レポート

ポメラNight!BarTubeにて開催 ~メモスタイル革命前夜

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ポメラとユーザ

次のテーマは,ポメラとユーザの関わりについてです。実はユーザの間で密かに話題になっているのがユーザの総称。ポメラー,ポメラニアン,ポメリストなどが並ぶ中,田辺氏は「商品発表の夜に2ちゃんねるをチェックしたら,もうポメラニアンという名前が生まれていたんです。なんて商品にぴったりな名前をつけてくれるんだろう,と驚きつつとても嬉しかったですね」とポメラニアン押し。イベントでも「ポメラニアン」と呼ぶ人が多く,意外とこのまま定着するかも? しばらくはユーザ内での話題になりそうです。

ユーザコレクション。参加者のポメラがずらり。

ユーザコレクション。参加者のポメラがずらり。

神田氏が熱い思いを込めて語った「禅の世界へ通じるポメラ」⁠自己との対峙」という項目をきっかけに,話題はライフスタイルとポメラの関係へ。⁠万年筆のようにステイタス感のあるものを目指した」という立石氏,⁠今は何でもできる誰にでも合う小型車ばかりで2シーター車が見つからないですよね。それと同じで,何でも乗せてコンセプトが曖昧になるよりはエッジを利かせた物を作りたかったんです。だからWebのように外部につなげる機能は,思い切って捨てた方が市場では目立つと思って」と文具メーカらしいこだわりを教えてくれました。

またポメラは,亀田氏が10年前に提案した内容を立石氏がブラッシュアップしたことで完成した共同アイデア。亀田氏の「今回売れた背景には,セキュリティの関係でノートパソコンの持ち出しが厳しくなったことやウルトラモバイルが安いけど使い道が少ない,という社会評価の間にうまくはまった」という分析には,多くの参加者が深く頷いていました。⁠シェルキー(二枚貝+キーボード⁠⁠キーパ」⁠メモディア」など100以上から選ばれたことなど,名前にまつわる苦労もとても興味深いお話でした。

ポメラの今後

開発上の苦労などをたっぷりお聞きしたものの,改善の余地がある点は伝えておきたいと思うのがポメラニアンの親心。8,000字の入力上限や入力規則,ソフトウェアアップデート,周辺機器に関する機能提案や改善要望など,短時間ながら多くの要望があげられました。それらの意見に丁寧に回答いただいた他,立石氏は「ポメラを作るにあたり,Windowsのメモ帳やパナソニックのLet's NOTEなどをお手本にしてきました。しかし今後はユーザとともに変わっていくでしょうから,ポメラ独自の進化ができればと思います」と今後の展望を語ってくれました。

ポメラコミュ管理人・カワイ氏によるポメラの素敵さを語るプレゼンを始め,開発途中のモックや赤・ブルー・ショッキングピンクなど現行品にはない天板素材,参加者のポメラコレクションが見られたのもこうしたユーザイベントならでは。主催の神田氏も,⁠ラボの中でこっそりやるより,こんな風にみんなでワイワイと言い会える場っていいよね」とイベントの手応えを感じられていたご様子でした。

現行機種にはない,幻のカラーが揃った天板コレクション。今後の売れ行き如何では,この中から追加されるものもあるかも‥‥。

現行機種にはない,幻のカラーが揃った天板コレクション。今後の売れ行き如何では,この中から追加されるものもあるかも‥‥。

皆さんの言葉を聞いていると,これは何かおもしろい物や新たなライフスタイルが生まれてくるんじゃないか,とワクワクさせられます。華々しく生まれたITガジェットとは少し違う,別の世界の可能性を秘めたガジェット。質実剛健な日本企業が作るポメラは,そんな未知数の存在なのだと再確認した2時間でした。

「ポメラNight!」の立役者たち(左から「ポケットメモライター☆ポメラ」コミュニティ管理人のカワイ氏,神田氏,立石氏,亀田氏,田辺氏)

「ポメラNight!」の立役者たち(左から「ポケットメモライター☆ポメラ」コミュニティ管理人のカワイ氏,神田氏,立石氏,亀田氏,田辺氏)

著者プロフィール

木村早苗(きむらさなえ)

フリーランスライター。滋賀県出身。ギャラリー勤務,Webデザイン専門誌の編集を経て,現在はデザイン,ファッション,音楽,IT系など幅広い分野で執筆を行う。著書にWSE BOOKSシリーズ『社内ブログ導入・運用ガイド』(技術評論社)。お笑い&音楽好き。