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2017年2月21日 Linux 4.10が正式リリース ―GPU仮想化のサポート,新"perf c2c"ツールなど

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Linus Torvaldsは2月19日(米国時間)⁠Linux 4.10を正式公開した。Linusの出張のため,当初の予定より1週間後ろにずらしたリリースとなったが,Linuxは「エクストラウィークのおかげですべてコトがうまく運んだ」と報告している。

Linux 4.10 :Linus Torvalds

Linux 4.10の最大のアップデートポイントとしては,Intelが発表したGPU完全仮想化(full GPU virtualization)技術の1つである「Intel GVT-g for KVM(KVMGT)⁠のサポートが挙げられる。これは「mediated pass-through」という技術を採用することで,各VMからのアクセスのうち,パフォーマンスクリティカルなリソースへのアクセスはダイレクトにアサインし,それ以外はハイパーバイザ上に実装された「Mediated Device」上で命令を実行する。これにより,複数のVMがGPUにアクセスする際にパフォーマンスを落とすことなく,各VM間でGPUを共有することが可能になる。

このほかにもNUMA上のキャッシュラインコネクション(c2c: cash-to-casch)を追跡/解析する新ツール「perf c2c」⁠DRMドライバ「Nouveau」の改善,Nexus 5/6などのARMデバイスのサポート改善,MD5サブシステムでのraid5ライトバックキャッシュ(writeback cash)の実装などが挙げられる。

当初,前バージョンのLinux 4.9が数多くの変更点を含む大きなバージョンとなったため,Linux 4.10は比較的小規模なリリースに収まると見られていたが,結果としては「平均的なモダンカーネルのリリース」⁠Linus)らしく,約1万3,000ものコミットが生じるほどのサイズになったという。

Linusは翌2月20日(米国時間)には次のバージョンとなるLinux 4.11のマージウィンドウをオープンしている。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。

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