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2012年7月9日祝ヒッグス粒子発見! そのときCERNで稼働していたのはLinuxだった

理論上の粒子とされていたヒッグス粒子の存在が確認されたとの報道が7月4日に流れ、ちょっとしたお祭り騒ぎとなった先週末。ヒッグス粒子はスイス・ジュネーブにある欧州原子核研究機構─かのWorld Wide Webを生み出した機関としても知られる─通称"CERN"が運営する大型ハドロン衝突型加速器での実験で見つかったとされている。この世紀の大発見にLinuxが大きく貢献したというCERNの中の人のポストがLinux関係者を誇らしげな気持ちにさせている。

NEW BOSON FOUND BY LINUX (self.linux)

CERNの実験で使われていたのはScientific LinuxとUbuntu。日々のデータ解析をLinux上で行い、他のOSSも組み合わせながら膨大な計算処理をLinuxをベースにしたグリッドコンピュータでこなしていたという。通常、データ解析にはWindowsが使われるケースが多いが、HPCとLinuxの組み合わせは非常に使いやすく計算が正確で、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)との相性も非常に良いという。

Scientifc LinuxはRed Hat Enterprise LinuxのクローンOSで、開発にはCERNも関わっている。図らずとして、物理学の大きな発見に貢献することになったわけだが、これを機にLinuxがサイエンスの世界で活躍する事例が数多く紹介されるかもしれない。それは我々ユーザにとってもすばらしくうれしいことである。

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