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2011年6月7日 Linuxカーネル3.0ではXenもメインラインサポート

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Linuxカーネルの次のバージョンが3.0となり,すでに開発もスタートしているが,一部の関係者にとっては待望の機能だった仮想化環境Xenのメインラインにおけるフルサポートがどうやら正式に決まったようだ。CitrixおよびOracleの開発者がそれぞれブログで報告している。

Linuxにおける仮想化環境はここのところRed Hatが推進するKVMが主流となっており,IBMやHewlett-Packard,Intelなどの有力ハードウェアベンダもこれに追随している。KVMはオープンソースとして公開されてからわずか2カ月後に,Linuxカーネル2.6.30のメインラインに統合され,カーネルの進化の恩恵をそのまま受けてきた。

一方でKVMよりもずっと以前からLinuxメインラインへの統合を希望していたXenだが,技術的に多くの問題が立ちはだかり,なかなか実現に向かって進まなかった。Xenの仮想マシンは「ドメイン」という単位で管理され,ほかのドメインを管理するマスター的役割をもった「ドメイン0」と,ゲストOSの「ドメインU」で構成される。このドメイン0の機能がLinuxカーネル本来がもつ機能と重複するとして,Xenのメインライン統合はかなり難しいとみられていた。

だが「2年の歳月を費やした」⁠Oracle)努力が実り,今回,ドメイン0(Dom0)⁠ドメインU(DomU)ともにメインラインでサポートすることをLinus Torvalds氏が了承したという。Oracleは同社の仮想化環境「Oracle VM」がXenをベースにしたハイパーバイザであるだけに,強力にXenのメインライン統合を進めていた。

とりあえずXen関係者にとっては朗報となった今回のニュース,KVMに押されがちだった形勢をどこまでカバーできるのかが,次は注目されそうだ。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。

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