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HTML5の破られた約束

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2012年10月15~16日、サンフランシスコのPalace HotelでHTML5 Developer Conferenceが開催されました。その中からChris Heilmann氏(@codepo8)「Broken promises of HTML5」というプレゼンテーションを紹介します。

MozillaのエヴァンジェリストであるChris氏はMozillaをさまざまな権利/しがらみにとらわれないHTML5の永世中立国だとし、現在のHTML5はハイプ曲線[1]の過度の期待を過ぎ、幻滅期にあるという話から始まります。そしてHTML5がこれからどうあるべきかに続きます。まずHTML5がうまくやってきたのは次の部分だと述べています。

  • Webを壊さない(後方互換性)
  • 一貫した構文解析
  • マルチメディア
  • 強化されたformエレメント

ですが、突然変異と題してHTMLMediaElement#canPlayType(DOMString)は非常に馬鹿げていると、ブラウザベンダーが協調できていない部分を揶揄(やゆ)しています。さらにそこからFlashやOSネイティヴのアプリケーションと比較して、Webアプリケーションから取り去ってはならないものとして(we can'ttake away⁠⁠、次の点を挙げています。

  • URLによる配布
  • 素早いロード
  • 各ブラウザ環境に適応
  • オフラインキャッシュ(現在はまだ機能していない)
  • ユーザがそのアプリで何ができるかが重要
  • 全体ではなく、パーツごとのアップデート
  • シンプルなメンテナンス

ぜひ本記事末のURLでリンクされているYouTubeのビデオも参考にしてみてください。ジョークを交えた約1時間のトークで、最後に出てくるリンク集など、非常におもしろい内容だと思います。

URLhttp://icant.co.uk/talks/h5/html5devcon.html

著者プロフィール

安藤祐介(あんどうゆうすけ)

下北沢OSSカフェの常連。 イベントラッシュが終わって疲労気味。

Twitter:yando

小倉純也(おぐらじゅんや)

QNYP、LLC.のプログラマ。そろそろ自社サービスをサービスインしないと……。

Twitter:junya

溝畑考史(みぞはたたかし)

サンフランシスコにやってきました!

Twitter:beatak

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