エンジニアフレンドリーシティ福岡フェスティバル イベントレポート~リモートワーク、AR、DX……2020年の重要トピックが福岡に集結した2日間

「エンジニアが集まる、活躍する、成長する街 福岡」を目指して、2018年8月にスタートしたエンジニアフレンドリーシティ福岡の試み。これまでエンジニア関連情報の発信、エンジニアカフェのオープンなど福岡のエンジニアたちのハブになるべく活動を行ってきました。そして、2020年12月11日(金⁠⁠、12日(土)の2日間にわたって、2回目となるエンジニアフレンドリーシティ福岡フェスティバルを開催しました。

今回のテーマは「New Engineer's Life⁠⁠。それを体現するように、セッションはすべてオンライン開催に。福岡で活躍するエンジニアのみならず、県外や海外のエンジニアたちがオンラインで登壇。これからの時代の可能性を示す新技術や、複数の拠点を持つ企業のコミュニケーションのあり方、コミュニティ活動の意義などについて語りました。

今後の福岡のエンジニアたちの活動にも役立つような知見が多く共有された催しとなりました。本記事では、2日間に及んだセッションの内容をお伝えします。

福岡市赤煉瓦文化会館内にあるエンジニアカフェ。コワーキングスペースや3Dプリンターなどを使えるMAKER'sスペースなどがあり、エンジニアの交流拠点となっている(写真提供:福岡市)
福岡市赤煉瓦文化会館内にあるエンジニアカフェ。コワーキングスペースや3Dプリンターなどを使えるMAKER'sスペースなどがあり、<wbr>エンジニアの交流拠点となっている<wbr>(写真提供:福岡市)<wbr>

1日目:国内外の視点から見る、エンジニアコミュニティと可能性

身体の動きと映像が融合、テクノスポーツの可能性

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【登壇者】
スピーカー:

福田浩士氏(株式会社meleap CEO)
リクルートで一年間営業職を経験したのち、⁠カメハメハを打ちたい」という思いからARについて学び、2014年に株式会社meleapを設立。

ARスポーツのコンテンツ制作、普及に取り組んでいる株式会社meleap。2014年に設立し、⁠HADO』⁠HADO Xball』などをリリース。2020年時点で世界26ヵ国65ヵ所に『HADO』シリーズを体験できる店舗を展開し、これまでに200万人以上が体験しています。講演では、ARマーカーを利用した体験フィールドの仕組みや視覚効果について実際に映像を見せながら紹介しました。また、従来のスポーツはプレーヤと観客の役割が完全に分かれていましたが、体の動きをモーションなどとリンクさせるテクノスポーツは「いかに観客を熱狂させられるか」も人気や勝敗に関する重要な要素であると、観客の歓声によって技を放つことができる仕組みを映像とともに説明しました。また、2021年には世界5ヵ国でプロリーグの創設を目指しており、AR技術の普及とともにビジネス的にも期待できると締めくくりました。

後半は、福岡でAR技術の研究や普及に取り組んでいる福岡XR部代表の長峰慶三氏、エンジニアカフェコミュニティマネージャーの鈴谷瑞樹氏とのトークセッション。福岡第一高校では部活としてARスポーツに触れている学生がいることや、大分県の学校では修学旅行の代わりにARスポーツのイベントを行ったことなど、福岡をはじめとする九州エリアにもARスポーツが普及しつつあることを福田氏が説明しました。また、⁠ARスポーツの店舗を福岡でも開いてほしい」という長峰氏に対し、⁠福岡でやりたい気持ちはある。今後、店舗などの経営に協力してくれる企業などが出てきたらぜひ連携したい」と福田氏も意欲的な姿勢を見せました。

未経験エンジニアが、リモートワークでも始業できた理由

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【登壇者】
スピーカー:

吉本康貴氏(GMOペパボ株式会社 CTO室 鹿児島オフィスチーム エンジニア)
まったくの未経験からエンジニアとして、GMOペパボ株式会社に入社。面接、入社手続き、入社した2020年6月以降の勤務はほぼリモートで行っている。これまでのオフィス出社回数は4回。

