Ubuntu Weekly Recipe

第93回 Ubuntu 9.10以降のインプット・メソッド「IBus」を使用する

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IBus-Anthyの設定

[全般]タブ

初期値の設定

起動時の設定です。[入力タイプ]はローマ字のほか,かなも選択できます。最新バージョンでは,親指シフトも選択できるようになります。

ふるまい

[句読点スタイル]はピリオドとコンマも選択することができますが,このgihyou.jpのようなコンマと読点の組み合わせはありません。[テンキータイプ] は,[テンキーコードのまま]だと半角のまま入力され,[非テンキーコードに変換]だと変換の対象になります。[句読点入力時のふるまい]を[自動変換] にすると,句読点を入力した時点でスペースキーを押さなくても変換が始まります。[フォーカスアウト時のふるまい]は,確定する前の状態(プレエディットといいます)でフォーカスを動かした時にどうなるかのふるまいを設定でき,[消去]にしておくことで確定前文字列を消去します。[確定]にするとその状態のものを入力し,[保持]にすると何もせず確定前のままの状態が維持されます。

その他

[候補ウインドウの項目数]は,一度に表示する候補の数をいくつにするかです。[常に記号を半角にする]と[常に数字を半角にする]は,チェックを入れると記号や数字を変換の候補にしないようになります。

図4 [全般]タブ

図4 [全般]タブ

[キー割当]タブ

キーの割り当ては,デフォルトの他にATOKとWnnがプリセットされています。このうちのどちらかをお使いの方は,⁠ショートカットタイプ」を変更するといいでしょう。それ以外で変更したい場合は,[編集]で一つ一つ設定する必要があります。

図5 [キー割当]タブ

図5 [キー割当]タブ

IBus-Anthyにはない機能

このバージョンのIBus-Anthyには,予測変換機能はありません※2)⁠また,ローマ字の割り当てを変更する機能もありません。キー割り当てもATOKとWnnのみで,CannaやVJE-Deltaなど,他の変換エンジンのものはありません。また,これはどちらかといえばIBusとIBus-Anthyの問題ではありませんが,手書き入力エンジンもありません。

※2
最新バージョンにはありますが,別の不具合が見つかって今回は採用を見送りました

これらの機能がどうしても必要な場合は,SCIMをインストールして使用する必要があります。

SCIMを使用する

日本語Remix CDをお使いの場合,あるいはあとからUbuntu Japanese Teamのリポジトリを追加した場合※3には,日本語版セットアップヘルパから簡単にSCIM一式をインストールできるようになる予定です。手動でインストールする場合は,次のコマンドを実行してください。

$ sudo apt-get install scim-anthy scim-bridge-client-gtk scim-tomoe tomoe-l10n tomoe-gtk-l10n

ただし,tomoeと付くものは,Ubuntu Japanese Teamか,前ページのjapanese-testersのリポジトリを追加した上でインストールしてください。

IBusからSCIMへの切り替えは,[システム]-[システム管理]-[言語サポート]で言語サポートを起動します。⁠言語サポートが完全にはインストールされていません」というダイアログが表示される場合もありますが,指示にしたがってインストールを行ってください。終了後"Language"というダイアログ※4が表示されたら,"Keyboard input method system"を"scim-bridge"にします。設定としてはこれだけで,あとは一度ログアウトして再ログインすれば,使い慣れたSCIMが起動するようになります。

図6 Keyboard input method systemを[scim-bridge]にする。scimと付くものはほかにもあるが,使用しない

図6 Keyboard input method systemを[scim-bridge]にする

次回は9.10の新機能の一つ,Ubuntu Oneを解説していきます。

※3
http://www.ubuntulinux.jp/products/JA-Localizedに追加方法が掲載される予定です。
※4
リリース版では日本語化されている可能性があります。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバー。Ubuntu Japanese Teamではパッケージングなどを担当。ほかには日本語入力関連やOpenOffice.org日本ユーザー会コミッティも兼任。