夏,衣替えの季節ですね。この春からLinuxを使い始めた新入学生や新入社員の皆さんも,そろそろLinuxの世界に慣れてきたのではないでしょうか。となると,次にやることは...そう,エディタをEmacsに衣替えすることですね!
ご存じの通り,Emacsは長い歴史を持つプログラマ御用達エディタです。独特のキーバインドから敷居は高いEmacsですが,一度慣れてしまうとこれが実に快適で,Emacsキーバインドで操作できないアプリケーションにストレスを感じてしまうほどです。この中毒性は,Windows環境でEmacsキーバインドを実現するソフトウェアの存在からも解るかと思います。
Emacsは基本的にテキストエディタです。テキストエディタの仕事は文字を読み書きすることですが,Webのブラウズも,メールの読み書きも,チャットもTwitterも,本質的には全てテキストの読み書きによって成り立っています。同じテキストを書くのに,メーラとブラウザで違う操作を覚えねばならないのは非効率です。ならばそういった作業は全て,同じ環境(Emacs)で行った方が効率的ではないでしょうか。そこで今回は,Emacsを使ってこれらの作業を行う手順を簡単に紹介したいと思います。
インストールと設定
8.04以降のUbuntuでは,Emacsのバージョンは22が標準となっており(注1),emacsパッケージをインストールすることでEmacs22が使用できるようになります。またemacs-snapshotというパッケージ名で,現在開発中のEmacs23をインストールすることが可能です。本記事はemacs-snapshotパッケージをインストールしてEmacs23を使用することを前提に解説します(注2)。
Emacsをインストールするため,apt-getコマンドかsynapticで下記のパッケージを導入してください。
emacs-snapshot
emacs-snapshot-el
anthy-el
インストールが完了すると,アプリケーションメニューのアクセサリの中に「Emacs Snapshot」が追加されていますので,ここからEmacsを起動してください(注3)。anthyによる日本語入力を開始するには,C-\(注4)を入力します。
- 注1
- emacs21というパッケージも用意されていますが,UTF-8の使用にmule-ucsが必要であったりと面倒ですので,通常使うことはないと思います。
- 注2
- Emacs23はアンチエイリアスの効いた美しいフォントで文字を表示することができるので,筆者は気に入っています。
- 注3
- メニューに追加されない場合は,ログアウトしてから再度ログインをしてみてください。
- 注4
- EmacsではCtrlキーと何かのキーを同時に押すことをC-?のように表現します。また同様にメタキー(Altに割り当てられていることが多いです)との同時押しはM-?のように表現します。
Webブラウザ
Emacsからテキストブラウザであるw3mを呼び出して使用するには,w3m-el-snapshotパッケージをインストールします(注5)。Emacsを起動したらM-xキーに続いて"w3m"と入力してください(注6)。
Uキー(注7)を押してミニバッファにURLを入力し,C-mまたはEnterで指定したページを表示します。また,w3m-elはFirefox等と同じようにタブ機能をサポートしています。Uキーの代わりにGキーを使いURLを入力すると,新しいタブにページを読み込みます。タブ間の移動にはC-c C-n(次のタブへ),C-c C-p(前のタブへ)を使用します。マウスを使う場合は,フレーム上部のタブ表示部をクリックすることでもタブを切り替えることができます。
sキーを押すと履歴を表示して,過去に表示したページへ移動することができます。またブラウザを閉じるにはqキー,完全に終了するにはQキーを押して下さい。
- 注5
- これはemacs-snapshotを使っている場合です。Emacs22を使っている場合はw3m-elパッケージをインストールします。
- 注6
- Emacsの機能は関数を呼び出すことによって実現されています。M-xに続いて関数名を指定すると,任意の関数を実行することができます。
- 注7
- 大文字ですので,Shiftキーを併用します。

