さんを驚かせる仕掛けを用意していますので,とんでもない迫力が体験できるはずです!

VR以外=生のミュージカルはその場限りのもの。その瞬間にしか味わえない感動を体感してほしいです。さらに今回IoT技術を使って開発した専用LEDライト。これによって観客席も世界の一部として感じられるようにしました。このLEDライト,ただ光るだけでなく観客それぞれの動きに反応して,意思を持つ光の粒子のように観客を物語の世界に引き込むところが見どころです。これもぜひ会場で実際に体験してください。

広田:すべて水野さんにお話しいただきましたね(笑)私からは,シンプルに。。ぜひ会場に足を運んで,未知のものが産まれる瞬間に立ち会っていただければと思います。

インタビューを終え,一般席で使われる専用LEDライトの仕組みについて,さらに質問を続ける広田氏。公演当日が今から待ち遠しい

インタビューを終え,一般席で使われる専用LEDライトの仕組みについて,さらに質問を続ける広田氏。公演当日が今から待ち遠しい

Q:ちなみに,観てもらいたい人,おすすめしたい人はいますか?

広田:「こんな人」という枠はまったくなくて,どなたでも。あえて言うならエンターテイメントの未来に興味のある方にはとくに観ていただきたいです。

水野:技術者の立場では,VRやIoTといった最新技術の名前は聞くけれども,一体どんなものなのか想像がつかない人に見てもらいたいです。まず,自分自身で技術を身体で感じてもらいたいです。

繰り返しになりますが,今回のイベントでは,VR HMDをつけて物語に没入できるVR席はもちろんですが,一般席の方も参加型の企画を通してミュージカルを楽しんでもらえる内容になっています。一般席のお客様に配布する専用ネットワークLEDライトは,座席や物語の場面に連動して光の色や強さが変化します。この変化の仕組みを紹介すると,実際の指示出しは,弊社が開発した独自システムによりマスターPCからネットワークを介して行っています。

そうした裏側は専門性が高くとっつきにくいかもしれませんが,皆さんが体験できることを通じて,最新技術ってこういうものなんだ,という具体的なイメージを持ってもらえたら嬉しいです。

テクノロジーと文化の融合,その先にある未来

最後に,今回の取り組みも含め,テクノロジーと文化の融合,その先の未来について質問をしてみました。

Q:最後に,少し大きな話題について教えてください。この先,ミュージカルを含めた人類の文化にテクノロジーはどう影響していくと想いますか?

広田:ドラマというコンテンツは,劇中の登場人物に自分を重ねることで,おもしろみが強くなるものです。俳優としても,観客の皆さまにどのぐらい入り込んでもらえるかを強く意識しています。

『LITTLE PRINCE ALPHA』は,観客の皆さまを劇中に誘う・入り込むための仕掛けをたくさん用意しました。そして,それを実現する手段にテクノロジーがあると,稽古をしていく中で強い確信を持ちました。

今後,劇中の登場人物と劇を見る人との融合にテクノロジーは大きな影響を与えてくれると信じています。

こうした可能性は,自分のこれまで気づいてきた価値観の枠を越え,想像を絶するものです。⁠何が起きるかわからない⁠⁠,それがまた新しいおもしろさにつながっていくはずです。

水野:人類文化にとって「伝える」というのは永遠のテーマではないでしょうか。世界のさまざまな楽器で人が創り出す音楽,絵画や文字や印刷,照明や音響などの技術も,その時代の人々が,そのときにできる最大限の努力で「いかに伝えるか」というテーマを考えた結晶だと思います。

今回の私たちもVRやIoTといった最新テクノロジーを使ってはいますが,そのテーマは変わらず同じ線の上にあると考えています。⁠LITTLE PRINCE ALPHA』の挑戦である「物語の世界に没入(入りこむ)してもらうことで伝える」ということは,簡単に言うと「客観から主観への変化」です。この挑戦が成功するとき,人はさまざまな境遇・立場の違いや,性別や時空間も飛び越えて「自分ごと」として物語を伝えられるようになります。

矛盾するようですが「自分から離れた自分」をテクノロジーによって獲得できるとも言えます。これにより,表現の幅やその影響が,世界の実体を超えて広がるのではないでしょうか。

以上,広田さん,水野さんに,⁠LITTLE PRINCE ALPHA』への思い・見どころを語っていただきました。ちなみにこの取材も稽古・準備の合間をぬってお話いただきました。もしかしたら,今回のインタビューでは触れられなかった「新しい挑戦」が加わっているかもしれません。

最後に,お二人から来場される皆さまへの一言をいただいたので,それをもって本インタビューを締めくくります。

広田:会場で⁠何か⁠を感じていただければ幸いです。

水野:「リトルプリンスの世界に入り込みたい!」をテーマに,自分の目線として物語を体験できる新しい試みに挑戦しています。ぜひあなただけのリトルプリンスの世界を体験しにいらしてください。

公演名LITTLE PRINCE ALPHA
会場日本科学未来館7階「未来館ホール⁠⁠ 東京都江東区青海2-3-6
日程8/4(土)18:00
8/5(日)11:00,14:00,17:00
座席数VR席 各回40名(前後入れ替え制)/一般席 各回100名

VR席は13才未満のお子様は体験いただけません。
5才未満のお子様のご入場はお断りしています。

補足

技術者向け回

8/4(土)18:00,8/5(日)17:00の回は,VRやIoT,コンテンツ技術に興味がある方向けのアルファコード主催回となります。VR席・一般席,ともに無料です。

申し込みはこちらから。

音楽座メイトイベント(一般向け)

8/5(日)11:00,14:00に行われる回は音楽座メイトイベント回となります。VR+生ミュージカルに加え,ファン向けのイベント等が加わります。料金は,VR席5,000円,一般席無料です。

申し込み・詳細については音楽座ミュージカル公式URLをご覧ください。

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室室長。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属され,2004年1月に編集長へ就任。同2004年9月に『Web Site Expert』を立ち上げ,同誌編集長に就任,現在に至る。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)に配属。現在,社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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