Ubuntu Weekly Recipe

第125回 Simple ScanとXournalで電子書類を扱う

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Simple Scanでスキャンする

Simple Scanのインターフェイスは非常に単純で,設定項目も最小限と言えるでしょう。まず「ドキュメント⁠⁠->「設定」を開くと,使用するスキャナや解像度,ページサイズなどを決めることができます。解像度はテキストと写真の二種類をプリセットすることが可能で,スキャンする対象ごとにプリセットを切り替えて使います。⁠スキャン」ボタンの右側にある下向きの三角をクリックすると,プリセットの切り替えとスキャン方法の選択ができます。フラットベッドのスキャナを使う場合は「一枚のページ」を,オートシートフィーダを使って連続スキャンする場合は「フィーダより全てのページ」を選びましょう。

図2 Simple Scanの設定画面

図2 Simple Scanの設定画面

図3 解像度のプリセットと読み込み方法の選択

図3 解像度のプリセットと読み込み方法の選択

スキャンした図版の保存には,PNG,JPEG,PDFが選べます。PDFの場合は複数のページをまとめて一つのドキュメントにすることができますし,PNGやJPEGでは1ページ1ファイルの画像として保存することができるので,用途に応じて保存形式を選択するとよいでしょう。もちろん書類の電子化では主にPDFを選択することになると思います。ただしデフォルトではJPEGが選択されていますので,保存前には必ず「ファイルタイプの選択」を開き,保存されるファイルのタイプを確認しておきましょう。

図4 保存時にファイル形式を決定しよう

図4 保存時にファイル形式を決定しよう

図版をトリミングして保存するには,⁠ページ⁠⁠->「切り抜き」からトリミングするサイズを選択してください。スキャンした図版の上に切り抜かれるエリアが表示されますので,ドラッグして位置を調整しましょう。この状態で保存を行えば,不要部分がトリミングされた状態でドキュメントの保存がなされます。

図5 任意の位置,サイズでトリミングが可能。図版の一部だけを切り出して保存することもできる

図5 任意の位置,サイズでトリミングが可能

図6 複数のページからなるPDFが作成できた

図6 複数のページからなるPDFが作成できた

XournalでPDFに修正を入れる

筆者は紙媒体の書籍に記事を書くことがありますが,その際に「編集さんから送られてきたPDFをチェックして,修正を行う」という作業工程が発生します。執筆作業に限らずこのような「書類に赤ペンを入れる」作業というのは,オフィスであれば多かれ少なかれ存在するのではないでしょうか。筆者はいままで以下のように,中途半端にアナログな作業を行っていました。

  1. 送られてきたPDFをレーザープリンタで出力する
  2. 赤ペンを入れる
  3. スキャンしてPDFにする

そんな作業をUbuntu上で行えるアプリケーションが,Xournalです。Xournalは本来フリーハンドで書けるメモアプリなのですが,PDFへの出力や,既存のPDFへの書き込みもサポートしています。先日発売になったシャープの新型NetWalker PC-T1「手書きでPDFに書き込める」と謳っており,XournalはNetWalkerの目玉アプリの一つですので,ご存知の方もいるかもしれません。このPDF書き込み機能と手書きメモ機能をあわせて使えば,書類への赤ペン入れが簡単にPC上で行えます。それではさっそく,Xournalをインストールしてみましょう。

$ sudo apt-get install xournal

Xournalには11種類の色と5種類の太さを自由に選べるペン,3種類の太さを選べる蛍光マーカーが最初から用意されています。ペンを使ってフリーハンドで書き込みが行えるほか,蛍光マーカーは下にある図版を透過するので,文字にアンダーラインを引くような場合に役立ちます。またペンツールに定規ツールを併用すると綺麗な直線が引けるので,アンダーラインを引くような場合に使用するとよいでしょう。

このようにフリーハンドで書き込みをするという特性は,タブレットやタッチパネル系のデバイスとの相性は抜群でしょう注1⁠。もし手元にタブレットがあるならば,ぜひ試してみてください。

図7 PDFに自由な書き込みができるXournal

図7 PDFに自由な書き込みができるXournal

注1
現在手元にタブレットがなく,マウスでの作業になっているため,筆者の達筆っぷりをお伝えできず残念です。

著者プロフィール

水野源(みずのはじめ)

Ubuntu Japanese Teamメンバー。理想のフリーデスクトップ環境を求めて東へ西へ……のはずが,気がついたら北の大地で就職していたインフラ寄りのエンジニア。最近レンズ沼にハマる。