FreeBSD Daily Topics

2008年6月9日FreeBSD 9.0までのリリーススケジュール、cpu.koカーネルモジュールベースシステムへ、OpenVAS登場、KPoGre登場、UFTP登場他

heads-up

Release Schedule upto 9.0

FreeBSDリリースエンジニアリングを担当しているKen Smith氏は2008年6月5日、今後の9.0までのリリーススケジュールを発表しました。FreeBSDでは機能ベースのリリースではなくタイムスケジュールベースでのリリースへ移行しています。残念ながら7.0は思ったタイムスケジュールでリリースできませんでしたが、今後もタイムスケジュールでリリースする努力が継続されます。リリーススケジュールは次のとおりです。

2008年8月7.1, 6.4
2009年2月7.2
2009年6月8.0
2009年8月7.3
2009年12月8.1, 7.4
2010年3月8.2
2010年8月8.3
2010年12月9.0
2011年4月9.1, 8.4
2011年10月9.2
2012年3月9.3
2012年6月10.0
2012年12月10.1, 9.4

これは保証されたリリーススケジュールではありませんが、大枠としての方向性とは一致します。サーバを運用している場合にはリリーススケジュールを視野に入れた運用とアップグレード計画の立案をしておきましょう。

src

cpu.ko

current - Stanislav Sedov氏はcurrent mlにおいて、MSR(Model Specific Register)情報の読み書きに対する要求が増えてきていることから、ベースシステムに対してsysutils/devcpuにて提供されているカーネルモジュールをマージする旨を発表しました。

sysutils/devcpuは長い間問題が報告されておらず別のデベロッパによるレビューでも問題は見つかっていません。ただ、まだ発見されていないバグがあるかもしれないとし、興味のあるユーザにパッチを試し問題があれば報告してほしいとしています。同パッチを適用すると情報を取得するための擬似デバイスcpuctlが生成されるようになります。現状ではi386とamd64のみがサポート対象とされています。

ports

security/openvas-client
security/openvas-server
security/openvas-plugins
security/openvas-libnasl
security/openvas-libraries

OpenVASに対するGUIアプリケーションOpenVAS Clientのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。関連ライブラリやサーバアプリケーションも同時に追加されています。OpenVAS(Open Vulnerability Assessment System)は、ネットワーク脆弱性を試験しセキュリティ上の問題を発見するための検知アプリケーションです。ネットワークの脆弱性検知アプリケーションとしてはNessusが代表的存在です。OpenVASはNessusから派生した脆弱性検知アプリケーションです。

databases/kpogre

PostgreSQLデータベースを管理するためのKDEアプリケーションKPoGreのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。PostgreSQLシステムカタログの閲覧、データベースオブジェクトの操作、データベース管理(バックアップ、リストア、バキューム、分析⁠⁠、アクセス制御、SQL命令の編集と結果の取得、データベーステーブルコンテンツ編集ウィンドウなどの特徴があります。PostgreSQLの管理アプリケーションを模索している場合には試してみると良いでしょう。

ftp/uftp

Starburst MFTPをベースにしたプロトコルを使ったマルチキャストファイル転送アプリケーションUFTPのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。UFTPは並列に複数のクライアントへ効率良くファイルを転送するために開発されています。とくに大規模ファイルをたくさんのクライアントに配布する場合に適しています。

security/spybye

Webページにマルウェアを感染させるようなものが含まれていないかどうか判断するためのツールアプリケーションSpyByeのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。SpyByeはHTTPプロクシサーバとして動作しブラウザリクエストを監視することで動作します。

graphics/lprof-devel

GUIを備えたICCプロファイラアプリケーションLPROFのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。ICCを使うことでカメラ、スキャナ、モニタなどに対するICC version 2互換プロファイルの作成が可能になります。

net/ptpd

IEEE 1588(Precision Time Protocol)を実装したptpdのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。

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