利用シナリオを元にしたWindows Azureの実践的ガイドである『patterns & practices Windows Azure Guidance』に"Cloud Design Patterns"が追加、公開されました。こちらはシリーズの5番目にあたり、クラウド上のアプリケーション構築におけるデザインパターンがまとめられています。
クラウド利用を考慮に入れた、アプリケーション設計上の問題を回避するためのデザインパターンは、①Availability(可用性)、②Data Management(データ管理)、③Design and Implementation(設計と実装)、④Messaging(メッセージング)、⑤Management and Monitoring(管理と監視)、⑥Performance & Scalability(パフォーマンスと拡張性)、⑦Resiliency(回復性)、⑧Security(セキュリティ)の8つにカテゴライズされており、合計25種類が掲載されています。
Microsoftは、クラウドや大規模コンピューティングのための効率的なハードウェアを構築することを目的とした、オープンなコラボレーションプロジェクトであるOpen Compute Project(OCP)に参加することを発表しました。そして、Microsoftが運営するデータセンターのために設計された"cloud server specification"と呼ばれる、世界規模でWindows AzureやBing、Office 365といったクラウド コンピューティングサービスを提供するための、サーバハードウェア仕様が提供されることになりました。併せて、サーバ診断/電源供給/ファン調整といったハードウェア管理のためのソフトウェアコードもMicrosoft Open Technology Inc.から公開されています。
Windows Server向けに最適化され、Windows Azureを、可用性・拡張性・効率性の高いクラウドサービスとして提供できるように構築されており、これまでのエンタープライズ向けサーバと比較すると、サーバコストの40%削減、15%省電力、デプロイにかかる時間の50%削減などを実現しています。
Windows Azure仮想マシンの実体はVHDァイルであり、Windows Azureストレージに格納されて永続化され、自動で3重のバックアップが行われます。また、Windows Azureストレージ側の地理冗長を利用すると、ペアとなっている同じ地域の別のデータセンター(例:東アジアのペアは東南アジア)にもバックアップが行われます。
Windows Azureは社内/ローカルの仮想環境とシームレスに連携でき、Windows Azureまたはローカルで作成したVHDは、必要に応じてコピーや移動を行って、どちらでも稼働させることができます。