Ubuntu Weekly Recipe

第25回 メモを取る

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3 分

デスクトップ環境を日常的に利用していく場合,ちょっとした情報や作業のメモを取る必要が出てきます。ですが,何も考えずにファイルを作成していくと,どのメモがどこにあるのかが分からなくなり,結局メモを取った意味がなくなってしまいます。今回は,こういった場合に役立つレシピを紹介します。

Tomboy

Ubuntu環境では,メモを取るためにTomboyというアプリケーションがインストールされています([アプリケーション][アクセサリ][Tomboyメモ])。TomboyはWikiに近い発想で作成されたソフトウェアで,大量のメモを書き散らしながら使っていくのに向いています。

Tomboyの最大の特徴は,ファイルの保存が自動的に行われることと,検索を前提にしたインターフェースです。

Tomboyを起動すると図1のようなメイン画面が表示されます。右側のペインには作成したメモの一覧が表示されているはずです。

図1 Tomboyのメイン画面

図1 Tomboyのメイン画面

[ファイル][新規作成]でメモを作成できますので,何かメモを書いてみましょう。1行目に記述されたテキストは暗黙でメモ名として扱われます図2)。

ある程度テキストを書いてみたら,そのメモを閉じてみてください([Alt]+[F4])。前述の通り保存は自動的に行われますので,明示的にファイルに保存する必要はありません。

図2 メモの作成

図2 メモの作成

何枚か適当なメモを書いたら,メイン画面の「検索」エディットボックスに何か文字列を入力してみてください。作成したメモのうち,検索文字列がヒットするものだけが表示されるはずです図3)。

図3 メモの検索

図3 メモの検索

Tomboyの使いこなし方の詳細は,Tomboyのヘルプを参照してください。

なおTomboyの作成したメモファイルは,~/.tomboy以下に保存されています。各メモは.noteファイルにXML形式で保存されています。

ただしTomboyを使う問題として,これらのXMLファイルをTomboyの外から,つまり別のアプリケーションから扱うことができないことがあります。もし複数のアプリケーションからメモを活用したいのであれば,Tomboy以外の方法を検討した方が良いでしょう。

テキストファイルでメモを取る

Tomboyを使わずにメモを取る方法のうち,もっとも簡単なのは,geditなどのテキストエディタを用いてテキストファイルに記述することです。テキストファイルでメモを取ることで,特定のアプリケーションに依存することはなくなります。文字コードさえUTF-8に揃えておけば,多くのメモが構築されてもそれほど困ることはないでしょう。geditを使えば暗黙でUTF-8になります。

また,多くのテキストエディタには文字コードを指定するオプションが準備されているはずですから,UTF-8に揃えるようにしましょう。

たとえばEmacsを使う場合,.emacs.elに以下のように記述しておくことで,テキストファイルがUTF-8で保存されるようになります注1)。

(set-language-environment "Japanese")
(set-terminal-coding-system 'utf-8)
(set-keyboard-coding-system 'utf-8)
(set-buffer-file-coding-system 'utf-8)
(setq default-buffer-file-coding-system 'utf-8)
(prefer-coding-system 'utf-8)
(set-default-coding-systems 'utf-8)
(setq file-name-coding-system 'utf-8)
注1)
Emacsで日本語が含まれたUTF-8のテキストを扱うには,Emacs22以降を用いるか,Mule-UCSを併用する必要があります。Ubuntu 8.04でのEmacsはEmacs22なので通常は問題になりませんが,何らかの理由でEmacs21を使わなければならない場合,mule-ucsパッケージを忘れずにインストールしてください。

また,メモをとるたびに適切なファイル名をつけるのは面倒なものです。テキストエディタにそうした機能があればそれを,もしなければ,次のような簡易ラッパーを作成し,それを起動すると便利でしょう。

まず,次のようなテキストをegditで作成し,gedit-wrapper.shという名前で保存します。

#!/bin/bash
TEXT=`/bin/date +%F_%H-%M-%S`
gedit ~/dat/txt/$TEXT &
exit 0

ファイルに実行権限を与え,データ保存領域として~/dat/txtを作成します。

$ chmod +x gedit-wrapper.sh
$ mkdir ~/dat/txt

パネル上で右クリックし,[パネルへ追加]を選択し,「カスタム・アプリケーションのランチャ」を選びます図4)。

図4 カスタムアプリケーションのランチャ

図4 カスタムアプリケーションのランチャ

ランチャの設定画面が開きますので,ここに,先ほど保存したedit-wrapper.shを登録します。図5のように,利用するユーザのホームディレクトリからの絶対パスで指定してください(/home/<ユーザ名>/gedit-wrapper.shとします)。

ここではデフォルトのままですが,アイコンを好みに応じて選択すると良いでしょう。/usr/share/icons/hicolor/scalable/apps/gnome-panel-launcher.svgなどに利用可能なアイコンがあります。

このようにすることで,クリックするだけで自動的に(年-月-日_時-分-秒.txt)というテキストが作成されます。大量にテキストを作成する場合に,誤って上書き保存してしまう,といった問題がなくなりますので便利でしょう。

図5 gedit-wrapper.shの登録

図5 gedit-wrapper.shの登録

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

コメント

  • 要修正

    間違いがあったので、お知らせします。

    http://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0025?page=2

    「全てのキーを離してからcを押す」は、「全てのキーを離してからfを押す」の間違いです。

    Commented : #1  freemax (2008/09/10, 18:59)

コメントの記入