新型コロナウイルスの流行により、多くの企業がリモートワークを余儀なくされ、コミュニケーションや仕事の運び方に苦戦した2020年。そんな中、未経験ながらエンジニアとして働き始めたのがGMOペパボ株式会社の吉本康貴氏です。

他のメンバーとの円滑なコミュニケーションや、業務上での課題解決について、吉本氏は「知らないことを聞くことにはじめは後ろめたさを感じていましたが、ペパボは⁠わからないことはどんどん言っていこう⁠という風土がすでに築かれていました。実際に、Slackのオープンチャンネルに過去の質問や解決のナレッジが残っていて、質問せずに解決できることも多かったです。おかげで、知らないことは恥ではなく、会社にとって良い財産になるのだと思うことができました。また、雑談を目的とする場も日常的に設けられていたので、他のメンバーとも打ち解けやすかったです」と振り返りました。

ほかにも、テキストでのやりとりをベースにしつつも、ペアオペレーションにはビデオ通話を用いるなど目的に応じたツールを選択すること、勤務体系や教育について明確な方針や思想を全員が共有していることが重要であることなど、地方で働く未経験エンジニアや企業にとって有用かつ具体的なアイデアを自身の経験を交えて語りました。

ヌーラボの国内外エンジニアが語り合う、多拠点のメリットと働きやすさ

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【登壇者】

橋本正徳氏(株式会社ヌーラボ 代表取締役)
派遣プログラマーとして働いた後、2004年に福岡で株式会社ヌーラボを設立。福岡のIT・クリエイティブコミュニティのキーマンの一人。

2004年に設立し、これまでに4つのサービスをリリースしてきた株式会社ヌーラボ。東京、シンガポール、ニューヨーク、アムステルダムにオフィスを持ち、さまざまな国籍のエンジニアが在籍しています。今回は、それぞれの国での働きやすさや、多拠点間でのコミュニケーションについて代表の橋本正徳氏と3人のエンジニアが語り合いました。

まずは、コロナ禍での働き方について。Hian氏は「シンガポールは外出制限があり、自由が失われたと感じている。一方で、3月から在宅勤務を始めたところ、通勤時間がなくなり、作業にすんなり入れるようになりました⁠⁠。アムステルダムのオフィスに在籍しているVaccari氏は「オフィスの機器が使いやすかったのでやや不便に感じていることはあるが、家族と昼食が取れるようになったのは嬉しい」とメリットとデメリットの両方に触れて話しました。

また、自身が暮らしている国はエンジニアが働きやすいのか、という質問について。Hian氏は「シンガポールはインフラが整っていて、平和な国。グローバル企業も多いこともありエンジニアの需要は非常に高く、人気のある職業です。コロナの封じ込めにも貢献できましたし、やりがいを感じています」とコメントしました。

Vaccari氏は「アムステルダムは、ヨーロッパの中で非常に大きな技術的ハブ。技術コミュニティも栄えています。私はイタリア出身ですが、英語が堪能かつ親切な人が多く、政府のサポートも厚いので暮らしやすいです」とそれぞれの国の状況を紹介しました。

また、福岡本社から熊本オフィスに移った岩上氏は、⁠コロナの流行が嫌で、より小さい都市に行きたかった。ヌーラボは元々多くの拠点を持っていて、遠隔対応などフレキシブルな働き方のノウハウがあるので働きやすいです」と、話しました。

続いてのテーマは、福岡に対する印象。福岡に来たことがあるというHian氏、Vaccar両氏は、それぞれ「街を歩いてみて、住むのに良い都市だと思いました」⁠昨年一週間ほど滞在したときは、桜が咲いていて花見を楽しむ人を多く見ました。安全で良い街という印象です」と、好印象を抱いていると語りました。

岩上氏は「福岡はユニークで規模の大きな都市。大きなスタートアップも多く、エンジニアにとって大きな機会があると思います。コンパクトなので都会の騒々しさが苦手な人におすすめです」と、日本のなかで福岡がどのような場所かを説明しました。また、橋本氏は「福岡のエンジニアが集まり、知識交換ができる場所」としてエンジニアカフェを紹介。エンジニアが働きやすい環境づくりに力を入れていることを紹介しました。

