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第150回 MIDIとUbuntuの素敵な出会い(2)ソフトウェアシンセサイザで演奏してみる

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今回は予告どおり,Ubuntuを楽器にして演奏してみようと思います。前回はtimidity++をMIDIプレイヤーとして使っていましたが,timidity++にはソフトウェアシンセサイザとしての使い方もあります。timidity++以外にもUbuntuで使えるソフトウェアシンセサイザがいくつかありますが,今回は導入ということで,そうしたシンセサイザを使う際にベースとなる話,具体的にはハードウェアMIDIコントローラ(鍵盤等)の接続・ALSAシーケンサ機能・ソフトウェアMIDIコントローラ/シーケンサ・レイテンシを低減する方法をお伝えしていきます。

ハードウェアMIDIコントローラの導入

まず最初に,⁠演奏」に用いるインターフェイスの準備が必要です。⁠演奏」のためのインターフェイスとしては,MIDI接続可能な鍵盤などを用います。これらをここでは「MIDIコントローラ」と呼ぶことにします。

MIDIコントローラをUbuntuに接続してみます。今回は筆者が所有するMIDIコントローラRoland/Edirol PCR-M30を接続してみます。古典的なMIDIコントローラの場合は,MIDIで一般的に使われているプラグ(DIN規格の5ピン丸形コネクタ)での接続が基本ですが,PCR-M30はUSBで接続してUSBバスパワーで動作させることもできます。USB接続することでALSAがこのデバイスのドライバとして割り当てられ,システムで利用可能となります。

図1 Roland/Edirol PCR-M30

図1 Roland/Edirol PCR-M30

USB接続ではなく,MIDIプラグのケーブルで接続することもできます。この場合は,MIDIジャックを備えているPCIバス接続,PCI Expressバス接続,USB接続の「MIDIジャックを持つサウンドデバイス」が別に必要となり,ハードウェアを余計に確保する必要が出てきます。ただし,この場合は「MIDIジャックを持つサウンドデバイス」をALSA経由で認識できれば問題ないため,⁠USB接続も可能だが,ALSAがUSB接続では認識してくれないMIDIコントローラ」を用いる場合の回避策になります。

筆者が所有しているUSB接続のサウンドデバイスの中では,Creative EMU 0404 USBがUSBオーディオ機能とともに,⁠MIDIジャックを持つサウンドデバイス」としての機能を持っています。

図2 Creative EMU 0404 USB。MIDIジャックは背面にあり,この角度では見えない

図2 Creative EMU 0404 USB。MIDIジャックは背面にあり,この角度では見えない

なお,ALSAが対応するサウンドデバイスについて調べるには,ALSAウェブサイトのMatrix:Main - AlsaProjectを参照して下さい。

ALSAシーケンサ機能について

Ubuntu標準環境においては,MIDIコントローラはALSA (Advanced Linux Sound Architecture) サブシステムのシーケンサ機能にポートを開きます。MIDIコントローラのみならず,MIDI信号を扱うものであれば何でもこのALSAシーケンサ機能にポートを開くように設定されます注1)⁠そして,開かれたポート同士をALSAシーケンサ機能によって「接続」することで,MIDI信号のやりとりを行うことになります。

注1
例外として,JACKサウンドサーバを起動した場合はJACKシーケンサ機能も併用することになります。

ポートの接続

それでは実際に,⁠ポートの接続」を行ってみましょう。今回は,ポートの接続/切断を画面上で行うことができる,Aconnectguiというソフトウェアを使います。まず,Synapticパッケージマネジャーでパッケージ「aconnectgui」をインストールしてください。

デスクトップのメニューの項目「サウンドとビデオ」「Aconnectgui」が表示されますので,クリックして起動します。起動してみると,ALSAシーケンサ機能に現在開かれている入出力ポートが表示されます。画面上部のハサミアイコンとケーブルアイコンで機能を選択し,マウス操作で切断と接続を行うことができます。

図3 Aconnectguiの画面。ポートが見えている

図3 Aconnectguiの画面。ポートが見えている

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

Ubuntuのマルチメディア編集環境であるUbuntu Studioのユーザ。主にUbuntu日本コミュニティとUbuntu Studioコミュニティで活動。いつかユーザ同士で合作するのが夢。

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