レポート

JavaOneの世界が帰ってきた~日本最大級のJavaカンファレンス「Java Day Tokyo 2014」開催

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エンタープライズとHTML5とJava EE

続いて,⁠Java Strategy Keynote」と題して,Senior Vice President, Product Developmentを務めるCameron Purdy氏が登壇。

Senior Vice President, Product Developmentを務めるCameron Purdy氏

Senior Vice President, Product Developmentを務めるCameron Purdy氏

同氏は,

  • Java EE
  • HTML5
  • エンタープライズ

について,取り上げました。とくに,Java EEとHTML5,なかでもWebSocketsの有用性を紹介しました。Java EE 8に関しては,2014年第1Qにアーリードラフトレビューが発表され,2015年第3Qにパブリックレビュー,2016年第3Qにリリースが予定されているとのことです。

Java EEのロードマップ

Java EEのロードマップ

The Toy Showが戻ってきた!

次は,組み込みJavaの登場です。ここでは,技術解説だけではなく,実際に組み込みJavaを使用して開発された3種類のデモンストレーションが行われました。

MCを務めたのは,Java Technology Ambassadorでもあり,JavaOne Content Chairも務めるStephen Chin氏。

Java Technology Ambassador兼JavaOne Content Chairも務めるStephen Chin氏

Java Technology Ambassador兼JavaOne Content Chairも務めるStephen Chin氏

Stephen氏は,

  • LEGO Mindstorms
  • DukePad
  • Chess Robot

を実演付きで紹介しました。

LEGO Mindstorms

まず最初に登場したのはLEGO Mindstorms。LeJOSを搭載しLEGOでつくったDukeが,Javaを介した制御で壇上を駆けまわりました。

LEGOでできたDuke。LeJOSを搭載し,EV3のモータ,センサ,ジャイロスコープなどを制御。SSHログインでセグウェイアプリケーションをコントロールするデモが行われ,また,途中分解して,その仕組みを詳しく解説した

LEGOでできたDuke。LeJOSを搭載し,EV3のモータ,センサ,ジャイロスコープなどを制御。SSHログインでセグウェイアプリケーションをコントロールするデモが行われ,また,途中分解して,その仕組みを詳しく解説した LEGOでできたDuke。LeJOSを搭載し,EV3のモータ,センサ,ジャイロスコープなどを制御。SSHログインでセグウェイアプリケーションをコントロールするデモが行われ,また,途中分解して,その仕組みを詳しく解説した

DukePad

続いて,Raspberry PieでつくられたDukePadが紹介されました。JavaベースのOSで,JavaFXを利用したアプリケーションやゲームのデモが行われました。

DukePad。DIYのコンセプトで開発されているタブレットデバイス。OpenJFXのプロジェクトの1つとして開発が進んでいる。右は対戦型チェスゲームを実演している様子

DukePad。DIYのコンセプトで開発されているタブレットデバイス。OpenJFXのプロジェクトの1つとして開発が進んでいる。右は対戦型チェスゲームを実演している様子 DukePad。DIYのコンセプトで開発されているタブレットデバイス。OpenJFXのプロジェクトの1つとして開発が進んでいる。右は対戦型チェスゲームを実演している様子

Chess Robot

最後に登場したのが,組み込みJavaで制御されるアームを持つ,Chess Robot。なんと,このロボットは先ほどのDukePadで動いていた対戦型チェスゲームと連携しており,DukePad上で動かしたとおりに,ロボットが駒を動かすことができます。さらに,1つのアームで白・黒両陣営の操作が行えるといった,高機能なロボットになっています。

Chess Robot。DukePad上のアプリと連携し,ネットワークを介した操作ができる他,1つのアームで複数自由度を持たせている点が特徴となっている

Chess Robot。DukePad上のアプリと連携し,ネットワークを介した操作ができる他,1つのアームで複数自由度を持たせている点が特徴となっている Chess Robot。DukePad上のアプリと連携し,ネットワークを介した操作ができる他,1つのアームで複数自由度を持たせている点が特徴となっている

これら3つのデモを観終わった後,JavaOneのThe Toy Show(JavaOne最終日のキーノートでJavaの生みの親,James Gosling氏が行う,Java技術を利用したデモの展覧会。毎回盛り上がります)の雰囲気を感じ取った参加者は筆者だけではなかったはずです。

Javaを支えるコミュニティとエコシステム

キーノートのトリを務めたのは,Head of Technology EvangelismのSimon Ritter氏。Simon氏は「Javaの強さは,Java独自のコミュニティと,コミュニティから生まれるエコシステムである」という点を,シンプルに,そして力強くアピールしました。このコメントから,Javaは単に技術的に優れているだけではなく,開発者・利用者に向けた思想がしっかりしている点を強調したように感じました。

Simon氏は,Javaの強みはコミュニティである点を強く強調した

Simon氏は,Javaの強みはコミュニティである点を強く強調した

日本Javaユーザーグループ(JJUG)会長の鈴木雄介氏も登場した

日本Javaユーザーグループ(JJUG)会長の鈴木雄介氏も登場した

JavaOneの世界を思い出させる構成だったキーノート

以上,駆け足でしたが今年のJava Dayを紹介しました。先ほども述べたとおり,The Toy Showのようなデモンストレーションが行われるなど,かなり本家,そしてかつてのJavaOneを意識した構成だったように思います。

今年のJavaOneは,海の向こうサンフランシスコにて,9月28日~10月2日の期間で開催されます。Javaの現在・未来,そして,Java開発者との交流やコミュニティを肌で感じたい方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

今年のJavaOneは9月28日~10月2日,サンフランシスコにて開催

今年のJavaOneは9月28日~10月2日,サンフランシスコにて開催

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室部長代理。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属,同誌編集長(2004年1月~2011年12月)や『Web Site Expert』編集長を歴任。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)の責任者として,イベントやWeb・オンライン企画を統括。現在は,技術評論社の電子出版事業を中心に,デジタル・オンライン事業を取りまとめる。社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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