最後のテーマは、異なる国の人たちと働く利点や価値について。岩上氏は「素晴らしいインスピレーションやアイデアに触れられることです。非常に大きな良い経験を得られています⁠⁠、橋本氏は「私たちはグローバル企業として同じような状況の人たちのツールを開発する必要があります。多様性を持ち、さまざまな特性に対応できるもの。それができれば、みんなの人生がよりカラフルになっていくはずです」と締めくくりました。

参加人数3,000人のコミュニティ代表が語る、「情報発信」の重要性

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【登壇者】
スピーカー:

高須正和氏(ニコ技深圳コミュニティ 共同創業者/スイッチサイエンス 国際事業開発)
イノベーション黎明期から中国・深圳に興味を持ち、ニコ技深圳観察会などを発足。深圳を拠点に世界の様々なメーカーフェアに参加し、パートナーを開拓している。

今や世界有数の先進的なイノベーション都市となっている深圳。まだ、注目が集まっていない時期から、自主的に視察を重ね、確かな知識と実感のこもった発信を行ってきたのがニコ技深圳観察会です。2014~2019年で8回の視察を実施し、2015年には「英語圏含めて、もっとも詳細な深圳のイノベーションの発信」という評価を受けています。現在ではFacebookのコミュニティ参加人数が3,000人超と巨大なコミュニティになりました。代表の高須氏は自身の活動の軸について、次のように語りました。

「おもしろさは自分だけでは見つけられません。私が大事にしてきたのは、⁠情報を発信すること⁠⁠。自分以外の人が興味を持ってくれることで、初めて自分自身がおもしろさに気づけるんです。それから大切なのは、⁠自分たちにしかわからない希少なおもしろさがあり、かつ10年ぐらいでもっと大衆性を持ち得るもの⁠に目をつけること。掘り下げたいことを、行動と知識を以て誠実に向き合っていけばコミュニティはつくれます」

また、今後は、コミュニティになりえること、事業化できること、自分の能力を発揮できることの3つの要素を満たす活動を行っていきたいと展望を示しました。

コミュニティ活動をキャリア形成に直結させる3つの軸

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【登壇者】
スピーカー:

鈴木順子氏(GitHub Japan Enterprise Support Engineer)
日系企業でサーバーサイドエンジニアとして勤務後、Githubの日本オフィス立ち上げに伴いジョイン。現在は、Github Enterpriseのサポートを行なっている。

GitHubでエンジニアとして働く鈴木順子氏が語ったのは、社内・社外コミュニティに参画する際に自身が重要視していること。

知識、経験、人脈の3つの軸の中で何を大切にしているか、今得たいものは何かを考えていると話し、⁠社内では3つの軸をすべて重視しています。一方で、外部コミュニティは経験、具体的には登壇に絞っています。家族に小さい子どもがいるから遠くに行って一日かけて勉強するというのは難しい。登壇は、準備の段階で自分の知識が整理されますし、得るものが多いんです。日にちが決まっていて、ある程度の強制力があるのも私の性格に合っていると感じています」と自身を取り巻く環境や、キャリアのフェーズに合わせたコミュニティ参画について説明しました。

また、自身のキャリアについて「元々、日本の企業で働いていましたが、ワークショップにメンターとして参加したことがきっかけになってGithubにジョインしました。知識はもちろんですが、人脈や場も大事です。会社では、様々なバックグラウンドを持っている人が働いています。違いを尊重しながら、国や文化、人種にかかわらずGithubを一緒に開発してより良いものを作る環境を大切にしていきたいです」と締めくくりました。

コミュニティ活動は通常業務にどう活かせるのか

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【登壇者】

山銅章太氏(GitHub Japan Regional Director)
GitHub Japan日本地域代表。GitHubのオンラインイベントなどにも多く登壇。

1日に400の新規アカウントが作られるプラットフォーム、GitHubにおける、オープンソースコミュニティとの関わりについてディレクター視点で話しました。

山銅氏の感じるオープンソースコミュニティの良さは、既存スキルの向上やキャリアの成長に役立つようなソースコードを使ったソフトウェアなどを成果物として公開できること。

また、⁠何よりの利点は、人と一緒に何かをやる『ピープルスキル』を学べること。エンジニアにとって技術はもちろん大事ですが、開発などは人とやることが非常に多い。コミュニケーションの取り方や役割分担、複数人のマネジメント管理など、コミュニティでは多くのことが学べますし、それらのスキルは企業でも絶対に役に立ちます」と締めくくりました。

