アンケートご協力のお願いgihyo.jpでは,2010年度に向けて豪華プレゼントが当たる読者属性アンケートを実施しております。ご協力ください。

gihyo.jp » ADMINISTRATOR STAGE » 連載 » Ubuntu Weekly Recipe » 第92回 さまざまなUSB機器を使用する(2)

Ubuntu Weekly Recipe

第92回 さまざまなUSB機器を使用する(2)

前回は無線LANとオーディオのUSB機器を紹介しましたが,今回はプリンタとスキャナを取り上げていきます。プリンタは標準のドライバでも印刷できなくはないですが,やぱりメーカー適用のドライバを使用して,きれいに印刷したいものです。

EPSON GT-F500 (終売)

やや古いモデルですが,これが動いたということは,これよりも新しい機種でも同様の作業で動作することが期待できます。

まずはドライバ提供元の アヴァシスのサイトからドライバをダウンロードします。機種を間違わずに選択さえすれば,ディストリビューションやそのバージョンはUbuntuでよさそうです。このドライバのようにUbuntu対応がされるはるかに前にリリースされたものでも,ダウンロードできないということはありません。機種によってはgccのバージョンで別パッケージに分かれているようですが,もちろん新しい方(この場合は 3.4 or later)をダウンロードしてください。RPMしかなくても,とにかくダウンロードします。

まずはRPMをDebパッケージに変換するため,"alien"というパッケージをインストールします。

$ sudo apt-get install alien

次に,alienコマンドでDebパッケージに変換します。

$ sudo alien iscan-2.10.0-1.c2.i386.rpm
$ sudo alien iscan-plugin-gt-f500-1.0.0-1.c2.i386.rpm

変換したパッケージをインストールします,

$ sudo dpkg -i iscan_2.10.0-2_i386.deb
$ sudo dpkg -i iscan-plugin-gt-f500_1.0.0-2_i386.deb

設定ファイルを変更します。/etc/sane.d/dll.conf に,以下を追加してください。

epkowa

アルファベット順になってるので,そのルールを守るのがいいでしょう。ちなみに,epkowaとはおそらく「エプソンコーワ」のことで,ドライバを提供しているアヴァシスの旧社名です。エプソンコーワ→エプソンアヴァシス→アヴァシスという変遷でした。

これであとは[アプリケーション]-[グラフィックス]-[Xsane Image scanning program]などでスキャンしてください(※1)。

※1
ただ,筆者の力量ではどうにもきれいにスキャンできませんでした……。

図1 Xsane起動時のダイアログ。どちらでを選択しても構わないが,心情的には下を選択したくなる

図1 Xsane起動時のダイアログ。どちらでを選択しても構わないが,心情的には下を選択したくなる

図2 Xsaneのプレビュー画面。一般的なインターフェースだが,右上の不気味なアイコンが気になる。[プレビュー画面のキャッシュを削除]という機能らしい

図2 Xsaneのプレビュー画面

CANON PIXUS iP4500 (終売)

現行機種はiP4700ということで,ちょっと前の機種ですが,Ubuntu用のドライバが配布され,9.04では使用可能です。いちおうUbuntu標準のドライバでも印刷は可能ですが,やはり純正ドライバのほうが色などが正確に出力されます。以下の内容は,後継機種のiP4600でもほぼ同様の操作で使用できるようになると思われますが,執筆段階では現行機種のiP4700用ドライバは配布されていません。

CANONのLinux版ドライバ配布サイトからiP4500用ドライバ(IJ Printer Driver Ver.2.80 for Linux)をダウンロードします。必ず"debianファイル"を2つダウンロードしてください。

まずはダウンロードしたパッケージをインストールする前に,libcupsys2をインストールしてください。

$ sudo apt-get install libcupsys2

印刷サーバのcupsは,以前はcupsysというパッケージ名でした。しかし,Ubuntu 9.04からcupsというパッケージになったため,libcupsys2はなくなってしまいました。ただし,移行用に残されているので,インストールします。

それからダウンロードしたパッケージをインストールしてください。

$ sudo dpkg -i cnijfilter-common_2.80-1_i386.deb cnijfilter-ip4500series_2.80-1_i386.deb

Windowsと同じく,ドライバをインストールしたあとにUSBケーブルを接続します。接続したら自動的にインストールしたドライバで設定しますので,すぐに使えるようになります。1クリックする必要すらありません。

Ubuntu 9.10では,libcupsys2がなくなってしまったので,パッケージの情報を書き換えるか,依存関係を無視してインストールするか,ダミーパッケージを作成してインストールするかの3択が考えられますが,今のところ検証はしていません。

図3 ドライバをインストールし,USBケーブルを本体に接続するとこのダイアログが表示される。[製造元とモデル]がこれと一緒になっていれば,純正ドライバが使用されたということである。キーワードはバージョン番号だ

図3 ドライバをインストールし,USBケーブルを本体に接続するとこのダイアログが表示される

EPSON PX-V630 (終売)

これまた古い機種で,Ubuntu標準のドライバでも印刷は可能です。しかし,アヴァシスのサイトにある「 Ubuntu 8.04/8.10 へのPhoto Image Print System for Linux v3.0/v3.1のインストール方法」でこのプリンタ,「 Ubuntu 8.04/8.10 へのPhoto Image Print System for Linux v2.6 CUPS版のインストール方法」で純正ドライバをさらに古いプリンタで使用する方法が公開されているので,これを試してみるといいでしょう。CANONと同じくEPSONも最近の機種であれば,Ubuntu用の純正ドライバが用意されています。

