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2013年第1四半期のFreeBSDステータスレポートが公開されました。報告されている中から、
- Multipath TCP version 0.
3 for FreeBSD-10 2013年4月16日付けで
「Multipath TCP for FreeBSD」 の最新版となるバージョン0. 3がリリースされたことが報告されています。FreeBSD 10-CURRENT向けのパッチが公開されており、 次のURLからダウンロードできます。 「Multipath TCP for FreeBSD」 はRFC6824 - TCP Extensions for Multipath Operation with Multiple Addressesで提案されている機能をカーネル内部で実装するものです。従来のTCP/ IPでは単一の通信パスが使われますが、 Multipath TCPでは単一のTCPセッションに対して複数のパスを使用できるようになります。この結果、 通信速度の向上や、 特定のパスが通信不安定になってもほかのパスを使って通信を継続するといった稼働率の向上が期待できます。 FreeBSDカーネルにおいてどのような設計のもとで実装が進められているかが、
次のホワイトペーパーにまとまっています。 Socket APIは従来と変わりませんので、
アプリケーションやコマンド側でMultipath TCPを意識する必要はありません。処理は透過的に実施されます。 ステータスレポートによれば現在の段階でαのクオリティになるとされています。今後、
allbsd. orgなどでMultipath TCPが有効になったFreeBSDのISOイメージなどを配布したいとしており、 多くのユーザからの試験の結果を受け、 品質の向上をはかりたいとしています。 Multipath TCP for FreeBSDは、
FreeBSD 10. 0-RELEASEにおける目玉機能のひとつになると見られます。