Ubuntu Weekly Recipe

第407回 UbuntuとXperia Z5間のファイル転送

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今回はUbuntu 15.10とXperia Z5などのスマートフォンを連携し,ファイル転送する方法を紹介します。

AndroidとMTP

私事で恐縮ですが,昨年11月にXperia VLからXperia Z5に機種変更しました。本当はもう少しコンパクトな機種がよかったのですが,Xperia VLの使用期間がほぼ丸3年となり,全体的に動作が緩慢かつバッテリーの持ちが極めて悪かったので,我慢の限界を迎えたのです※1)。

※1
ほかにもau WALLETでのキャッシュバックがあったりとか,現金な理由もありますが。

大きさにはほとほと困っていますが,大きいなりのメリットもあるので我慢できないほどではありません。あとはよく言われるとおりバッテリーの持ちは懸念事項ではありますが,少なくとも今のところは全く問題ありません。筆者の使い方では1日持てば充分ですし,スタミナモードを有効にするとそのぐらいは持ちます。

機種変更することに決めたものの,心配したのはUbuntuでファイル転送ができるかどうかです。AndroidとPCを接続した際,PCから見るとどのように認識されるのかによって,安定性が変わってくることをXperia VLで体験していました。というのも,Xperia VLはMSC((USB) Mass Storage Class)とMTP(Media Transfer Protocol)から選択することができ,MSCだと極めて安定してファイル転送ができていましたが,MTPだとできないことが頻発していました。できないというのは,ファイル転送の際にエラーが起こっていたということです。これはUbuntu側の問題なのかと思っていたのですが,Windows 8.1/10でも同様だったので,Android側の問題だったのでしょう※2)。

※2
なお,Xperia VLのAndroidのバージョンは4.1,Xperia Z5のバージョンは5.1です。

MSCというのは,言ってしまえばUSBメモリーなどの外部ストレージと同じで,マウント/アンマウントが必要になるため使い勝手はあまりよくありません。その点MTPであればマウント/アンマウントは不要で,操作がシンプルであるというメリットがあります。

事前の調査でXperia Z5はMSCとMTPの切り替えができず,後者のみ対応であることは判明していて,若干の不安がありました。しかし実際に接続し,ファイル転送をしてみたところ,この心配は杞憂であったことがわかりました。30GB弱の音楽ファイルを転送してみましたが,エラーは発生しませんでした。

UbuntuとMTP

Ubuntuでは,筆者が知る限りではlibmtpというライブラリを使用してMTP対応が実装されています。

ファイル (Nautilus) などのファイルマネージャーで使用されているバックエンドのgvfsは,2013年1月15日にリリースされた1.15.2からMTPに対応しています。よって,その後にリリースされたUbuntuであればMTPデバイスをマウントすることができます。

普通にファイルを転送するだけならいいのですが,Ubuntuデフォルトの音楽プレイヤーであるRhythmboxで認識させる場合は,libmtpのとあるヘッダーファイルにベンダーIDとデバイスIDを登録する必要があります。しかし,本連載掲載時点で最新のUbuntuである15.10でも,Xperia Z5のような最新機種に対応してないので,自力で対応する必要があります。

Ubuntuでのファイルブラウズ

結論を先に述べてしまいましたが,ファイル (Nautilus) で普通にXperia Z5をブラウズできています図1)。もちろん画面のロック状態だとブラウズできず,アンロックの状態である必要があります。Xperia Z5は指紋認証に対応しているため,アンロックが簡単で助かっています。音楽ファイルのやり取りも,この状態で充分に可能です。

図1 Xperia Z5の内蔵ストレージとSDカードがファイルから見えている

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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