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2010年7月14日iTunesの対抗馬! 合法音楽サービス「Spotify」Linux版を提供開始

残念ながら日本ではサービス提供されていないが、興味深いP2P音楽サービス「Spotify」のLinuxクライアントがリリースされたようなのでこれを紹介したい。

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Spotifyはスウェーデンに本拠を置くベンチャー企業で、2008年から欧州を中心に音楽ストリームサービスを提供している。サービスモデルは無料と有料の2本立てで、無料のほうは15分ごとに広告がクライアント画面に挿入される。ビットレートは無料が160kbps、有料が320kbps。AppleのiTunes以外で合法音楽サービスで成功した例は非常に少ないが、Spotifyはその稀な部類に入る。成功の理由は、取り揃えている楽曲の多さとシンプルで使いやすいインターフェースにある。

対応クライアントはWindowsとMacだけだったが、⁠コードを書きながら音楽を聴きたい!」というLinuxユーザからの強い要望により、7月12日、Spotityは「Spotify for Linux」のプレビュー版を発表した。対応するディストリビューションはDebian SqueezeとUbuntu 10.04。現在のところはプレビュー版に留まっているためサポートなどは行われないが、同社は「なるべく早い時期に、Windows/Macと同等の機能およびサービスを提供できるようにしたい」と表明、そのために「ユーザからの多くのフィードバックを求めたい」と呼びかけている。

Linuxユーザにとって多少がっかり感が否めないのが、このLinuxプレビュー版、Spotifyの有料サービス(Spotify Premium)会員じゃないと利用できないことだ。サポートなしのプレビュー版なら無料でもいいのでは……と思わなくもないが、SpotifyもまだLinuxビジネスに対して慎重にならざるを得ないのだろう。無料/有料のいわゆるフリーミアムモデルがLinuxでも成り立つかどうか、見極めているといったところか。

いずれにせよ、Spotifyのような人気サービスがLinuxユーザにも門戸を開いてくれたのは歓迎すべきことだ。今後もこういった動きが加速することを期待したい。

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