Plone Symposium Tokyo 2015 参加レポート

第2回 Plone Symposium Tokyo 2015―Day 2:開発スプリント&インタビュー編

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Plone Foundationメンバーインタビュー

続いて,Plone Foundationからゲストで来られた3名の方へのインタビューをお届けします。キーノートを担当したPaul Roeland氏とEric Steele氏,⁠パネルディスカッション:大学教育とPlone」に登壇されたAlexander Loechel氏の3名がインタビューに応じてくれました。

―― お名前とFoundationでの役職を教えてください。

Paul:ポール・ローランド,Plone Foundationの代表です。

Alexander:アレクサンダー・ローヘル,Plone Foundationメンバーです。今は特にFoundationでの肩書はありません。

Eric:エリック・スティール,Ploneのリリースマネージャーです。

―― みなさん住んでいる国が異なりますが,地元でローカルなコミュニティ活動はされていますか。

Eric:アメリカのペンシルバニア州でState College Plone Users Groupというローカルユーザーグループを運営しています。メンバー数は15~20人くらいで,月に一度ミーティングをしています。ミーティングでは新しいプロダクトや機能の紹介をしたり,トラブルシューティングをしています。

Alexander:私はミュンヘンから来たのですが,いくつかのコミュニティが重なっている状況です。主なものはGZUG(German Zope Users Group⁠⁠,Plone Users Group,Python Users Groupの3つで,そのうちPlone Users Groupは毎月第2火曜日にミーティングを行っています。ドイツではPloneを使っている大学が多くGerman High Education Plone Users Groupという団体もあります。

Paul:私の地元のアムステルダムにもDutch Plone Users Groupがありますが,こちらは年に一度ミーティングを行う程度です。アムステルダムにはグローバルに活動するNPOの本部が数多くあるのですが,これらの団体のテクノロジー担当者のミーティングが月に一度開かれています。ここに参加するNPOの多くがPloneを利用しています。

―― NPO団体のCTOのミーティングというのはアムステルダムならではですね。ありがとうございます。
―― さて次の質問です。いつごろ,どんなきっかけでZope/Ploneを使い始めたのでしょうか?

Eric:2002年にとあるプロジェクトでPloneを使うことになり,それをきっかけにずっと関わり続けています。はじめて使ったのはPlone 2.0.5でした。

Alexander:私の場合は2004年,まだ学生だったのですが,学内でメインに使用するCMSの選定に関わりました。その際に,100以上の機能についてTypo3をはじめ様々なCMSを比較したのですが(⁠⁠ドイツだなあ」とポールから)最終的にPloneリリース1をフォークして使う事になりました。それが始まりですね。

Paul:2001年か2002年だったと思います。当時私はNGOでシステム管理者をしていました。Novell NetWareを使っていたのですが,古いしお金もかかるのでオープンソースで良いものがないか探し,Ploneにたどり着きました。

―― ありがとうございます。続いて,モチベーションという観点でお話を伺いたいと思います。Ploneコミュニティでの活動にコミットし続けるモチベーションはどこから来るのでしょうか?

Eric:コミュニティーの存在自体に得難い価値がある,ということに尽きると思います。いつも現実的でフレンドリーな人たちが集うコミュニティが作り出している,ということ自体が価値だと思います。私はここで生み出されたソフトウェアが本当に気に入っています。

Alexander:同じような回答になりますが,コミュニティの人,でしょうか。お互いをよく知り,信頼できる仲間が大勢います。彼らが相互に関わりあう中で新しいアイデアが生まれ,それがソフトウェアに反映されるということが,ここではうまく行われていると思います。

Paul:コミュニティ自体に価値を感じている,という点は全く同感です。

私自身のことで言えば,多くの恩恵を受けているPloneコミュニティに対する恩返しという側面もあります。

私が関わっているNGOプロジェクトでは18ヵ国にわたる250の組織でPloneを使っていますが,ほとんどコンピュータを利用したことのないインドネシアの農村のユーザでも,わずか2時間のトレーニングでシステムを使えるようになりました。他のソフトウェアを使っていたら,このようなことは実現できなかったと思います。

―― コミュニティの存在自体がモチベーションという点はみなさん共通しているのですね。NGOでの活用も大変興味深いです。
―― 次の質問ですが,Ploneで一番気に入っている機能について。またPloneが他のCMSより優れているところについてお聞かせ願えますか? まずは,機能について。

Eric:セキュリティモデルですね。特定のオブジェクトについてのワークフローがどのようにでも柔軟に設定できること。このページは誰でも見ることができるけど「ジムはダメ,嫌いだから」とかもできちゃう(笑⁠⁠。

(⁠⁠Dislikeボタンもつけるといいよ⁠⁠:byポール)

Alexander:管理画面と公開画面が統合されていることですね。あまりコンピュータに詳しくないコンテンツ作成者が多くいる場合,この点は非常に重要になってきます。管理画面が別になっていると混乱しやすいのですが,Ploneの場合は直感的に理解してもらえます。

Paul:コレクション。これに尽きます。

著者プロフィール

田原悠西(たはらゆうせい)

オープンソースERPのERP5開発者の一人。自由ソフトウェアが好き。


安田善一郎(やすだぜんいちろう)

  • シエルセラン合同会社 代表
  • 株式会社Suraface&Architecture 所属
  • 株式会社ニューロマジック 監査役

PloneをはじめMT,Wordpress,WebReleaseなどさまざまなCMSでサイト構築(企画IAディレクション含む)を手がける。UI/UXデザインのディレクションも。トライアスロン歴約5年だがずっとビギナー。

「Plone 4 Book」(Talpa-Tech Inc.)共著


村岡友介(むらおかゆうすけ)

Yarch:http://yarch.jp/

Yarchという屋号で活動しているフリーランサー。インターネットに関わる困りごと,特にPythonに関わるチューニングを手がける。日々の活動のなかで気になったものにパッチを投げてるので,GitHubのリポジトリ一覧がカオス。

Twitter:@jbking

GitHub:jbking

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