Ubuntu Weekly Recipe

第28回 アーカイブの作成:圧縮ファイルの取り扱いと暗号化

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3.5 分

そろそろ夏休みの季節ですが,旅行や帰省の際にもPCを手放せない,という方は多いのではないでしょうか。そうした場合,PCそのものを持ち歩くのは面倒ですから,USBメモリなどにデータを保存した状態で持ち歩くことになるでしょう。大量のファイルを持ち歩く場合,ディレクトリ単位で圧縮しておく方が使い勝手が良いですし,重要なデータであれば暗号化して持ち歩く方が安全です。今回はファイル単位での暗号化や,圧縮ファイルの取り扱いについて触れます。

File Rollerによるファイルの圧縮

Ubuntuでは標準的なファイル圧縮の方法として,ファイルやディレクトリを右クリックして利用できる,[書庫の作成]というメニューが用意されています図1)。これはFile Rollerという実装です。

図1 [書庫の作成]メニュー

図1 [書庫の作成]メニュー

ごく一般的な用途であれば,File Rollerから圧縮ファイルを作成するだけで十分でしょう図2)。

図2 File Roller

図2 File Roller

File Rollerへの圧縮形式の追加

File Rollerは便利な機能ですが,標準では対応しているアーカイブ形式がそれほど多くありません。幾つかの追加パッケージを導入することで,対応形式を増やすことができます。以下のコマンドを利用するか,Synapticから該当するパッケージをインストールしてください。

$ sudo apt-get install lha-sjis 
$ sudo apt-get install p7zip-full
$ sudo apt-get install rar unrar

これらは順に,LHA・7ZIP・RARに対応します。インストール後にFile Rollerを開くと,対応形式が増えているのが分かるでしょう図3)。

図3 対応形式が増えた状態

図3 対応形式が増えた状態

.cabの展開

File Roller以外の形式を取り扱いたい場合は,どうしても端末から操作を行う必要があります。代表的なのは,Windows環境で標準的なアーカイブ形式の一つとして,Microsoft Cabinet形式(.cab)です。これらはターミナル上で扱う必要があります。

.cabファイルを扱うためのソフトウェアは標準ではインストールされていませんので,次のコマンドでパッケージをインストールするか,Synapticからパッケージを導入してください。

$ sudo apt-get install lcab cabextract

インストール後は,次のように操作することでファイルを.cab形式で圧縮できます。以下の例では,casket/ディレクトリ以下をcasket.cabファイルに格納しています。

$ lcab -r casket/ casket.cab

.cabファイルの展開は次のように行います。通常,Ubuntu環境でわざわざCabinet形式のファイルを作成することは少ないので,利用するのはこちらの方が多いでしょう。

$ cabextract casket.cab

ただし,cabextractコマンドではWindows向けのインストーラソフトウェアであるInstall Shiledが利用するCabファイルは扱うことができません。Install Shiledが利用しているものは同じ拡張子を利用する別の形式です。

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

コメント

コメントの記入