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2012年7月23日 何故にCentOSを狙い撃ち!? Oracle,CentOS→Oracle Linuxへの移行をユーザに推奨

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「Oracleはカーネル開発にも貢献している。Javaだって,MySQLだって,すごくコミュニティを大切にしてオープンな開発を維持している。なのにどうしてOSSな人たちから信用されないんだ」⁠ こんな声がときおりOracle社内のOSS関係者から発せられることがある。あえてその答えを言うなら,⁠Oracleはいつ,我々を敵として攻撃してくるかわからないから」というところだろう。たとえばこんなページを堂々と公開しているのだから,明日は我が身と思うOSS関係者がいても,まったくおかしくない。

Oracle Linux: A better alternative to CentOS

ご覧になればおわかりのとおり,このページでOracleはCentOSユーザにOracle Linuxへの移行を勧めている。Oracle LinuxもCentOSもRed Hat Enterprise Linux(RHEL)をオリジナルとするクローンOSである。同じクローンでも「Oracle Linuxのほうがセキュアで,RHELのアップデートにも迅速に対応し,フルタイムの開発者をたくさん雇って開発している。なによりすばらしいサポートを提供できる。エンタープライズにはOracle Linuxが最適」というのがOracleの主張である。

Oracleは2006年,⁠Unbreakable Linux」を謳い,Red Hatよりもすぐれたサポートを提供するとしてRHELのクローンの提供を開始した。Red HatがRHELをアップデートすればOracleも約1週間で追随してきた。だがどうしてもOracle LinuxはREHLの牙城を崩すことができない。そうこうしているうちに,OSSプロジェクトのCentOSがデータセンターやクラウド事業者の間で人気となる。一時期,開発に遅れが生じたこともあったが,いまではRHELのアップデートに約2週間で対応している。RHELからシェアを奪えないOracleは,今度はCentOSのユーザ層に目をつけたようだ。

もちろん,これがOSS関係者のやり玉に上がらないわけがない。もっとも今回はあまりのバカバカしさに,皆が鼻で笑っている雰囲気すら漂っている。

Oracle launches "a better alternative to CentOS"

それにしても,どうしてこう,OracleはOSS関係者の神経を逆なでするようなことばかりするのだろう。Oracle LinuxのもとになっているRHELはRed Hatが苦労して作り上げたものである。その源流はOSSのFedoraだ。Oracle Linuxに含まれるOracleの独自性なんてせいぜい1%にも満たないはずだ。昨年,DTraceの実装を発表しているが,Oracle Linuxではまともに動かないことをDTrace開発者が表明している。

あえて言うが,Oracle LinuxはOSSの成果物をコピーし,それにお得意の"サポート"をくっつけたようなものである。なのに同じクローンのCentOSを貶めるようなマーケティングを平気でやる。そこにはOSSに対する何のリスペクトも感じられない。これでどうして,OSSユーザや開発者がOracleを尊敬し,信頼することができるというのか。どんなにOracleの中の開発者がOSSに貢献したところで,こうした行動がそのすべてをぶち壊す。いい加減,Oracleもそのことに気づいたほうがいい。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。

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