インタビュー

不動産業務支援システム「いえらぶCLOUD」がRPAサービスをリリース~業界が抱える課題解決を目指す不動産テック最前線

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不動産業界特化型SaaSとして培ってきたいえらぶCLOUDが展開する業務支援サービス

松木氏:

入力作業に課題が多い不動産物件情報ですが,基本的にどの不動産会社様が入力しても差が生じにくい項目もあります。

当社は,中小の仲介・管理会社様を中心に,不動産業務支援システムに特化して10年以上前から事業を展開してきた強みを活かして,多くの定型業務を簡略化できるサービスを提供しています。

例えば「いえらぶCLOUD業者間サイト」では,空室情報の募集から入居申込みまでの手続きを一元管理することができ,定型業務のワークフロー全体を同サービス上で処理できます。

さらに300項目以上を対象とした入力不備を検知・通知するチェックツールも備え,正確でミスのない定型業務処理を可能にします。

いえらぶCLOUD業者間サイト

いえらぶCLOUD業者間サイト

小玉氏:

そして当社は,グローバル企業であるUiPath社様のRPAプラットフォームを採用し,⁠RPAらくらくロボシリーズ」というRPAサービスをリリースしました。

RPAらくらくロボシリーズ
https://ielove-cloud.jp/service/rpa/

自動化による定型業務解消の効果が見込めるRPAプラットフォームですが,費用が高く,導入後の保守・運用が大変で,オンプレミス型の自社システムなどでは連携が複雑でうまくいかない,といった課題もよく耳にします。

しかし今回,当社のRPAサービスは,クラウド経由でサービスを提供するRaaSモデルのため,安価でのご提供,かつクライアント様側でロボットを作成(タスク自動化処理を設定)いただく必要もありません。

当社がサービスの一環として,RPAロボットの提供から,システムの更新,保守までを請け負うので,中小の仲介・管理会社様を含めた幅広いクライアントの方へ当社のRPAサービスをご提供できます。

定型業務にかかる時間をさらに削減して,多くの不動産会社様がお客様対応や営業活動など,より生産性の高い業務に集中できると自負しています。

なぜUiPathプラットフォームを採用したのか

松木氏:

いえらぶCLOUDのシステムと連携してさまざまな定型業務をRPAで自動化するため,当社はこれまで20以上のRPAプラットフォームを検証して比較してきました。

当社が,RPAサービスをクラウド型のRaaSモデルとして展開していくためには,高い保守性と更新性を備えるシステムが必要と考えており,そういったシステムの開発・構築が可能だったのがUiPath様のRPAプラットフォームでした。

UiPath様のRPAプラットフォームは,⁠ブラウザとマウスの挙動を記録して再現する」という初期のRPAソフトウェアによく見られた,操作対象の要素の抽出を画像認識で行う単純な方式ではなく,HTMLのソースコードから操作対象の要素を抽出して認識する方式を取り入れています。

ですので,HTML文書構造が一新されない限りは,UIに多少の変更があっても,タスクの自動化処理が安定的に稼働し続けます。

高精度な情報要素の抽出ができる正確性,UIの変更にもエラーが起きづらい安定性において,UiPath様のプラットフォームが最も優れていると判断して採用に至りました。

また,ITツールがなかなか普及しない課題を抱える不動産業界ですが,クラウド型SaaSを利用する企業も着実に増えています。SaaS型サービスは,アップデートによってユーザーサイドのUIを変更することが多々あるため,頻繁なUI変更にもUiPath様のプラットフォームなら対応できると考えています。

また,採用を決定したのには事業面からの理由もあります。

UiPath様は日本市場のシェア拡大を重要視しており,大手企業を中心にシェアを伸ばして評価を得ている一方で,SMB(中小企業)向けのシェアをなかなか伸ばせない,という課題を抱えていました。

なぜなら,日本の中小企業には,そもそもRPAソフトウェアをうまく使いこなせる人が少なく,予算規模でもRPAサービス自体,導入が難しい,といった企業が多いからです。

そんな中,当社は中小の仲介・管理会社様に寄り添い,⁠各社様のITリテラシーも把握しながら,)サービスを拡大してきたこともあり,当社が培ってきたSMB向けの運営ノウハウがUiPath様のさらなる日本国内のシェア拡大に寄与できることも,採用の決め手でした。

国内の不動産業において,当社が初めてUiPath様と提携してRPAを活用したサービスを展開します。

当社のサービスを導入されるクライアント様は,オプションサービスを取り入れる感覚で,安定的に稼働するRPA自動化のメリットを得られます。

またさきほども述べましたが,当社サービスなら,定型業務のワークフロー全体を当社サービス上で処理できるので,UiPath様のプラットフォームの操作面でつまずくこともほぼありません。

続々とリリース予定「RPAらくらくロボシリーズ」

小玉氏:

当社の,業務支援サービスは,約12,000社様からのご利用実績がございます。

その内の1割ほどの不動産会社様に,今回リリースした「RPAらくらくロボシリーズ」を導入いただきたいと考えております。

RPAらくらくロボシリーズ

RPAらくらくロボシリーズ

松木氏:

これまで「らくらく物出しロボ」⁠らくらくコメント入力ロボ」⁠らくらくぶっかくロボ」⁠らくらく画像AI判定ロボ」と続々とサービスラインナップをリリースしています。

物件情報の更新やメンテナンスを意味する「物確」作業をRPAで自動化できる「らくらくぶっかくロボ」は,⁠らくらく物出しロボ」とセット利用が可能など,さまざまなプランもあります。

今後もスピード感をもって,次々と新しいサービスをリリースしていく予定です。

著者プロフィール

酒井啓悟(さかいけいご)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室所属。

1986年生まれ。富山県富山市出身。2011年4月株式会社技術評論社に入社。書籍編集部を経て,現職。電子書籍,オーディオブックなど,出版業界に訪れる新しいジャンルの市場の成長に関わっていくことが当面の目標。

サッカーとねこが好き。

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