レポート

おめでとうLinus! 2010年度 NEC C&C賞 表彰式典でLinus Torvalds氏が受賞講演

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

そしてまとめとして,Linus氏をこれまで支えてきた⁠3つのインフラ⁠について語り,謝辞を贈った。

  • 「“インフラ⁠(Infrastructure)とは,異なる立場の人たちが共同作業をするための場といえます。その確立にはNECも大きな役割を果たしてくれています。そうしたインフラに,ぼくは助けられてきました。」

  • 「まず,Linuxがフィンランドで生まれたのは偶然ではありません。ぼくがLinuxを作ろうと思ったのは,貧乏で高いプログラムを買うことができなかったからですが,フィンランドに無料で高い教育が受けられるインフラがあったから,それだけの力をつけることができたのです。」

  • 「アメリカ西海岸を中心としたオープンソースコミュニティのインフラ。彼らのサポートのおかげで,Linuxを発展させることができました。また,⁠財団⁠(Foundation)というインフラもぼくの活動を支えてくれています。Linux Foundation,そしてこのC&C財団もそうです。こうした財団の皆さんにも感謝を贈ります。」

  • 「そして最後に,すべてのLinux利用者というすばらしいインフラに感謝します。このインフラのおかげでLinuxができました。思いもつかない利用法でLinuxを活用してくれた方,さまざまな使い方をしてくれたみんなのおかげで,いろんな意志決定が生まれました。日本のユーザもいま,組込みなどの分野で大きなインフラとなってくれています。その皆さんに感謝します。」

レセプションに向かう前のLinusご夫妻:今回の授賞式は,これまた珍しいご夫妻での出席でした

レセプションに向かう前のLinusご夫妻:今回の授賞式は,これまた珍しいご夫妻での出席でした

2010年度C&C賞 受賞者の顔ぶれ

2010年度のC&C賞受賞者はLinus氏の他,今後の半導体小型化のカギを握ると言われている量子ドット半導体の開発・研究で功績を挙げている榊 裕之氏(豊田工業大学 学長)と荒川泰彦氏(東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構長)のお二人。

表彰式直後に佐々木理事長(左)と笑顔で記念撮影中の榊氏(中央)と荒川氏(右)

表彰式直後に佐々木理事長(左)と笑顔で記念撮影中の榊氏(中央)と荒川氏(右)

さらに今年は財団創設25周年を記念して25周年記念賞が設けられ,こちらには先ごろ小惑星イトカワから帰還して話題を呼んだ小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトから上杉 邦憲氏と川口 淳一郎氏が選ばれた。

賞牌を受け取る上杉 邦憲 宇宙航空研究機構 名誉教授

賞牌を受け取る上杉 邦憲 宇宙航空研究機構 名誉教授

受賞講演を行う川口 淳一郎⁠はやぶさ⁠プロジェクトマネージャー。テレビなどでもすっかりおなじみのこの方,時折ジョークを交えた講演で会場を沸かせた。最後にはしっかり予算削減についての苦言も呈しての講演だった

受賞講演を行う川口 淳一郎“はやぶさ”プロジェクトマネージャー。テレビなどでもすっかりおなじみのこの方,時折ジョークを交えた講演で会場を沸かせた。最後にはしっかり予算削減についての苦言も呈しての講演だった