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第48回 デュアルディスプレイを使う

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xrandr

Ubuntuではxrandrコマンドを用いることで,利用するディスプレイの構成を動的に変更することができます(xrandr登場前までは解像度の設定にXの再起動が必要でした)⁠より便利なGUIフロントエンドも準備されていますが,シェルスクリプトなどから利用する場合に備えて,コマンドラインでの利用方法を確認していきましょう。なお,実際には先述の ⁠画面解像度の設定」もxrandrを内部で呼び出しているのですが,細かな制御が行えないため,うまく利用しきれないようです。

xrandrコマンドによるマルチディスプレイの設定は2つの段階を踏みます。まず最初に行うのは,⁠接続されているディスプレイデバイスの一覧の取得」です。次のようにxrandrコマンドをオプションなしで実行することで,接続されているディスプレイの一覧を取得できます(明示的にオプションを指定したい場合,⁠xrandr --query」で同じ動作になります)⁠

外部ディスプレイが接続されていないノートPCでの例

$ xrandr
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1440 x 900, maximum 1440 x 1440
VGA disconnected (normal left inverted right x axis y axis)
LVDS connected 1440x900+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 304mm x 190mm
   1440x900       60.1*+   59.9     50.0  
   1360x768       59.8  
   1152x864       60.0  
   1024x768       60.0  
   800x600        60.3     56.2  
   640x480        59.9  
TMDS-1 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)

上記のノートPCにアナログ接続ディスプレイを追加した状態

$ xrandr       
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1440 x 900, maximum 1440 x 1440
VGA connected (normal left inverted right x axis y axis)
   1400x1050      74.8     70.0     60.0  
   1280x1024      75.0     60.0     60.0  
   1440x900       59.9  
   1280x960       60.0     60.0  
   1360x768       59.8  
   1152x864       75.0     75.0     70.0     60.0  
   1024x768       75.1     75.0     72.0     70.1     60.0  
   832x624        74.6  
   800x600        72.2     75.0     60.3     56.2  
   640x480        75.0     72.8     72.8     75.0     66.7     60.0     59.9  
   720x400        70.1  
LVDS connected 1440x900+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 304mm x 190mm
   1440x900       60.1*+   59.9     50.0  
   1360x768       59.8  
   1152x864       60.0  
   1024x768       60.0  
   800x600        60.3     56.2  
   640x480        59.9  
TMDS-1 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)

出力のうち,⁠connected/disconnected」とある部分が認識されているディスプレイの接続されたポートの名称です。上記の例では「VGA」「LVDS」が接続された状態で,⁠TMDS-1」ポートには何も接続されていないことが分かります。また,各ポートに接続されたディスプレイの対応解像度が一覧されています。

一般的なノートPCでは,⁠VGA」が外部アナログ出力,⁠LVDS」がノートPC本体の液晶,⁠TMDS」⁠HDMI」などが外部デジタル出力に割り当たっているはずです。ただし,一部には特殊なハードウェアが存在し,この対応が異なることがあります。こうした特殊な機器では試行錯誤してポートの名称と実デバイスの対応を確認するしかありません。

接続ポート名と対応解像度を確認したら,実際にそれらのポートに接続されたディスプレイを有効にします。以下は拡張デスクトップとして1400x1050のディスプレイを追加しています。

$ xrandr --output VGA --mode 1400x1050

また,ノートPC本体の液晶と同じ内容を外部出力にも表示させたい場合,次のコマンドを利用します。

$ xrandr --output VGA --same-as LVDS

逆に,接続されたディスプレイへの表示をオフにするには次のように操作します。

$ xrandr --output VGA --off

これらのコマンドでモニタが正常に動作することが確認できたら,シェルスクリプトなどにしておくと便利でしょう。

grandrとlxrandr

xrandrをコマンドラインから操作するのに抵抗がある場合,GUIフロントエンドを利用することができます。GNOME環境ではgrandrを使うのが通常ですが,LXDE向けのlxrandrもシンプルで便利です。それぞれ次のようにインストールし,起動することが可能です。筆者はシンプルに設定を行うことができ,出力ポートの有効・無効を容易に切り替えることができるlxrandrによる設定を好んでいますが,このあたりは「お好み」だと思います。

grandrのインストールと起動図4・図5

$ sudo apt-get install grandr
$ grandr

図4 grandrによる設定

図4 grandrによる設定

図5 grandrによる設定・その2

図5 grandrによる設定・その2

lxrandrのインストール図6・図7

$ sudo apt-get install lxrandr
$ lxrandr

図6 lxrandrによる設定

図6 lxrandrによる設定

図7 lxrandrによる設定・その2

図7 lxrandrによる設定・その2

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。