de:code 2019――Microsoftが目指すテクノロージと未来の社会

前編:de:code 2019キーノートで見えてきた人と社会とテクノロジ~AI,クラウド,MR

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Intelliget CloudとIntelligent Egde,すべての基盤となるMicrosoft Azure

続いて,Azure Corporate Vice PresidentのJulia White氏が登壇し,Microsoftが提供する各種サービスやアプリケーションの基盤となる,Microsoft Azureに関するプレゼンテーションを行った。

Azure Corporate Vice PresidentのJulia White氏

Azure Corporate Vice PresidentのJulia White氏

Microsoft Azureは,冒頭の平野氏の発表内でも取り上げられたように,デジタルトランスフォーメーションを実現するIntelliget CloudとIntelligent Egdeの基盤となるコアテクノロジ。

Julia氏は,⁠Microsoft Azureは,ツール,言語,アプリ,すべてを支えるクラウドテクノロジです」と,Microsoft Azureの価値を改めて紹介した。

たとえば,統合開発環境であるVisual Studioファミリでは,Visual Studioに加えて,VS CodeやVS Onlineなどの製品群が用意されていること,また,半年前に買収が完了したGitHubとの連携強化なども紹介された。

GitHubとの連携強化と新機能として,今回Azure DevOpsが発表され,デモンストレーションが行われた。

デモンストレーションを担当したのは,日本マイクロソフト株式会社クラウド & ソリューション事業本部グローバル ブラックベルト セールス部テクノロジー ソリューション プロフェッショナル 井上章氏。

Azure DevOpsとGitHubの連携により,マスターブランチへマージする前にテスト・ビルドが行えるなど,より実践的かつ効率的な共同開発が実現できる

Azure DevOpsとGitHubの連携により,マスターブランチへマージする前にテスト・ビルドが行えるなど,より実践的かつ効率的な共同開発が実現できる

Azure DevOpsは,Azure BoardsやAzure Pipelinesなど,一連の開発サービスを活用して,効率的な共同作業を実現するMicrosoft Azureの機能。今回のデモンストレーションでは,実際に井上氏が担当しているタスクについて,GitHubアカウントと連携させて,マスターブランチへマージする様子が発表された。

サーバインフラ関連の発表では,この他,GitHubとAzure Active Directoryの同期サポートや,Azureサーバレスコンピューティングを実現する新拡張App Service on Linux,さらに,エッジサイドの話題で,Azure SphereやAzure Kinectなど,Azureエッジデバイスによるデモやなどが紹介され,サーバインフラおよびIoT環境としてのAzureの強みが全面にアピールされた発表となった。

Julia氏のプレゼンテーションの最後では,Microsoftが長年研究と開発を進めているAIに関しては,Azure Cognitive Servicesの新機能や,Conversation Transcriptionによる対面会話形のリアルタイム文字起こしのデモなどが取り上げられ,また一歩身近になったAIを体感できる内容で締めくくられた。

MR:Mixed Realityで変わるアイデンティティと時間の概念

3番目に登場したのは,Microsoft Corporation Technical FellowのAlex Kipman氏。Technical Fellowの立場として,新しい技術を「Magic(魔法⁠⁠」と表現し,Microsoftが社会変革を実現するキーテクノロジーである最新のMicrosoft HoloLens 2と,その可能性,そして,聴講者に対するたくさんの驚きを提供するプレゼンテーションを行った。

Microsoft HoloLens 2は,先の米国で開催されたBuild 2019でDevelopment Editionが発表され,ついにエンジニアが触れられるようになった最新のMR向けヘッドマウントディスプレイ。

Alex氏は,HoloLens 2を「これからのAIとMRの新しい世界を開くデバイス」と表現し,3つのポイントとして,

  • 没入感
  • 快適性
  • 価値創造時間

を上げ,それぞれについて,HoloLens 2の強みと魅力を紹介した。

HoloLens 2のデモ。スクリーンはHoloLens 2内のMRの世界には事前に撮影して準備したAlex氏が存在し(左側⁠⁠,そこに実際のAlex氏(右側。HoloLens 2を付けている)が入り込んでいる様子。まさにリアルとバーチャルが混在したMixed Realityの世界を,当事者以外の聴講者までもが体感できた,近未来だった

HoloLens 2のデモ。スクリーンはHoloLens 2内のMRの世界には事前に撮影して準備したAlex氏が存在し(左側),そこに実際のAlex氏(右側。HoloLens 2を付けている)が入り込んでいる様子。まさにリアルとバーチャルが混在したMixed Realityの世界を,当事者以外の聴講者までもが体感できた,近未来だった

この様子と,目指す世界観については,後述するYouTubeの動画から,該当パートをぜひご覧いただきたい。

テクノロジーが変える、社会と未来

以上,de:code 2019のキーノートの模様をお届けした。今回,Microsoftが目指す世界について,まず,人に近いソリューションであるMicrosoft 365,そして,それを支えるインフラとしてのMicrosoft Azure,さらに,この先の未来を作り出すMicrosoft HoloLens 2というパートで発表が行われた。

冒頭で平野社長が述べたように,これからの社会変革を支えるMicrosoftの技術を,3時間のあいだに俯瞰できるキーノートだったと言えよう。

詳細については,以下のYouTubeにて公開されているので,より詳しく知りたい方はぜひご覧いただきたい。

 

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室室長。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属され,2004年1月に編集長へ就任。同2004年9月に『Web Site Expert』を立ち上げ,同誌編集長に就任,現在に至る。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)に配属。現在,社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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