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2013年8月14日必要なのは太陽だけ!? Ubuntu搭載のソーラーパワーラップトップ「SOL」可能性

次世代エネルギーとして太陽光を活用する動きは今に始まったことではないが、実用化となるとやはり多くの課題がある。中でも大きな問題は価格だろう。太陽光なら誰でも無償で手にできると思われがちだが、エネルギーとして活用するための技術的なハードルは高く、必然的にそれは製品価格に反映される。化石燃料に代わる存在になるには、まだ相当の時間が必要だろう。

だが、この無限ともいえるエネルギーをなんとかソースとして有効かつ安価に活かしたいと考え、実際に行動に移している企業も増えつつある。そのひとつがカナダのインターネットプロバイダであるWeWiだ。現在、同社が開発している太陽光ノートPCSOLがちょっとした話題となっている。

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太陽を思わせるネーミングのSOLは「世界初の真のソーラーパワーノートPC」を謳っている。電源に使うのはもちろん太陽光。プラグインアダプタはいっさい必要とせず、1回の充電で8~10時間はバッテリがもつという。フル充電にかかる時間は2時間程度だが、十分に太陽光が得られる状態での場合で、さすがに曇り空の下ではうまく充電することは難しいようだ。

CPUには1.86GHzのIntel Atom D2500が載っており、OSにはUbuntuが採用されている(Ubuntu以外のOSも動作可能⁠⁠。価格は1台あたり300ドルだが、ハードもソフトも可能な限りオープンな仕様のものを採用したからこそ実現した価格といえる。ちなみに生産ラインは中国に置かれている。

実はSOLはまだほとんどの国で入手することはできない。WeWiは最初にローンチするのはアフリカと発表しており、すでにガーナなどから多くの注文を受けているという。2013年末には他のリージョンでも入手可能な状態になる予定とのこと。太陽光が豊富なアフリカで、300ドルという低価格のUbuntuノートがどんな使われ方をするのか、新興国ビジネスの事例としても今後の展開が非常に興味深いといえそうだ。

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