Linux Daily Topics

2016年6月22日4度の延期を乗り越えて… Linux 4.5+GNOME 3.20の「Fedora 24」正式リリース

The Fedora Projectは6月21日(米国時間⁠⁠、⁠Fedora 24」を正式公開した。⁠Workstation」⁠Server」⁠Cloud」の3つのディストリビューションが用意されている。当初の予定から1ヵ月以上、実に4度の延期のあとにようやくGAとなった難産のバージョンとなった。

Fedora 24 is here! -Fedora List Archives

Fedora 24はLinuxカーネルにLinux 4.5.7を、デフォルトデスクトップ環境にGNOME 3.20.2を採用している。開発チームは5月時点での最新カーネルであるLinux 4.6を実装する予定だったが、十分なテスト期間を取ることができなかったため、4.5の最新アップデートであるLinux 4.5.7が採用された。なお、開発チームは数週間以内にFedora 24のLinux 4.6へのバージョンアップを予定している。

GNOME以外のデスクトップ環境としてはKDE Plasma、Xfce、MATE、LXDE、Cinnamon(Linux Mintで一般的なデスクトップ)などがコンフィギュレーションされた状態で用意されている。なお、Fedora 24では当初、デフォルトのグラフィック環境がXからWaylandにリプレースされる予定だったが、最終的に見送られており、次期バージョンのFedora 25の開発で引き続きデフォルトへの取り組みが続けられる。

Fedora 24では新たにFlatpak(以前は"xdg-app"と呼ばれていた)という機能が追加されている。これは"Build Once, Run Anywhere"(一度ビルドすればどこでも動く)というコンセプトのもとに開発されたデスクトップアプリケーションのためのフレームワークで、特定のアプリケーション(LibreOfficeやGIMPなど)を"Flatpak"としてスクラッチからビルドし、他のLinuxディストリビューション上でもインストール/動作可能な状態にすることができる。現在、Flatpakはサンドボックス化に向けて開発が続けられており、移行先のOSや他のアプリケーションから隔離されたセキュアな状態でのアプリケーション実行が可能になるのはFedora 25以降となる。

またFedora 24ではARMアーキテクチャに対応したバージョンがWorkstationだけでなくServerでも提供される。Serverではこのほか、統合セキュリティ情報管理ソフトウェアであるFreeIPAが含まれる。

その他の主なソフトウェアとしては

  • NetworkManager 1.2
  • LibreOffice 5.1
  • MONO 4.2
  • GCC 6
  • Boost 1.60
  • Node.js 5.10
  • Python 3.5
  • Ruby 2.3

などがFedora 24に含まれる。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