海外PyCon発表修行レポート2015

第1回 PyCon APAC 2015 in TaiwanでのSphinxに関する発表

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発表の準備について

今回の発表に向けて準備したことについていくつか紹介します。

スライドはPowerPointで作成していて,発表者ノートの欄に全ての英語文章をあらかじめ書いておきました。3年ほど前から英語の練習をしていますが,アドリブでプレゼンテーションするのはまだ難しいです。そこで,話す内容を全て書いておき,発表練習ではこれをスラスラと読み上げるのを目標にしました。

写真10 PowerPointの発表者ノートに話す内容を全て書いた

写真10 PowerPointの発表者ノートに話す内容を全て書いた

Skype英会話のレッスンをときどき受けているのですが,話す内容とスライドを講師の先生に送って,自然な英語になるように指摘してもらったりしました。このおかげで,冒頭の挨拶だけはスラスラと話せたんじゃないかな,と思っています。冒頭以降については技術的な話が多かったこともあり,先生にうまく技術用語を伝えるのは難しい課題でした。しかしこれをきっかけに,知識を持っていない人にどうやって伝えたら理解しやすいのかを考え,スライドにも反映できたと思います。

今回,資料作りは1ヵ月前から始めていたのですが,英語のスライドということもあり,なかなか思うように進みませんでした。そのため,作りかけの資料で発表練習を何度か行いました。筆者の場合,Sphinxのイベントで参加者に聞いてもらったり,会社で同僚に集まってもらって練習しました。そういった練習でみんなに指摘してもらったことの反映や,わかりやすさの改善などの仕上げは思いの外時間がかかりました。そのため,3日目の発表まで,つまり,ほぼ最後までずっと資料を作っていました。

そんな状況でしたが,各発表の直前に1人で通しリハーサルを行ったのはとても役立ちました。話す際に強調したいところや,ペース配分などをつかむことができたので,実際の発表でも狙った通りに終えることができました。

ギリギリになって慌てないためにも,発表資料は2週間くらい前には仕上げておいて,完成資料での通し練習は10回くらいやったほうが良いですね。

次のPyConへ

今回は,2つの発表,ブース展示,とSphinxを紹介する多くの機会を持てました。この機会を通じて,多くの人にSphinxの良さを知ってもらい,ドキュメントを作ることのきっかけを提供できたんじゃないかと思います。

このカンファレンスで多くの人と英語で話をしました。と言っても,お互いに英語が第一言語ではなく,発音の問題もあり通じづらいこともありました。そういうときはノートPCに英単語を書いて会話したりしました。技術の根っこがおなじであれば,お互いに片言の英語でもなんとか意思疎通できる,ということを経験できました。また,積極的に英語で話しかけてくる参加者を見習っていこうと思います。

Sphinxについては,今回のカンファレンス参加を通じて,まだまだ認知度が低いことがわかりました。また,多くの人がドキュメントを手軽に生成したいと思っていることもわかりました。そこで,次のPyConに向けては,そういったニーズに合わせてスライドの内容を見直し,改善しようと思います。

次は,今週6月17日(水)から開催されるPyCon Singapore 2015に行ってきます。

著者プロフィール

清水川貴之(しみずかわたかゆき)

ドキュメンテーションツールSphinxのメンテナ。2003年にZope2と出会い,それがオープンソース等のコミュニティー活動を始めるきっかけとなった。

Sphinx-users.jp運営。一般社団法人PyConJP理事。株式会社ビープラウド所属。

著書/訳書:「Pythonプロフェッショナルプログラミング第2版」「Sphinxをはじめよう」「Pythonプロフェッショナルプログラミング」「エキスパートPythonプログラミング」。

運営・参加イベント:Python mini Hack-a-thon主催,Sphinx+翻訳Hack-a-thon主催,PyCon JP 2011-2014運営

サイト:http://清水川.jp/
Twitter:@shimizukawa