Ubuntu Weekly Recipe
第2回 Desktop CDを使いこなす(1):USBメモリとの併用・LiveCDのカスタマイズ
UCK(Ubuntu Customization Kit)
UbuntuのDesktop CDをGUIでカスタマイズできるツールで,zenityを用いたbashシェルスクリプトで実装されています。
全ての行程をGUIから行えるため,コマンドラインに不慣れな方でも独自のLiveCDを作成できます。ただし,以下の軽微な制限があります。
- 生成するLiveCD環境にはDesktop環境パッケージ(ubuntu-desktop,kubuntu-desktop,xubuntu-desktop)がインストールされていなければなりません。
- 作業を行うユーザのシェルが,「カスタマイズを開始する時点で」元となるDesktop CDが提供する環境にもインストールされていなければなりません。たとえば,ユーザのシェルが/bin/zshの場合,標準のDesktop CDには/bin/zshは含まれていませんから,chshコマンドで一時的に/bin/bashなどに変更する必要があります。
- ウィザード表示中に[ESC]を押すと,強制的に終了されてしまいます(zenityの仕様)。
Remastersysと同様,CDの生成には充分な空きストレージ領域(目安として5~10GB)が必要です。また,uckの場合は既存のDesktopCDのISOイメージを用意する必要があります。
例として,Desktop CDにnfs-commonパッケージ(NFS clientとして動作させるために必要なパッケージ)を追加する場合の作業の流れを見ていきましょう。
1. UCKパッケージのインストール
UCKの開発・配布はsourceforgeでホストされたUCKのサイトで行われています。サイト左側に“Navigation”メニューがあるので,この中のDownloadセクションから“Latest stable release”へ移動し,uck_2.0.1_all.debといった.debパッケージダウンロードします。
このパッケージをダブルクリックし,[パッケージのインストール]ボタンからインストールします。このとき,uckが依存するパッケージも一括でインストールされます。
なお,起動時のロゴのカスタマイズを行う場合は,/etc/apt/sources.listに,次の行が追加されている必要がありますが,必須ではありません。
deb-src http://archive.ubuntu.com/ubuntu/ dapper main
2.UCKの起動
UCKは[アプリケーション]→[アクセサリ]の下にインストールされています。
UCKを起動すると端末ウインドウが表示されます。この端末ウインドウがUCKの実体なので,そのまま表示させた状態にしておく必要があります。まず,最初の画面はWelcomeメッセージですので,そのまま飛ばします。以下はウィザード形式で操作していきます。注意が必要な箇所は次の通りです。
- “Please choose language packs to install”/“Please choose language which will be used at boot of live CD”
導入するlanguage-pack-*パッケージ(≒言語リソース+インプットメソッド)と,そのデフォルト設定を選択します。日本語のみで良ければどちらも“ja”を選択してください。特に,前者で選択していない言語をデフォルトに設定しようとするとエラーが起きるので注意してください(図5・6)。
- “Please choose desktop environmentse which will be present on customized CD”
language-packと同様に,インストールする/デフォルトのデスクトップ環境を設定します。こちらも同様に,インストールしていないデスクトップ環境をデフォルトにすることはできません。
- “Please choose desktop environment which you want to use for customization”
UCKによるカスタマイズを行うかどうかを選択するダイアログです。必ずyesを選択してください。
3.カスタマイズ
ウィザードが終了すると,(図7)のようなダイアログが表示されます。ここで行える操作は次の通りです。
- “Run package manager”
Synapticパッケージマネージャを起動します。これはLiveCD環境のパッケージ構成を変更します。今回の例ではnfs-commonパッケージをインストールします。
パッケージ構成の変更が終了したら,Synapticを閉じることで図7の画面に戻ります。
- “Run console application”
[端末]を起動します。各種設定ファイルの変更などはこちらから行います。端末を閉じることで図7の画面に戻ります。
作業が終了したら“Continue building”を選択すると,SquashFSの再圧縮・ISOの生成が開始されます。この時root権限が必要となるので,UCKの実体である端末部分にパスワード入力が必要です(sudoのパスワードプロンプトです)。
通常は10分程度でISOイメージが生成されます。
- 参考となるドキュメント
- “Persistence”機能:
https://help.ubuntu.com/community/LiveCDPersistence - Remastersys:
http://www.linuxmint.com/wiki/index.php/Remastersys - UCKのドキュメントページ:
http://uck.svn.sourceforge.net/viewvc/*checkout*/uck/trunk/uck/docs/index.html
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