Ubuntu Weekly Topics

2015年7月3日号 CSSフレームワーク“Vanilla”・オープンソースカンファレンス 2015 Okinawa・UWN#423

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“Vanilla”

Ubuntu関連のWebサイトで使われる,新しいCSSフレームワークが登場しました。⁠Vanilla⁠と名付けられたこの実装はSassベースのCSSフレームワークで,徹底的なモジュラー構造と,⁠Ubuntuらしい」レイアウトを実現できるプリセットが特徴です。テーマを自作することでUbuntu関連以外のデザインにも利用することもできます。

このフレームワークの開発に至った経緯は,次のようなものです。

「もともとCanonical/Ubuntuでは⁠Guidelines⁠と呼ばれる単独のCSSを利用してサイトを構築していた。これはそれなりに上手く行っていたが,CSSそのものに手を入れようとすると,影響のあるすべてのサイトで何かを壊していないか確認しておく必要があった。意図せず壊れてしまうこともありえるため,影響範囲を把握しておくことが負担になっていた。移行を決めた理由はこれだけではなく,⁠Guidelines⁠をベースにカスタマイズするために,既存のCSSを分割してモジュール化する必要があったことだ。そしてこれは,最終形のCSSを適切に維持するために,あまりにも多くのファイルに注意を払わなくてはいけないことを意味していた。これらの反省として,簡単にデプロイでき,意図せずサイトを壊したりせず,そして個別にカスタマイズできるようにしたのが⁠Vanilla⁠だ」⁠抄訳)⁠実際に,Sassによる徹底的なモジュール化により,⁠この機能だけを自サイトで使う」ということも可能になっています。

なお,現時点でnpm経由でvanillaが利用でき,α段階ではありますが自分のサイトで利用することも可能です。ライセンスはLGPLv3です。どのようなサイトが構築できるのかは,デモページが参考になるでしょう。Ubuntu/Canonicalチックなデザインではあるものの,配色を調整することで独自性を出すことも可能です。Canonical製のソフトウェアの中ではMirと並んで「比較的綺麗なコード」でもあり,Sassの学習にも利用できるでしょう。

オープンソースカンファレンス 2015 Okinawa

Ubuntu Japanese Teamは,7月4日(土)に沖縄コンベンションセンター 会議棟Bで開催されるオープンソースカンファレンス 2015 Okinawaに参加します。ブースとセミナーで皆様の来場をお待ちしています。

UWN#423

Ubuntu Weekly Newsletter #423がリリースされています。

その他のニュース

  • Intel ComputestickのUbuntu版が間もなく発売されるというアナウンス。USAでは$110です。日本国内での展開については現時点では確定情報が得られていませんが(販売されない可能性もあります)⁠⁠そもそも世界レベルでの販売時期未定」から「USAではほぼ確定」に移行していることは良いニュースと言えるでしょう。
  • Unity 8で実装された,Windowsのフリップ3Dライクなウインドウ切り替え機能について。
  • Jujuを用いたベンチマークについて。
  • nginxの今後のSRUからの離脱とMREについての議論⁠nginxは非常に進化が早く,Ubuntuのリリース周期とあきらかに食い違いつつあるので,新バージョンを適切に投入できるように何かできないか」という議論です。

今週のセキュリティアップデート

usn-2655-1:Tomcatのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/003005.html
  • Ubuntu 12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2014-0227, CVE-2014-0230, CVE-2014-7810を修正します。
  • 特定のHTTPリクエストの送受信に伴ってメモリの過大消費が発生する問題と,EL(Tomcat Expresssion Language)の実装上の問題により,SecurityManagerによる保護を迂回できる問題を修正します。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-2654-1:Tomcatのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/003007.html
  • Ubuntu 15.04・14.10・14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • 特定のHTTPリクエストの送受信に伴ってメモリの過大消費が発生する問題と,EL(Tomcat Expresssion Language)の実装上の問題により,SecurityManagerによる保護を迂回できる問題を修正します。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-2653-1:Pythonのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/003006.html
  • Ubuntu 14.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2013-1752, CVE-2013-1753, CVE-2014-4616, CVE-2014-4650, CVE-2014-7185を修正します。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-2657-1:unattended-upgradesのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/003008.html
  • Ubuntu 15.04・14.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2015-1330を修正します。
  • 特定の設定を行なった状態のunattended-upgradesが,適切な検証なしにパッケージをアップデートしてしまう問題がありました。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-2652-1:Oxideのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/003009.html
  • Ubuntu 15.04・14.10・14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2015-1266, CVE-2015-1267, CVE-2015-1268, CVE-2015-1269を修正します。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

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