滑川海彦の TechCrunch40 速報レポート

TechCrunch40 現地取材速報 9/17 #3

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会場はパレスホテルのすぐ裏の古いビルの1階にあるFluidというクラブ。

パーティー会場のFluid

パーティー会場のFluid

Citysearchのようなクチコミサイトでは「狭い」⁠おのぼりさんが多い」⁠評判だおれ」などと書かれているから,有名な店なのだろう。

中は四角いバーカウンターを囲んで口の字形のフロアがあるが,たしかに広くはない。そこに300人はつめかけただろうか。東京のラッシュ時の電車とまでいかなくてもラッシュ時のプラットフォームくらいには混雑している。

狭い会場は大混雑

狭い会場は大混雑

まずはTechCrunchのCEO,ヘザー・ハードにご挨拶して写真を撮る。

TechCrunchのCEOヘザー・ハード(左)

TechCrunchのCEOヘザー・ハード(左)

News Corp(FOXテレビとMySpaceの親会社)のM&A担当上級副社長からブログのCEOに転身ということで,さすがのシリコンバレーでもかなり話題になった。日本では徳力基彦さんが「ブログがCEOをメディア企業から引き抜く時代」というエントリをFPNに書いている。長身,スリム,実物はジュリア・ロバーツ風,この写真の倍くらいの美貌だ。

それからお約束のマイケル・アリントンと記念写真。無愛想な大男もカンファレンスの大成功で珍しく上機嫌だ。2500ドルのカンファレンスに900人が来れば(それにプラス,スポンサーがついている⁠⁠,上機嫌にならないほうがおかしい。

アリントンは2mちかい巨漢。筆者とは同じフレームに収まらない

アリントンは2mちかい巨漢。筆者とは同じフレームに収まらない

中央がMellowtoneの新井俊一さんと,台湾版Jetroの情報誌の梁中偉編集長,女性編集部員。新井さんは経済産業省の未踏ソフトウェア創造事業「天才プログラマー」の称号を得た方で,福岡でスタートアップを経営されるほかに,Winny事件では金子勇氏の応援団「ソフトウェア技術者連盟」を設立するなど幅広い活動をされている。

中央が新井俊一さん

中央が新井俊一さん

jig.jpの福野泰介さんはダウンローダブルな携帯用日本語ブラウザを開発している。大量の文字を表示して軽快に動くので感心した。来年はこのカンファレンスに応募しようかと考えているという。やっとそういう元気のいい日本人に会えて心強い。当方,偏狭なナショナリストではないつもりだが,次第に冷えていくぬるま湯につかっていると本当に日本は「ガラパゴス島」化してしまうのではないかと不安になる。

右がjig.jpの福野泰介さん

右がjig.jpの福野泰介さん

同じP2Pソフトの作者でもKazaaのファウンダー,ニクラス・ゼンストロームとジェイナス・フリースはその技術を利用してSkypeをつくり, eBayに売って,シリコンバレーを代表する成功者になっている。一方で金子氏はKazaaに勝るとも劣らないシステムを開発したのに逮捕されてしまった。結果として日本はSkypeなみの巨大ビジネスが生まれる可能性をつぶしてしまったことになるのかもしれない。

と,いささか深刻な話になってしまったが,パーティーはますます盛り上がっていった。トルコから来たCTO,チェコのCEOなどと話をする。バーカウンターの周囲をぐるぐる回っているうちに,なんとなく雰囲気の違う女性たちに気づいた。プログラマーやベンチャーキャピタリストではなさそうだ。マーケティング? PR? ⁠プレスです。くだらない質問をしてまわるのが仕事なんだが,きみたちはどこの会社の人?」と聞いてみると一人はきゃっと言って逃げてしまった。もう一人が「友達の友達がカンファレンスに来たので連れてきてもらった」と告白。⁠こういうパーティーは女性が少ないね」というと「実は,それが狙い!」とポーズをとってくれた。

数少ない女性のおひとり

数少ない女性のおひとり

入稿しなければならないのでこのあたりで失礼したが,今朝のマイケル・アリントンのぐったりした顔を見ると,かなり遅くまで続いたようだ。

(続く)

著者プロフィール

滑川海彦(なめかわうみひこ)

東大法学部卒業後,都庁勤務などを経てIT関係のライター,翻訳者。TechCrunch日本語版を翻訳中。著書に「データベース・電子図書館の検索・活用法」(東洋経済新報社・共著),「ソーシャル・ウェブ入門 Google, mixi, ブログ…新しいWeb世界の歩き方」(技術評論社)など。個人のブログはSocial Web Rambling

著書