2日目:エンジニアフレンドリーシティ福岡アワード表彰式、DX、リモートワークとセキュリティ

技術者を取り巻く環境の充実に貢献したコミュニティ・企業を表彰

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2日目は、エンジニアフレンドリーシティ福岡アワード表彰式からスタート。エントリした福岡のコミュニティ、企業のなかでも一際、福岡のエンジニアがいきいきと活動できる環境や場所づくりに貢献した4団体5企業が受賞しました。

プレゼンターとして登壇した福岡市の高島宗一郎市長は「今年は、新型コロナウイルスの流行をはじめ、さまざまなことが起こった年でした。これからの時代の変革を担っていくのはエンジニアだと思っています。エンジニアカフェという場所を今後も活用し、ライバルの顔を見ながらお互いに切磋琢磨していただけたら」と述べました。

受賞コミュニティ、企業は以下の通り。

<コミュニティ部門>
  • Fukuoka.rb
  • LINE Developer Group Q-shu
  • 女子だらけの電子工作
  • FUKUOKA NIWAKA
<企業部門>
  • 株式会社ヌーラボ
  • 株式会社ヤマップ
  • 株式会社グルーヴノーツ
  • 株式会社オルターブース
  • GMOペパボ株式会社

詳細はEFCアワードWebサイトをご覧ください。

形だけのDX導入にしない、チーム開発とクラウドの使い方

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【登壇者】

小島淳氏(株式会社オルターブース 代表取締役CEO)
クラウドエンジニアとして複数の企業で勤務した後、2015年に株式会社オルターブースを設立。

「今しきりにDX推進、と叫ばれていますが皆さん本当にDXとはなにか分かっていますか?」と切り出した小島氏。少人数開発を行っている会社の代表であり、自身もクラウドエンジニアである経験を基に、チームの方針や開発の手法について語りました。

「DevOpsは開発担当者と運用担当者が連携する開発手法と言われていますが、本質は文化です。組織内の円滑なコミュニケーションやプロジェクトの目的、価値、情報が共有されていることが大事になります。」とアジャイル開発や、リーンソフトウェアの原則などを引用しながら説明。

また、⁠クラウドをどこまで使いこなせるかがDXを成功させる最大の焦点」と語り、戦略的な導入に有効なテンプレートを紹介。⁠DXはデジタル化、電子化の先にあります。開発は、一気にやるのではなくできるところからやる。そうして、継続的に改善していく文化を醸成していくことではじめてDXは成立するのです」と締めくくりました。

リモートワーク下でセキュリティをどう守るか

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【登壇者】

桑本謙介氏(トレンドマイクロ株式会社 Principal Solution Consultant)
長年セキュリティアセスメントサービスなどに従事し、2017年より現職。HPEのアーキテクチャー方法論やそれを通じた自社のIT変革事例の講演を多く行なっている。

2020年は、在宅勤務の企業が増え、ネットワークサービスの常識が変わらざるを得なくなったと言います。また、ここ10年のネットワーク犯罪を例に挙げた上で「性悪説でITを使わざるを得なくなってきている。どんな企業もネットワークのトラブルに巻き込まれる可能性があります」と語りました。

対応策について、⁠大事なのはすべてのアクセスは信用できないという前提で、すべてのリソースを保護すること。データソースとポリシーの管理は企業としては必須になります」とリモートワークが一般的になるであろうこれからの時代に求められるセキュリティ意識について説明しました。

エンジニアじゃなくても業務改善できる、ノーコードプログラミング

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【登壇者】
スピーカー:

清水優吾氏(株式会社セカンドファクトリー CTO)
未経験からエンジニアを始め、複数のIT企業やフリーランスでの経験を経て現職。2017年2月にMicrosoft MVP for Data Platform - Power BIを初受賞し、これまでに3年連続受賞。

