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2019年9月18日Linux 5.3がリリース、「AMD Navi」「Intel Speed Select」サポートなど

Linus Torvaldsは9月15日(米国時間⁠⁠、⁠Linux 5.3」を公開した。Linusの出張の関係で、通常よりも1本多い8本のリリース候補(RC)版を経てのリリースとなる。

Linux 5.3 -Linus Torvalds

Linux 5.3におけるおもなアップデートは以下の通り。

  • プロセスID(PID)の再利用を改善する新たなシステムコールとして「pidfd_open()」を追加
  • Linux 5.0で実装されたEAS(Energy Aware Scheduling)フレームワーク(バックグラウンドのワークロードを制御して別のワークロードをブーストするしくみ)を"utilization clamping mechanism"としてタスクスケジューラに拡張、GUIなどユーザエクスペリエンスに大きく影響するタスクを優先する
  • AMDの次世代GPUアーキテクチャ「Navi」を新たにサポート(7月に発表されたばかりの「AMD Radeon RX5700」も含む)
  • VIA Technologiesと上海市のジョイントベンチャーの兆芯(Xhaoxin、上海兆芯集成電路有限公司)が製造するx86プロセッサ「ZXファミリ」をサポート
  • Intel Xeonに特化したパワーマネジメントテクノロジ「Intel Speed Select」のサポート
  • ユーザスペースにおける待機中のアプリケーションの電力消費を抑え、パフォーマンスの低下を防ぐために、Intelの次世代Atomプロセッサ「Tremont」に搭載予定3つのインストラクション(umonitor/umwait/tpause)を実装
  • The IPv4 unicast extensions projectでの議論により新たに利用可能とされる1600万のIPv4アドレスレンジ(0.0.0.0/8)をLinuxで有効なアドレスとしてアクセス可能に
  • IoTデバイス向けの軽量ハイパーバイザ「ACRN」をサポート

LinusはLinux 5.3の公開にともない、次期カーネル「Linux 5.4」のマージウィンドウをオープン、プルリクエストの受付を開始している。

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