FreeBSD Daily Topics

2008年9月1日NFSv4 ACLs対応進む ZFS改善に期待、PC-BSD 7.0ベータ登場、KDE 3.5.10登場、gmirror(8) HDD換装方法、Mercurialで/etc/*管理

heads-up

NFSv4 ACLs going on

perforce - Edward Tomasz Napierala氏がcurrent mlにおいて、同氏がGoogle Summer of Codeの一環として取り組んだ作業の内容や成果物を報告するとともに、そのレビューや意見提案、試験実施を求めています。同氏の成果物はPerforceの//depot/projects/soc2008/trasz_nfs4acl/にあるほか、パッチがhttp://people.freebsd.org/~trasz/20080827-nfs4acls.diffで公開されています。

FreeBSDはいわゆるPOSIX.1e ACLsと呼ばれるタイプのアクセスコントロールリストを実装しています。これは従来のUNIXパーミッションをベースに拡張したモデルで長い間ノンプロプライエタリなACLタイプとして活用されてきました。しかしこのあたりの規約は標準化が進まなかったため、NFSv4やWindowsのセキュリティモデルと細かに相互接続性がないという状況が発生しています。この影響でZFSにおいてNFSv4が動作しないという問題も発生しています。

Edward Tomasz Napierala氏がGoogle Summer of Codeで取り組んだのはこれを改善するため、POSIX.1e ACLsがサポートされているのと似た方法でNFSv4 ACLsを実装しようというものです。まだ作業途中だとされていますが、すでにカーネルやlibcに対応が取り組まれているほか(当然currentではなくperforce。currentへの取り込みはまだ先になる⁠⁠、従来POSIX.1e ACLsを前提にしていたコマンド(chmod(1), cp(1), getfacl(1), ls(1), mv(1), setfacl(1), mount(8))をNFSv4 ACLsに対応させ、ファイルシステム(cd9660, coda, hpfs, msdosfs, ntfs, nullfs, nwfs, smbfs, tmpfs, udf, unionfs, ext2fs, reiserfs, xfs, zfs)にも変更が追加されはじめています。

同氏の取り組みが最終的にマージされた場合、ZFSやほかのファイルシステムにおいてNFSv4 ACLsが活用できるようになるとみられます。

PC-BSD 7.0 Beta1

iXsystems, PC-BSD Softwareは2008年8月28日(米国時間⁠⁠、PC-BSD最新版へ向けたベータリリースPC-BSD 7.0 Beta1を公開しました。FreeBSD 7-stableおよびKDE 4.1をベースに構築されているほか、NVIDIAドライバの同梱、Firefox 3、OpenOffice 2.4.1、Opera 9.51、K3B 1.0.4などが同梱されています。

PC-BSD 7.0ではDVDやUSB、ネットワーク経由でのインストールが選択できるようになるほか、インストール時にファイルシステム種類の選択、ローカライズされたキーボードセットアップ対応、ULEスケジューラ対応、ZFS, UFS2, UFS2+Softupdates, UFS2+Journalingファイルシステムサポートといった特徴があります。

KDE 3.5.10

The KDE FreeBSD teamは2008年8月29日(協定世界時⁠⁠、KDE 3関連portsをKDE 3.5.10へアップグレードしました。KDE 3.5.10はバグ修正と翻訳文書の更新を目的としたマイナーリリースです。また透過処理の改善やテーマ処理の改善、アプレットにおけるレイアウトやアンチエイリアシングの改善が実施されています。KDE 4系がまだ移行すべき段階にないとみるユーザもおり、そういった場合にはこの3系の最新版3.5.10を試してみてください。

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