「PyCon APAC 2018 in Singapore」参加レポート

Day1:プライバシーを機械学習でどう守るか?/機械学習の基礎と応用

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APACで発表を行ってみて

(寺田学)

一般社団法人PyCon JP代表理事の寺田です。PyCon APACには3年連続の参加となります。シンガポールでのAPAC開催への参加となると,初回開催の2010年以来の参加となりました。

スピーカーとして登壇

海外カンファレンスには毎年2回程度参加しています。最近はトークセッションを持とうと積極的に応募をしています。ここでは,海外カンファレンスのトークセッションスピーカーとなった経緯とその為に行ったことを,トーク挑戦者が増えることを期待してまとめていきます。

モチベーション

カンファレンスに参加するだけでも楽しく刺激的なのです。楽しさを追求すると,多くの人とコラボレーションしたり,発表者側になることだと思っています。国内のカンファレンスでもそうですが,海外に渡ると余計に,発表者になることが重要だと感じています。誰も知らなかったところから,発表者として認知され,場合によっては参加者から声を掛けてくれたりします。

さらに,英語での発表となると,今まで経験していないことをやり遂げる楽しさや,もっとうまく英語でも発表できるようになりたいと思え,自身の学習モチベーションにつながります。

応募

多くのカンファレンスでは,トークセッションの応募を事前に受け付けています。これをCfP(Call for Proposal)と呼んだりします。応募された中からスタッフ側が審査を行い,当落が決まります。

事前に,海外発表経験者である清水川さんのBlog記事などを参考にし,清水川さん本人にも意見を聞きながら,発表内容についてまとめ始めました。タイトルや概要,発表予定の内容リストを書き上げ,清水川さんを始めとした何名かにレビューをしてもらいました。

今回の発表内容は,⁠Introduce syntax and history of Python from 2.4 to 3.6」というタイトルで,Pythonの歴史と文法の変更についての発表を応募しました。

準備

海外の発表で一番大変なのは準備です。英語でスライドを作成し,事前にスクリプトも用意しました。私の英語力では,語彙が少なくほぼアドリブができません。よって話す内容をスクリプトとして書き出す努力をしています。

スライドが完成した時点で,Pythonコミュニティの皆さんにレビューをお願いしました。これは,技術的な間違えなどを減らし,誤解を生まない表現にするために,大きなイベントの時は毎回実施しています。難しい指摘などもあり,すべての修正ができないこともありますが,修正することによりわかりやすく誤解を生まない表現になり良かったと思います。

スライドの作成の後が大変です。トークのスクリプトを書き上げ,英語の先生に文法的な間違いがないかなどのチェックを受けました。トークの練習や言い回しの難しい部分のスクリプトの修正を行いました。

今回の場合,スライドの修正とトーク内容の修正で出発ギリギリとなってしまい,ほとんど発表の練習ができませんでした。これは大きな反省です。

当日の発表

トークスタート

トークスタート

私のトークは初日のキーノート直後のRoom.2で行われました。直前が30分間の休憩時間を挟んでいたので,休憩をとらずに発表部屋に行き,スクリーンチェックを行い,ネットワークの確認,ピンマイクの取り付けなどをしてもらいました。

時間どおりに,司会者から私の紹介を受け,発表が始まりました。英語での発表は本当に大変で,思うように言葉が出てこなかったり,読む予定のトーク内容を飛ばしてしまって焦ったりしました。

今回の場合,前半にPythonの歴史を紹介し,後半にコードベースで解説しました。歴史の部分は英語で内容を伝えるのが難しく,苦戦しました。スライドの後半は,Pythonのコードベースでの比較しながら説明したので伝えやすかったです。

トーク後の質問時間が十分に取られており,そこで何個かの質問がでました。最初に発表の内容と関係が薄いPythonの文法の質問があり,質問内容が全く理解できませんでした。そんな時に,会場にいる参加者が私の代わりに回答をしてくれました。他の質問も,英語で理解するのが難しく,司会者に助けてもらったりし,なんとか乗り越えた感じです。

当日の発表資料

英語でのトーク登壇は非常にハードルが高く,うまくできませんでした。ただ,コードベースの内容には興味を持ってくれたと思います。次回は練習を重ねて発表に臨みたいと思います。

終了後に司会者から記念品の授与

終了後に司会者から記念品の授与

PyCon APACミーティング

PyCon APACは,アジア各地で毎年開催地を決めて行われています。2010年にシンガポールで始まり,3年間シンガポールで開催された後,東京,台北(2年連続)⁠ソウル,クアラルンプールと続いて,今年はシンガポールに戻ってきました。

イベント開催経験のある各国の代表者が中心になって,翌年の開催地をAPACイベント中に議論して決めたり,立候補を募ったりしています。また,APACイベント中に,オープンなディスカッションを行うことが通例となっています。今年も,初日のランチタイムを使い,各国からの参加者が集まりミーティングを行いました。

参加した各国は以下のとおりです。

  • シンガポール
  • マレーシア
  • インド
  • フィリピン
  • インドネシア
  • 台湾
  • 香港
  • タイ
  • 韓国
  • 日本

時間も限られていたことから,来年の開催地決定まではできませんでしたが,開催を希望している国々があることを確認しました。また各国の事情や今後のイベントスケジュールを共有しました。

このように毎年のように代表者が集まり,様々な議論ができることは非常にありがたいことだと思っています。

APACミーティング参加者記念写真

APACミーティング参加者記念写真

最後に

taisa

以上でDay1のレポートは終わりです。次回のDay2レポートも「キーノート」「セッション」のレポートに加えて「はじめて海外カンファレンスに参加してみて」「夜の懇親会について」⁠シンガポールについて」のコラムもありますのでお楽しみにしてください。

著者プロフィール

taisa(たいさ)

Cocolive株式会社 CTO。SIerを経てアライドアーキテクツにてWeb広告・SNSマーケティング関連のWebサービス開発を経験し,副部長としてマネージメントしながらテックリードとして複数のWebサービス立ち上げに従事。その他にPyCon関連のコミュニティ活動や「AIPyハンズオン」勉強会の主催を行っている。共著本に『React,Angular,Vue.js,React Nativeを使って学ぶ はじめてのフロントエンド開発』がある。

Twitter:@taisa831
GitHub:@taisa831
Blog:https://github.com/taisa831


清田史和(きよたふみかず)

PyCon JP 2012-2016実行員で最近は地元の九州でのPythonの普及活動SnapDishサービス開発を手がけている。

Vuzz Inc.取締役CTO,株式会社ナチュラルコーヒー代表取締役,学校法人北部学園ほくぶ幼稚園 理事長


横山直敬(よこやまなおたか)

株式会社ビープラウド所属。SIerを経てPythonエンジニアとなる。Python学習プラットフォームPyQの開発チームにて問題作成やシステム改善に携わっている。また,Pythonコミュニティにも参加しており,PyCon JP2017-2018スタッフ,みんなのPython勉強会運営メンバーを務めている。

Twitter:@NaoY_py
GitHub:NaoY-2501
Blog:http://nao-y.hatenablog.com/


寺田学(てらだまなぶ)

株式会社CMSコミュニケーションズ代表取締役/一般社団法人PyCon JP代表理事。

Pythonの魅力を伝えるべく,初心者向けや機械学習分野のPython講師を精力的に務めている。

Twitter:@terapyon
GitHub:@terapyon
Blog:https://www.cmscom.jp/blog

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