RAWデータとは
最近は携帯電話にも当たり前のようにデジタルカメラが装備され,デジカメ自体はごく一般的な日用品になったのではないでしょうか。そんな中,レンズ交換式のデジタル一眼レフカメラも,ここ数年で随分手頃になったように感じます。
一般的なデジタルカメラはCCDやCMOSセンサが受光した情報を,カメラ内部でJPEG画像に変換しています。しかし画像生成する過程でセンサが受光した情報の一部を切り捨ててしまったり,非可逆圧縮のJPEGにしてしまうことによる画質の劣化は避けられません。撮影した画像はフォトレタッチソフトで編集するのが一般的ですが,編集前の画像からオリジナルの情報が欠落してしまっている状態では,画質の向上は望めません。
そこでデジタル一眼レフカメラの多くはカメラ内でJPEG画像を生成せず,CMOSセンサが受光した生のデータをそのままファイルとして保存する機能がついています。この生のデータをRAWデータ(注1)と呼び,ユーザはコンピュータ上でこのRAWデータを「現像」することで,JPEGのような一般的な画像データを得ることが出来ます。RAWデータにはカメラのセンサが受けた情報が全て記録されているため,自由に露出やホワイトバランスの調整を撮影後の画像に対して行うことができます。ただしその特性上,RAWデータはファイルサイズが極端に大きくなるため注意が必要です(注2)。
- 注1
- RAWデータとは生のデータという意味であり,特定のフォーマットを指す言葉ではありません。RAWデータの形式はカメラメーカーや機種ごとに異なります。
- 注2
- 筆者が使用しているPENTAX K20Dでは,一枚あたり約24MB(4GBのSDカードで160枚程度撮影可能)のサイズとなります。
UbuntuでRAWデータを現像するには
Ubuntu上でRAWデータの現像を行えるソフトウェアはいくつかありますが,その中でも特に有名であると思われる物を紹介します。ただし前述の通り,RAWデータの形式はメーカー毎,機種毎に異なるため,ソフトウェア側で対応されていない機種も存在します。手持ちのカメラに対応しているかどうかは,各ソフトウェアのマニュアルや開発元のWebサイトを参照してください。
UFRawとGimpプラグイン
UbuntuのリポジトリにはUFRawというRAWデータ現像ソフトが存在します。そしてUFRawをGimpから利用できるようにしたプラグイン版がgimp-ufrawです。もちろんapt-getやSynapticからインストールすることができます。このプラグインはUFRawの機能を利用して,Gimpからファイルを開く際にRAW画像を現像してから読み込めるよう,Gimpを拡張することができます。
gimp-ufrawパッケージをインストールしたら,アプリケーション -> グラフィックス -> Gimp画像エディタを起動してください。そして通常のファイルを開くのと同様に,ファイル -> 開くとメニューを実行します(注3)。
- 注3
- PENTAXのRAWデータの拡張子はPEFとなります。
この画面で画像のプレビューを確認しながら,ホワイトバランスや露出,トーンカーブの調整,トリミングなどを行うことができます。OKをクリックすると設定したパラメータで画像を現像し,現像した画像はそのままGimpに読み込まれます。
gimp-ufrawで現像し,Gimpでリサイズした写真が以下のものになります(注4)。
| カメラ | PENTAX K20D |
|---|---|
| レンズ | smc PENTAX-DA 10-17mm FISH-EYE |
| 焦点距離 | 17mm |
| 絞り | F4.5 |
| ISO感度 | 200 |
| 露光時間 | 1/250 |
- 注4
- この記事のために急遽庭先で撮影した写真のため,あまり綺麗な例ではありません。綺麗な写真で現像を試してみたい方は,カメラメーカーがサンプルとして提供している画像を使って手元で試してみるとよいでしょう(Kodakの例)。なお余談ですが筆者は魚眼レンズが大好きです。