登壇コーナー後に行われたのはトークセッション。IT企業に在籍しながらも、それぞれ業務内容の異なる3人が「ノーコードプログラミング」をテーマに話しました。

まずは、日本国内で起きている深刻なIT人材の不足が、プログラミングが不要で非エンジニアでも扱いやすいノーコードでのサービスやアプリ開発の需要が高まっている背景にある、と清水氏がデータをもとに説明。先進的な例として、Microsoftのプラットフォームを利用した神戸市の給付金申請プラットフォームを紹介しました。

ノーコードツールの利用に際して必要なスキルについては、松本氏が「どういうものを作りたいのか考えること。私はデザイナーですが、その考え方はエンジニアにも共通しているのではないか」と話し、清水氏が「何を作るのか考えるのは、プログラミング的思考ですね」と同意しました。

また、非エンジニアにとってノーコードを扱える意義について、清水氏は「自分でほしいものを自作できるのがベスト。そのひとつのツールとしてノーコードがあります⁠⁠、石橋氏は「企業では、上から⁠こんなことをもっと早くやりたい。PoCを回したい⁠と声が上がる。ツールを自作できるようになりたい、という声はよく聞きます」と、エンジニア目線で説明。

実際に、業務改善のためにノーコードを利用している松本氏は「個人と会社でスケジュール管理に使っているツールが違うので、見落としが起きることに困っていました。そこで、自動でマージできるツールをノーコードで制作したんです。聞いている方にとっては、規模が小さく大したことがないじゃないかと思われるかもしれませんが、小さい制作をちょこちょこやっているとやがて大きなシステムにつながると考えています。個人が作ったものが他の人の業務改善につながることもあると思う」と自身の経験をもとに話しました。

最後は、エンジニアと非エンジニアが制作で協力することについて。

石橋氏は「開発者と非開発者が一緒にものを作るのは大切になってきます。専門知識や用語の差があり、共通認識を持つことが難しい場面もありますが、例えばExcelなどその人が業務で使っている既存のツールに置き換えて説明するように心がけています⁠⁠。

松本氏は「自分が作りたいものがどれぐらいの規模なのか、どこまでノーコードでできるのかを非開発者は見極めづらい。開発者が近くにいると心強いのではないでしょうか」と、開発者と非開発者それぞれの視点から意見を述べました。

また、清水氏は「技術が分かっている開発者と業務課題がわかっている非開発者。それぞれに強みや判断できることがある。だからこそ、一緒にノーコードでの制作ができると良いですね」と、認識をすり合わせたり、知識を獲得したりしながら、課題に即した解決を目指せると締めくくりました。

Unityを使いたい人必見! 学習コンテンツやコミュニティの最新情報

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【登壇者】

石井勇一氏(ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社 Unityトレーニングセンター長)
Unity教育プロジェクトとして、日本語版のUnity認定試験およびコースウェア、トレーニングワークショップなどを担当。

最後のセッションのテーマは、Unity。2DはもちろんVR/ARアプリも制作でき、多くのプラットフォームに対応しているツールです。スマートフォン用アプリを作りたいと考えていたときにUnityと出会い、現在はトレーニングセンター長を務める石井氏が、Unityの利点や事例、学習に有用なコンテンツを紹介しました。

個人では、ライセンスを無料で利用できる、公式ドキュメントが非常に豊富なためある程度のことは1人でも学習できるといった利点に触れました。また、最近では機械学習や教育の分野にも利用されていると、Unityの知識が幅広い分野に活かせることをアピールしました。

コミュニティについては、⁠学習にはFacebook、仲間探しにはTwitterの活用をおすすめします」と述べ、⁠この講演がUnityの学習を始めるきっかけになったら幸いです」と締めくくりました。

まとめ

2日間にわたって開催されたエンジニアフレンドリーシティ福岡フェスティバル。オンラインでの開催は前例がありませんでしたが、結果として国内外の多くのエンジニアとの交流のきっかけになりました。配信中にコメント機能での質問を受け付け、その場で回答するといったオンラインならではのやりとりも。地域性を重視しながらも、積極的に外の価値観やコミュニティ、企業に触れる機会を作りたい福岡のエンジニアにとって、今後の活動にも影響を与える催しとなりました。

これからの、福岡のエンジニアたちの活躍にご期待ください。

一部のセッションはアーカイブ動画が公開されています。エンジニアカフェのYouTubeチャンネルでチェックしてみてください。

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