第3回 戦略的Webマーケティングセミナー開催

Web担当者×Web制作者が考える新技術の選び方,Web戦略の練り方―第3回戦略的Webマーケティングセミナーレポート(後編)

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2010年,注目したい技術・トレンド

Twitterが牽引するソーシャルメディアの流れ

Twitterなどを含めたソーシャルメディアなど新しい技術が出てきている点について,鈴木氏から「新しい技術は,まず社内でいろいろテストを行って実績を貯め,顧客から声をかけられたときに提案できるようにしている」と取り組みを説明。また,⁠最近注目しているのはTwitterやFacebook。これ以外だとAR(拡張現実)は使ってみたい」と注目している技術を説明しました。

これに対して田村氏より「新しい技術やトレンドは流行ってからでは遅い。クライアントが意外にその手の流行に敏感で,新しい技術について問い合わせを受け,それが開発のトリガーになることがある」と指摘。

粕谷氏は「Twitterはさまざまな企業サイトで導入が始まっているが,リンク集のような使い方で,この技術でなければいけないという必然を感じない。新しい技術を中途半端に取り込んで世に出しても失敗することが多い」と安易に新しい技術を導入することに疑問を投げかけます。

和田氏も「今流行っているからという理由で取り組むのは反対。安易にブームに乗ると失敗すると思っている。ソーシャルメディアの活用はツールとしてではなく企業側が生活者とどのように向き合うかの意識が肝要」と指摘すると同時に「まったく導入できないのかといえばそうでもなくて,今は,より個が重視される時代なので,企業の中から個人として情報を発信してユーザとコミュニケーションをとるといった使い方ができるのでは」と効果的に導入するための提案がありました。

鈴木氏は「当社の社員のほとんどがTwitterのアカウントを所有していて,希望者は会社の社員紹介ページにフィードしている。Twitterで各々が情報を発信することも,会社の価値を上げることになるのではないか。ソフトバンクの孫正義氏がTwitterで受けた一言でサービスに取り組むなどのスピード感はこれからメジャーになっていく感じは受けている」と新しい技術も工夫次第で新しい使い方ができることを説明しました。

馮氏が「ソーシャルメディア(の活用)が,従来のWebサイトの概念と違うということを意識して使用することが肝心なのではないか」と意見をまとめ,他に注目している技術について質問を投げかけました。

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ユーザを意識したWeb

粕谷氏は「当社はヒューマンセンタードデザイン(HCD)がベースになっていて,直接エンドユーザに使い勝手を聞くと言うことを2001年から行っている」と語り,自社の製品のユニバーサルデザインに関する取り組みを例に挙げて,⁠我々がそのような作業をWebデザインに対して日本で最初に行ったと思う」と説明しました。また,⁠そうやってWebサイトをブラッシュアップしてきており,エンジニアリング方向の良い手法もいくつかあるので,Webのクリエイティブ方面に組み込めないかと考えている」と現在の取り組みを説明しました。

田村氏からは「当社のWebサイトでは,定期的にユーザテストを行って担当者にフィードバックしている。フィードバックを見ていると,以前に比べユーザのリテラシーが上がっている」との指摘がありました。以前は凝ったFlashを使用したサイトは使えない人が多かったが,今はiPhoneなどのデバイスでもワンタッチで使いこなしているユーザが多いことを例に挙げ,⁠企業側は新しい技術にリスクを感じているかもしれないけれど,ユーザはその一歩先をいっていることもあるのではないか」と興味深い指摘がありました。

著者プロフィール

岩渕茂(いわぶちしげる)

e-writing.jp所属テクニカルライター。家電製品のオンラインヘルプや各種マニュアルの執筆から,書籍,IT系情報サイトの執筆など幅広く活動する。映画制作者としての一面を持ち,主に脚本と監督を担当するなど多方面でも精力的に活動中。

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