レポート

Conversations as a Platform――対話を軸にさらにヒトに近づいたコンピューティングの世界とソフトウェアが創る未来~de:code 2016開催

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Microsoftが考えるプラットフォームの今

次に,同社VP&Cheif EvangelistのSteven Guggenheimer氏がスピーカーとなり,今の3つの要素を,事例とともに技術的な解説やデモンストレーションを行った。

Satya氏に続いて登壇したのは,VP&Cheif EvangelistのSteven Guggenheimer氏。Satya氏が紹介したMicrosoft Platformの3つの要素を,より技術的な観点で解説を進めた。なお,同氏には別途インタビューを行ったので,その模様は改めてお届けする

Satya氏に続いて登壇したのは,V

まず「Create more personal computing」について。これは,Windows 10がプラットフォームのコアとなり,各種デバイスやアプリケーション,APIがすべて動かせるようになったことを,先のbuildで発表された内容を合わせて紹介した。

「Reinvent productivity & business processes」に関しては,MicrosoftのコアプロダクトであるOffice Platformを中核に据えながら,対話(Conversations)による統合,そのためにAPIや開発キットを公開していることに触れ,ビジネスの分野における同社の技術の活用,その結果によるビジネス拡大に向けた可能性を取り上げた。

最後に「Build the intelligent cloud platform」に関しては最も長く時間を割きながら,とくにMicrosoftのクラウドは

  • Hyperscale(冗長性)
  • Hybrid(選択肢)
  • Enterprise Ready(エンタープライズ標準)
の3つの強みを兼ね備えており,結果としてユーザが求めるクラウド環境を提供できるとした。さらに,Xamariによる開発環境,Power BIを活用したビジネスシーンにおけるクラウド活用,そして,これからの社会を支えるであろう,Cognitive Servicesについて取り上げ,クラウド基盤が支えるインフラとサービス,それを創る技術について,途中,日本マイクロソフトのエバンジェリストである,高橋忍氏,井上章氏,戸倉彩氏らも登場し,実際のデモを交えながら紹介した。

高橋忍氏は,この夏にリリースが予定されているWindows 10 Anniversary Updateの新機能から,Windows InkやデスクトップアプリをUWPアプリへ変換するDesktop App Converterのプレビューなどを紹介した

高橋忍氏は,この夏にリリースが予定されているWindows 10 Anniversary Updateの新機能から,Windows InkやデスクトップアプリをUWPアプリへ変換するDesktop App Converterのプレビューなどを紹介した

日本マイクロソフトのコスプレ担当(?)井上章氏(右)が紹介したのは,Visual StudioとXamarinを使ったアプリケーション開発の様子。ブリジストンが開発したタイヤチェックアプリを題材に,整備士のコスプレで実際にタイヤを使う手の込みよう

日本マイクロソフトのコスプレ担当(?)井上章氏(右)が紹介したのは,Visual StudioとXamarinを使ったアプリケーション開発の様子。ブリジストンが開発したタイヤチェックアプリを題材に,整備士のコスプレで実際にタイヤを使う手の込みよう

戸倉彩氏が紹介したのは,Word Cloudのデモ。Micfosoft Excelのスプレッドシート上に実装する手順を,Visual Studio Codeを使いながら説明した

戸倉彩氏が紹介したのは,Word Cloudのデモ。Micfosoft Excelのスプレッドシート上に実装する手順を,Visual Studio Codeを使いながら説明した

MicrosoftとOSSコミュニティ

技術パートの締めくくりとして,OSSコミュニティとのパートナーシップについて説明がなされ,⁠これからも一層技術者や技術コミュニティと協力しながら,技術でマーケットを生み出していきたい」とコメントし,Steven氏のセッションは終わった。

OSSコミュニティとMicrosoftの関係という話題から,Jenkinsの生みの親,川口耕介氏(左から2番目)も登場

OSSコミュニティとMicrosoftの関係という話題から,Jenkinsの生みの親,川口耕介氏(左から2番目)も登場

技術が世界を変える

最後に改めて伊藤氏が登壇し,⁠これからの世界は技術が変えていきます。技術者の皆さんの活躍の場がますます増えるわけですし,Microsoftとしても期待しています」という,技術者に対する熱いメッセージと期待を述べ,オープニングキーノートが締めくくられた。


キーノートで,Microsoftのスピーカーたちが異口同音に述べていた「技術者との関係」を,まさに体現したイベントだったと言える。とくにMicrosoft1社の技術だけが重要なのではなく,Microsoftが提供する技術,そして,その技術を使う技術者たちが創る世界こそが,重要であり,Microsoftが目指すものということが伝わったのではないだろうか。

初日には過去最高となる2,000名を超える来場者が集まったことは,日本の多くのエンジニアたちが,現在のMicrosoftが目指す世界に共感した結果だと言えよう。また,ここ数年,多くの技術コミュニティのキーパーソンが日本マイクロソフトに参加している点も,こうした動きの一環なのかもしれない。

キーノートでCEOのSatya氏は「Software drives the Future(ソフトウェアが未来を創る⁠⁠」とコメントした。これから5年,10年先の未来を,エンジニアたちがどのように創っていくのか期待感の高まる内容だった。

会期中,Microsoftの動画コミュニティChannel 9の特設スタジオが,展示スペース「EXPO」内に用意された。アメリカからのゲストのほか,多くのエンジニアたちが登場し,イベントを盛り上げた。キーノート前には,Javaエバンジェリストとして日本マイクロソフトに加わった,寺田佳央氏(写真右端)も登場

会期中,Microsoftの動画コミュニティChannel 9の特設スタジオが,展示スペース「EXPO」内に用意された。アメリカからのゲストのほか,多くのエンジニアたちが登場し,イベントを盛り上げた。キーノート前には,Javaエバンジェリストとして日本マイクロソフトに加わった,寺田佳央氏(写真右端)も登場

著者プロフィール

馮富久(ふぉんとみひさ)

株式会社技術評論社クロスメディア事業室部長代理。

1975年生まれ。横浜市出身。1999年4月株式会社技術評論社に入社。入社後から『Software Design』編集部に配属,同誌編集長(2004年1月~2011年12月)や『Web Site Expert』編集長を歴任。その後,2008年9月に設立したクロスメディア事業部(現クロスメディア事業室)の責任者として,イベントやWeb・オンライン企画を統括。現在は,技術評論社の電子出版事業を中心に,デジタル・オンライン事業を取りまとめる。社外活動として電子書籍を考える出版社の会の代表幹事やWebSig 24/7のモデレーター,TechLIONプロデューサーなども務める。過去にIPAオープンソースデータベースワーキンググループ委員やアックゼロヨン・アワード他各賞審査員などの経験を持つ。

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