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第290回 qt4-fsarchiverでバックアップを取る[後編]

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3 分

今回は前回第289回の続きです。前後編でUbuntuのライブイメージにqt4-fsarchiverをインストールし,GUIでバックアップを取る方法と,リストアのテストを行う方法を紹介します。

ライブイメージの作成

まず,Ubuntu Japanese Teamのリポジトリが登録されているか確認してください。/etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.listがあるかどうか,ある場合は有効になっているか(コメントアウトされていないか)を確認してください。もし登録されていない場合は,次のコマンドを入力してください。

$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add - 
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add - 
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/raring.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list 
$ sudo apt-get update

次に,ビルドに必要なパッケージをインストールしてください。

$ sudo apt-get install dpkg-dev devscripts debhelper ubuntu-defaults-builder

ubuntu-defaults-builderだけはraring-proposedにあるものにする必要があるのですが,これだけのためにraring-proposedを有効にするのも何なので,ピポイントで更新してしまいます。13.10以降では問題ないはずです。

$ wget http://launchpadlibrarian.net/141675697/live-build_3.0%7Ea57-1ubuntu6.1_all.deb
$ sudo dpkg -i live-build_3.0~a57-1ubuntu6.1_all.deb
$ rm live-build_3.0~a57-1ubuntu6.1_all.deb

ubuntu-defaults-bulderというフォルダーを作り,そこにubuntu-defaults-jaのソースパッケージをダウンロードします。

$ mkdir ubuntu-defaults-builder
$ cd ubuntu-defaults-builder
$ apt-get source ubuntu-defaults-ja

できたフォルダーの直下にあるdepends.txtを編集します。

$ cd ubuntu-defaults-ja-13.04/ 
$ editor depends.txt

一番下の行に⁠qt4-fsarchiver⁠を追記します。引用符は不要です。コマンドラインで操作するfsarchiverパッケージもあるので,必要であればこれも追加してください。今回は両方追加しました。

変更点はこれだけなので,ubuntu-defaults-jaパッケージを更新します。

$ dch  -v 13.04-0ubuntu1~ja2 --distribution raring "depends.txt: add fsarchiver and qt4-fsarchiver"
$ dpkg-buildpackage -r -uc -b

debian/changelogを変更し,パッケージを作成しています。dchのオプションは見てのとおりなので,13.10や14.04で作成する場合は適宜変更してください。

いよいよライブイメージをビルドします。

$ ubuntu-defaults-image --locale ja_JP --package ubuntu-defaults-ja_13.04-0ubuntu1~ja2_all.deb --components main,restricted,universe --mirror http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ --ppa ikuya-fruitsbasket/fsarchiver

13.10や14.04でビルドする場合は,--packageの引数にあるパッケージ名だけを変更すれば良いと思います。ビルドには長い時間がかかりますので,しばらくお待ちください。

ライブイメージの転送

ライブイメージの作成に成功すると,実行したフォルダー(今回は~/ubuntu-defaults-bulder)にbinary.hybrid.isoとlivecd.ubuntu.isoという2つのisoイメージが作成されます。これらはファイル名が異なるだけで中身は一緒です。

ライブイメージの転送には,⁠ブータブルUSBの作成]を使用します。ポイントは,⁠シャットダウン時に,すべての変更を破棄する]にすることでしょうか。

図1 ⁠ブータブルUSBの作成]はこのような感じに

図1 [ブータブルUSBの作成]はこのような感じに

さらにbinary.hybrid.isoないしlivecd.ubuntu.isoをどこかにコピーしておきます。今回の場合だと,ネットワーク経由かライブイメージを転送したUSBメモリにコピーしておくと良いでしょう。4Gバイト以上のUSBメモリであれば,余裕でコピーできるはずです。転送完了後一度USBメモリを抜き,もう一度挿すとマウントしますので,isoファイルをコピーしておいてください。

バックアップの実行

ライブイメージを転送したUSBメモリから起動します。起動方法はPCによって異なるので方法は省略しますが,BIOSないしUEFIの設定を変更すればブートの優先順位を変えられると思います。起動後,Unity Dashから⁠qt4-fsarchiver⁠(あるいは単純に⁠fsarchiver”)と入力し(引用符は不要)⁠qt4-fsarhiverを起動します。表示されるダイアログを閉じ(今回はとくに影響しません)⁠⁠Actions][Clone HD, HD Image built and restore]をクリックします。

図2 ⁠Clone HD, HD Image built and restore]をクリック

図2 [Clone HD, HD Image built and restore]をクリック

[Proposed action][Image of a hard disk to create]を選択し,⁠Exist harddrive:][sda: 60GB]を選択します(今回の場合)⁠⁠Backup Directory][/media/ubuntu/backup]です。ボリュームラベルを⁠backup⁠にした場合,ここにマウントされます。違うボリュームラベルにした場合は適宜読み替えてください。あとは[Save Harddrive Image]をクリックし,しばらく待ちます。今回は1時間32分44秒で完了しました。

図3 ⁠Proposed action][Backup Directory]を変更します

図3 [Proposed action]と[Backup Directory]を変更します

バックアップファイルは/media/ubuntu/backup/sda.gz.fsaです。60GバイトのHDDが11.1Gバイトにまで小さくなりました。そして,このファイルをWindowsファイル共有(Samba)から見られるところにコピーしました。

著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバー。Ubuntu Japanese Teamではパッケージングなどを担当。ほかには日本語入力関連やOpenOffice.org日本ユーザー会コミッティも兼任。

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