Ubuntu Weekly Recipe

第163回 Shotwellで写真管理をはじめよう(後編)

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3 分

今週のレシピは先週予告したとおり,Shotwellのさらに深い機能と最新の動向を紹介します。

高度な写真の整理

イベントをマージする

イベントは撮影日と同義ですので,たとえば一泊二日で旅行に行った場合など,撮影した写真がふたつのイベントに分割されてしまいます。このような場合はイベントのマージを利用して,ひとつのイベントにまとめるのが便利です。

まず左ペインの「イベント」からマージしたいイベントが含まれる年や月を選択します。右ペインに表示されたイベントから,マージ対象をCtrl+クリックで複数選択して,右クリックかメニューの「イベント」⁠->「イベントのマージ」を実行してください。マージ後のイベントはわかりやすいよう,⁠イベントの名前変更」を実行しておくのもよいでしょう。

図1 3月4,5日の二日間に開催された,オープンソースカンファレンス 2011 Tokyo/Springの写真をひとつのイベントにマージしてみた

図1 3月4,5日の二日間に開催された,オープンソースカンファレンス 2011 Tokyo/Springの写真をひとつのイベントにマージしてみた

図2 デフォルトで日付になっているイベント名を任意のものに変更しても,日付ごとの分類が崩れるわけではないので,安心してイベント名を変更できる

図2 デフォルトで日付になっているイベント名を任意のものに変更しても,日付ごとの分類が崩れるわけではないので,安心してイベント名を変更できる(1)

図2 デフォルトで日付になっているイベント名を任意のものに変更しても,日付ごとの分類が崩れるわけではないので,安心してイベント名を変更できる(2)

タグを使って分類する

日付ごとに自動作成されるイベントだけでも「子供の入学式」「去年の夏休みの旅行」などの写真は簡単に探すことができます。ですが日付を横断して,⁠風景写真」⁠子供の写真」⁠取材で撮影した写真」などといったカテゴリごとに写真をまとめたいこともあるでしょう。そんな時に役立つのがタグです。

まず,タグを付与したい写真を選択し,右クリックから「タグの追加」を選択します。ダイアログボックスが表示されますので,任意のタグ名を入力してください。もちろん,タグには日本語も使用できます。

左ペインの「タグ」には現在登録されている全タグが一覧表示されており,新しいタグを写真に付与すれば,自動的にリストアップされます。ここでタグを選択すると,右ペインにそのタグが付与されている写真を一覧表示させることができます。写真に付与されているタグを変更,追加したい場合は再度右クリックから「タグの追加」または「タグの変更」を実行してください。カンマで区切ることで複数のタグを設定することも可能です。

イベントは日付と写真が1対1で結びついてしまうため,日付という情報からしか写真を探すことができません。しかし複数のタグを使えば「夏休みの北海道旅行で撮影した風景」という一枚の写真を,⁠旅行」⁠風景」⁠試される大地」⁠さだまさし」などといった,複数のタグ(属性)から検索することが可能になります。

また,筆者のようにファイルサーバ上の写真を家族で共有している場合は,写真につけたタグも家族全体で共有したいと考えるのが自然です。後述するShotwell 0.8以降のバージョンには,タグや評価といったメタデータを写真自体に保存する機能が搭載されています。メタデータをShotwell側ではなく写真自体に保存することで,ホームディレクトリを別にするアカウント間での,タグの共有が可能になります。Shotwell 0.8以降でメタデータを写真に書き込むには,メニューの「編集」⁠->「設定」から「タグ,タイトル,他のメタデータをファイルに書き込む」にチェックを入れてください。

図3 複数の写真を選択して,同時にタグを追加することもできる。ただしタグの変更は一枚ずつのみ可能

図3 複数の写真を選択して,同時にタグを追加することもできる。ただしタグの変更は一枚ずつのみ可能(1)

図3 複数の写真を選択して,同時にタグを追加することもできる。ただしタグの変更は一枚ずつのみ可能(2)

図4 登録したタグは左ペインにリストアップされる。ここからタグの付与された写真をピックアップすることが可能

図4 登録したタグは左ペインにリストアップされる。ここからタグの付与された写真をピックアップすることが可能

図5 Shotwell 0.8.1の設定画面。メタデータをファイルに書き込むためのオプションが存在する

図5 Shotwell 0.8.1の設定画面。メタデータをファイルに書き込むためのオプションが存在する

写真を評価してフィルタする

写真に評価をつけることで,お気に入りの写真だけをピックアップしたり,逆に評価の低い写真を一覧に表示させないようにすることができます。写真を評価するには写真を右クリックして「評価の設定」を選択します。評価は☆の数で表され,5つ星から1つ星までの5段階に加え「対象外」「未評価」があり,インポートした状態の写真は未評価になっています。

写真を評価すると,サムネイルの左下に評価に対応した星マークが表示されます。また「対象外」の評価をした写真はサムネイル一覧に表示されなくなります注1)⁠

写真を評価した後,メニューの「表示」⁠->「写真のフィルタリング」から「星xx以上」といった条件を選択すると,条件を満さない評価の写真をフィルタして,一覧から隠すことができます。⁠お気に入りの写真だけでアルバムを作りたい。でも他の写真も消すのはやだ」というような場合には,評価とフィルタを使うのがおすすめです。

たとえば筆者の場合,⁠インポートしてみたらピントが微妙にズレてた」というような写真は対象外として不可視にし,Webアルバムにアップロードする予定の「誰かに見せたい」写真は高評価にする,といった使いかたをしています。

注1
「写真のフィルタリング」「すべて+対象外」を選択することで,対象外評価の写真も表示させることができます。この場合,対象外の写真のサムネイルには×マークが表示されています。

図6 すべての写真から5つ星の写真だけを抽出してみた。タグと組み合わせることで,特定のジャンルのお気に入り写真だけを拾うこともできる

図6 すべての写真から5つ星の写真だけを抽出してみた。タグと組み合わせることで,特定のジャンルのお気に入り写真だけを拾うこともできる

著者プロフィール

水野源(みずのはじめ)

Ubuntu Japanese Teamメンバー。理想のフリーデスクトップ環境を求めて東へ西へ……のはずが,気がついたら北の大地で就職していたインフラ寄りのエンジニア。株式会社インフィニットループ所属。

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