レポート

コードの前にボディをハックせよ! ヘルスハックカンファレンス開催レポート

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4 分

2日目は瀬戸内海の島で登山から

2日目は,希望者のみで,松山の北東の瀬戸内海に浮かぶ興居島(ごごしま)に移動してのアクティビティを楽しみました。

興居島は松山市の中心部から約30分,港からはフェリーで10分で渡れる,瀬戸内海に浮かぶ島です。興居島はみかん・いよかんの産地として有名で,小富士山(こふじさん)という正岡子規の歌にも何度も登場する美しい山があります。

鶏なくや 小富士の麓 桃の花

—⁠—⁠正岡)子規

興居島上陸後に,まず小富士山に登りました。標高は282mと高くはないのですが,島にあるということもあり周囲が開けているため,非常に見晴らしがよい山です。民家やミカン畑を抜けて登山道に向かい,更にその上の頂上を目指します。所要時間は30分ほどでしたが,直登(蛇行せずに真っ直ぐに登ること)のため,傾斜は思った以上に急で後半は汗だくになりました。

小富士山

小富士山

登山道入り口

登山道入り口

頂上からは松山側の景色と,瀬戸内海側の景色の両方が楽しめます。瀬戸内海側には,DASH島で有名な由利島や,本州側の山口県周防大島も望むことができます。

小富士山登山中

小富士山登山中

松山側の景色

松山側の景色

瀬戸内海側
(遠くに見えるはダッシュ島)の景色

瀬戸内海側(遠くに見えるはダッシュ島)の景色

下山後は,恋人峠という絶景ポイントや,海岸を散策しました。街中とは違い,とてもゆったりとした時間の流れです。その後,島の廃校を利用したカフェであるしまのテーブルごごしまで休憩をとり,松山側に戻りました。

カフェの黒板

カフェの黒板

学習机のカフェ内

学習机のカフェ内

ランチは古民家で食べる郷土料理

興居島から港に戻った後は港町(松山市三津)にある,有形文化財にも指定されている古民家で鯛メシ屋を営んでいる鯛やで昼食を食べました。古民家の二階でアンティークに囲まれながら食べる鯛メシはとても美味でした。

鯛や

鯛や

鯛メシ

鯛メシ

また,商店街を歩いている途中で,柑橘の一種であるせとかがキロ単位で売っているのを見つけました。せとかは高いものだと,一つ1,000円ほどで取引されるほどの高級柑橘です。キズものであったため,そんな高級柑橘をキロ単位でしかも数百円で買うことができましたが,このような体験は愛媛ならではです。

せとか 350円/1kg

せとか 350円/1kg

最後に初日会場のゲストハウスまで戻り,解散しました。とても濃い2日間となりました。

プログラマ的アプローチは斬新?

今回,参加者のふりかえりの時間の中では,女性からのフィードバックの中で「健康に気を使う女性やイベントは多くあるが,今回の発表はアプローチがまったく異なった」というものがありました。エンジニアの場合は健康についての情報も,事実とロジックを重視するのでとても新鮮だったようです。

どんなロジックでその結果が生み出されるのか,実際に試してその過程のデータを集めて見える化し,体の内部でどんな化学反応が起きているのかを調べ,フィードバックループを回しながら改善する,というプログラマの仕事の流儀はそのまま健康増進にも生かすことができます。

もっといろんな人の工夫を聞きたい

また,今回のイベントでは講演者が多かったため,あまりライトニングトークの時間を設けることができませんでした。しかし,もっと色々な人の話が聞きたいと思いました。

プログラマが技術やツールの話を嬉々としてライトニングトークで発表するように,⁠ダイエットにこんなアプリ使ってる」⁠トレーニングでこんな工夫している」といった話が聞けると,もっと参加者同士の交流も深まるだろうと感じます。また,プログラマの間でよくありがちな「Emacs vs Vim⁠⁠,⁠Ruby vs PHP」のような主義・主張を議論し合うように,⁠筋トレ vs 有酸素運動⁠⁠,⁠糖質制限 vs 菜食主義⁠⁠,⁠ジム vs 家トレ」のような話題を主張し合う場があっても面白いでしょう。

これまでプログラマは,会社や境界を越えて技術交流をしてきました。健康増進についての工夫についても,そういった場があると面白いのではないか,というのが今回のイベントの元々の発想でした。ヘルスハックの交流を実現するのにプログラマは最適ではないかと勝手に妄想しています。

今回のイベントは実験的に開催しましたが,次はもう少し準備の時間をかけて今年の秋ごろに再び愛媛で開催する予定です。その時にはカンファレンスもアクティビティも更に改善をし,より楽しめる非日常体験を提供できる場にしようと画策しています。また,他の地域でもやって欲しいという希望があれば,是非開催してみたいです。その時には私自身が登壇者として発表できるように,沢山ネタを仕込んでおきたいと思います。

個人のウェルネスは,組織やソフトウェアのウェルネスにつながる

さて,先日筆者のブログにも書いたのですが,⁠健康的な状態」を示す言葉であるウェルネスとは,単に肉体的な状態を示すのではなく,より多次元であり,全体としてよい状態に保ち続けることのできるプロセスや前向きな姿勢を意味することを知りました。

ウェルネスの車輪

ウェルネスの車輪

こう考えてみると,個人のウェルネスは,比喩ではなく実際に組織やソフトウェア自身のウェルネスにも関わってくる話になります。システムを動的によい状態に保ち続けるというアプローチは,アジャイルの考え方やプロセスにも近く,まさにヘルシープログラマの改善アプローチそのものです。

地方発の実験的な試みですが,少しでもプログラマのウェルネスを考えるきっかけとなり,よい仕事・よい人生を送る一助になれば幸いです。

著者プロフィール

懸田剛(かけだたけし)

ゼンソー代表,Agile459代表,ヘルスハックカンファレンス発起人。2010年より東京から松山に移住し,アジャイル・スクラム,プロジェクトファシリテーション,パタン・ランゲージなどのスキルを活かし,顧客の現場で価値提供のための人づくり,仕組みづくり・文化づくりを支援している。ブログはいきてま@えひめ