基本的には「Ubuntu 8.04/8.10 へのPhoto Image Print System for Linux v3.0/v3.1のインストール方法」で問題ありませんでしたが,今回はPX-V630なのでこれに置き換えて読むことと,ダウンロードするドライバは一番新しいと思われる"pips-pxv630-TurboLinux11-3.0-CLGE.tgz"にすることがポイントでしょうか。また,1カ所に誤記があります。このあたりを間違うと,白紙のまま排紙されるようです。

誤った記述

$ sudo ln -s /usr/lib/libtiff.so.4 /usr/lib/libtiff.so

$ ls -la /usr/lib/libtiff.so.3
lrwxrwxrwx 1 root root 21 2008-08-21 12:31 /usr/lib/libtiff.so.3 -> /usr/lib/libtiff.so.4

正しい記述

$ sudo ln -s /usr/lib/libtiff.so.4 /usr/lib/libtiff.so

$ ls -la /usr/lib/libtiff.so
lrwxrwxrwx 1 root root 21 2008-08-21 12:31 /usr/lib/libtiff.so -> /usr/lib/libtiff.so.4

そのほか,ekpstmを実行すると以下のようにエラーが表示され,実行できません。

ekpstm: error while loading shared libraries: libexpat.so.0: cannot open shared object file: No such file or directory

この場合,以下のように実行すれば,問題なく起動するようになりました。

$ sudo ln -s /usr/lib/libexpat.so.1 /usr/lib/libexpat.so.0

図4 ドライバをインストールし,USBケーブルを本体に接続するとこのダイアログが表示される。[製造元とモデル]がこれと一緒になっていれば,純正ドライバが使用されたということである。キーワードは[Photo Image Print System]という文言だ

図4 ドライバをインストールし,USBケーブルを本体に接続するとこのダイアログが表示される

身も蓋もありませんが,古い機種を利用するためにこのような手順を踏むことがおっくうである場合には,Ubuntu用のドライバが配布されていることを確認して,新機種を購入するのも一つの手でしょう。各メーカーがUbuntuを無視できない存在になっていることを体感することができます。

次回は,いよいよリリースが近づいてきたUbuntu 9.10の変更点の一つである日本語入力のiBusと,継続してSCIMを使う場合のコツを紹介します。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバー。Ubuntu Japanese Teamではパッケージングなどを担当。ほかには日本語入力関連やOpenOffice.org日本ユーザー会コミッティも兼任。

コメント

コメントの記入

パスサポ

多数の情報処理技術者試験対策書籍の発行実績を誇る技術評論社がお届けする,資格試験合格サイト「めざせ! 情報処理試験 パスサポ」が開設されました。

ピックアップ

サクセスストーリーに続く,快適サーバー運用管理のヒント!

データの増大,煩雑な管理,システムダウン,セキュリティなど,迫りくる課題からシステム管理者の負担を軽くするポイントを解説します。

gihyo.jp インフラエンジニア情報局

ネットワークやITにかかわるあらゆる業種で必要とされるインフラエンジニアに向けた技術情報や心構え,その魅力について多角的に紹介。

テストエンジニア ステーション

いま,ITに関わるあらゆる開発業務で注目されつつあるテスト系エンジニアをターゲットにしたコンテンツサイトを展開します。

一行クイックアンケート

gihyo.jpで取り上げてほしいネタは?

※検索はページ右上の検索ボックスをご利用ください。

その他の連載

キーパーソンが見るWeb業界

本連載はWeb Site Expert/gihyo.jpとの連動企画です。阿部淳也, 長谷川敦士, 森田雄のお三方による,Web業界をテーマにした座談会です。

きたみりゅうじの聞かせて珍プレー

ソフトウェア開発の現場で体験したトホホな失敗,思わずうなる珍プレーをきたみりゅうじ氏が四コママンガで紹介。みなさんからの投稿もお待ちしてます!

ActionScript 3.0で始めるオブジェクト指向スクリプティング

野中文雄氏が,簡単なスクリプトは書いたことがあるという初級者を対象に,ActionScript 3.0の基本からクラス定義までを解説します。

まだ間に合う「ITパスポート」受験対策 原山先生の短期合格塾

この連載では,4月18日のITパスポート試験の受験に向けて,短い期間で効率良く受験対策を行う方法や,確実に得点するための裏ワザなどを伝授していきます。

Ubuntu Weekly Recipe

Ubuntuの強力なデスクトップ機能を活用するための,いろいろなレシピをお届けします。

C/C++プログラマのためのDTrace入門

よくカーネルのチューニングや解析で活用されるDTraceですが,実はユーザプログラムの開発においても非常に有用です。連載ではC/C++プログラマやテストに関わる方向けにDTraceの使い方を解説します。

Blogopolisから学ぶ計算幾何

計算幾何学は,図形に関するアルゴリズムを研究するコンピュータサイエンスの一分野です。本連載では,ビジュアルブログ検索エンジン「Blogopolis」で採用されている計算幾何のアプローチを例に取り上げながら,計算幾何の初歩を実践的に学習します。

検索エンジンはいかにして動くのか?

本連載では, 今や誰もが利用している検索エンジンの中身を,全体の仕組みやデータ構造,アルゴリズムから分散インデックスまで,最近の研究事例も交えて紹介します。

連載一覧

gihyo.jp

  • DEVELOPER STAGE
  • ADMINISTRATOR STAGE
  • WEB+DESIGN STAGE
  • LIFESTYLE STAGE
  • SCIENCE STAGE
  • NEWS & REPORT

書籍案内

  • 新刊書籍
  • 書籍ジャンル一覧
  • 書籍シリーズ一覧
  • 新刊ピックアップ
  • ロングセラー
  • 電脳会議

定期刊行物一覧

  • Software Design
  • WEB+DB PRESS
  • Web Site Expert
  • 組込みプレス