「組込みプレスセミナー」レポート

#5 MOXAによるデバイス・ネットワーキング組込み技術について 

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データネットワーキング製品といえばMOXA

MOXAは,データネットワーキング製品の製造に強みを持つメーカーです。マルチシリアルポート, シリアル・デバイスサーバ,工業用イーサネット・スイッチ,IPビデオサーバ,フロントエンド向け組込みコンピュータなど,その製品ラインナップは多岐にわたります。それらは,生産ライン/設備管理など工業オートメーション,発電所オートメーション,自動計器読み取り,太陽光発電,プロトコル変換,フロントエンド制御など,産業分野を中心に幅広く応用されています。MOXA製品が採用されたデバイスは,現在全世界で7,000,000ポートを超え,アイ・ビー・エス・ジャパンは,このMOXA製品を日本で取り扱う技術力の高い販売代理店です。

MOXAの組込み開発についての考え方

アイ・ビー・エス・ジャパン株式会社
システム開発 島隆紀氏

アイ・ビー・エス・ジャパン株式会社 システム開発 島隆紀氏

島氏は,MOXAの組込み開発についての考え方は非常にユニークと語ります。開発しないですむのならそれに越したことはない,というアプローチを取るからです。⁠エンジニアにとってものづくりは楽しいものの,開発費というのは大半は人件費で,プログラムを書けば書くほどコスト高になります。また,信頼性確保やあとあとのメンテナンスを考えると,できるだけ手を入れない方が早くて安くて簡単に提供できます」と,島氏は語ります。

この考え方にのっとりMOXAでは,ハードウェア,OS,開発環境までを用意し,エンジニアはアプリケーション開発だけに専念できる組込みソリューション,さらにはハードウェア,OS,開発環境,アプリケーション機能まですべて用意し,エンジニアはパラメータを設定するだけという市場投入性の高い製品を提供しています。これにより,ハードウェアの知識が必要であるため,なかなか組込み開発に参入できなかったシステムインテグレータにも道が拓けるというわけです。

代表的なシリーズ製品

続いて島氏は,代表的なMOXA製品をいくつか具体的に実機を示しながら紹介しました。

ThinkCore/UCシリーズ製品は,RISCベースのボックスコンピュータです。ハードウェア的には,CPUにX86CISC Xscale(266MHz)/ARM(166MHz⁠⁠,10/100MのLANポートを2ポート,シリアルポート(2~8ポート⁠⁠,PCMCIA/CF/USBインタフェースを備えるなどの特徴があります。ソフトウェア的には,Linux(MontaVista⁠⁠,WindowsCE,μCLinuxといったOSに対応,プロトコルスタック,デバイスドライバ,ウェブサーバ機能を搭載し,デーモンには,FTP,Telnet,SNMP,Apache,IISを備えます。 このためアプリケーションはシステムから独立した形で,PCアプリケーションイメージで開発可能で,HttpHostとHttpClient機能を簡単にサポート可能です。

一方,NE/EMシリーズ製品は組込み用モジュールです。CPUはNEEM(ARM[192MHz⁠⁠,10/100MのLANポートを1ポート,シリアルポートを2ポート,SDカードインタフェースを備え,OSは独自のMOXA-OSであるものの,ThinkCore/UCシリーズ製品同様,プロトコルスタック,デバイスドライバ,ウェブサーバ機能を搭載し,デーモンにはFTP,Telnet,SNMP機能があります。シリアルI/Fの数や,アクセサリ類,サイズなどによりモデルが選択でき,100を超えるAPIがすでに準備されており,アプリケーション構築も簡単に行えます。

両シリーズとも産業用として開発されているため,稼動温度が-10℃~60℃,稼動湿度5~95%RHと耐久性にすぐれ,一部製品は-40℃~75℃の幅で温度変化に耐えるものもあります。保証期間も5年間と長いのも魅力です。

本当に必要な組込みが行えるソリューション

「MOXA製品はさまざまなシチュエーションに対応できるデバイスがそろっており,本当に必要な組込みだけを行えるソリューション」と島氏は語り,⁠常時,評価機を用意しているので,気軽に性能を検証してください⁠と受講者の皆さんに呼びかけていました。