src
- Unprivileged install and image creation
FreeBSDではシステムのインストールおよびインストールイメージの制作において、
rootユーザで作業する必要があるとともに、 ユーザとグループがホストと一致している必要があります。つまり、 基本的にはFreeBSDが動作するアーキテクチャで、 rootユーザで、 そのアーキテクチャ向けのFreeBSDをビルドしてインストールおよびインストールイメージを制作する必要があります。 これは組み込みシステムを開発したり、
カスタムしたFreeBSDインストールイメージを作成する場合には不便なところがあります。一般ユーザでビルドおよび特定のディレクトリへのインストール、 そこからのインストールイメージの制作ができたほうが便利です。 FreeBSD開発者のひとりであるBrooks Davis氏がこれを実現するための開発に取り組みました。root以外のユーザもインストールできるようにする
「-DNO_ ROOT」 オプションと、 システムに用意されているユーザ/グループとインストール時のユーザ/グループが違っていても動作するための 「-DDB_ FROM_ SRC」 オプションが追加されています。 この仕組みはNetBSDのmtree(8)、
pwcache(3)、 vis(3)の機能をマージすることで実現されています。NetBSD mtree(1)は今の所nmtree(8)として導入されていますが、 FreeBSD 10. 0-RELEASEまでにはnmtree(8)がデフォルトのmtree(8)として扱われることになります。 この機能はFreeBSD 8系までバックポートされる計画で、
最終的にFreeBSD 8系以降の最新版はrootにならずともシステムをビルドしてインストール、 インストールイメージの制作ができるようになる予定です。