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2020年1月28日Linux 5.5がリリース、2020年最初のカーネルアップデート

Linus Torvaldsは1月26日(米国時間⁠⁠、⁠Linux 5.5(開発コード"Kleptomaniac Octopus"⁠⁠」の正式リリースを発表した。開発期間に年末年始の休暇が含まれていたため、リリース時期の遅れも懸念されていたが、最終的には通常通り7本のリリース候補(RC)版を経て、2020年最初のアップデートを迎えている。

Linux 5.5 -Linus Torvalds

Linux 5.5ではハードウェアとして新たにRaspberry Pi4をサポートしたほか、Chromebookの"Wake-On-Voice(スリープ状態からでも音声コマンドを実行可能にする機能)"やAMD GPUのオーバークロッキングなどもサポートする。

その他のおもな特徴は以下の通り。

  • Btrfsのアップデート …RAID1+Btrfs構成で3つまたは4つのコピーを作成可能(RAID1C34)にしたほか、⁠xxhash」⁠sha256」⁠bleake2b」など強力なチェックサムを新たにサポート
  • io_uring(2)の大幅な改善
  • カーネル用の軽量なユニットテストフレームワーク「KUnint」
  • Wi-Fi高速化の取り組みとして「Airtime Based Queue Limit」を採用
  • CIFSをルートファイルシステムとして実装、マルチチャネルもサポート
  • ネットワークインタフェースの複数の名前が割り当て可能に
  • BPFの改善 … タイプトラッキング、BPFトランポリンなど
  • NFSクライアント間でのオフロードコピーのサポート

Linusはすでに1月27日付けで次期カーネル「Linux 5.6」のマージウィンドウをオープンしており、プルリクエストを受け付けている。

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