Ubuntu Weekly Recipe

第565回 サーバー向けインストール済みイメージを活用しよう

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OVA形式の使い方

OVA(Open Virtual Appliance)は各種仮想マシン管理システムが対応している,業界標準の仮想マシンイメージフォーマットです。最近のVirtualBoxやVMWareなどはOVAをサポートしているので,まずはこのフォーマットを試すと良いでしょう。

VMWare vSphere Hypervisor(ESXi)の場合

VMWareのvSphere Hypervisor(ESXi)の場合は,⁠仮想マシンの作成/登録」からOVAファイルをインポートできます。ここではバージョン6.7のWebクライアントを元に説明します。

図1 まずは「仮想マシンの作成/登録」から「作成タイプの選択」にて「OVF ファイルまたは OVA ファイルから仮想マシンをデプロイ」を選択

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図2 ⁠OVF ファイルと VMDK ファイルの選択」ではダウンロードしたOVAファイルもしくはVMDKファイルを選択

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図3 起動する前にcloud-init関連の設定を行いたいので「デプロイのオプション」では「自動的にパワーオン」のチェックを外す

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図4 これだけで仮想マシンの作成は完了

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次にESXiのデータストアに,あらかじめ作成しておいたcloud-init用のデータストアイメージをアップロードしておいてください。

仮想マシンを起動する前に,仮想マシンの編集画面から必要な設定を変更します。

図5 ⁠CD/DVD ドライブ」から「データストア ISO ファイル」を選択し,アップロードしたcloud-init用のイメージを選択

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  • 初期状態だとストレージのサイズは10GiBです。必要に応じて増やしてください。
  • 他CPUやメモリ・ネットワークなども適宜調整すると良いでしょう。

あとは通常通り起動するだけです。cloud-initの設定が適用されて無事に最新のUbuntu環境が構築されました。

VirtualBoxの場合

VirtualBoxもまたOVAに対応したソフトウェアです。次の流れで作成してみましょう。

ファイルブラウザーからOVAファイルをダブルクリックするか,⁠ファイル」から「仮想アプライアンスのインポート」を選択しOVAファイルを指定します。⁠仮想アプライアンスのインポート」ダイアログが開くので,設定を調整します。

図6 仮想アプラインスのインポートメニュー

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図7 仮想アプライアンスのインポートダイアログ

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図8 設定を調整して「インポート」ボタンを押せば,仮想マシンの作成は完了

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VirtualBoxの場合,ローカルにあるISOイメージファイルをマウントできます。よって起動する前にcloud-init用のデータストアイメージをマウントするように設定しておきましょう。Vagrantのときと同様にファイルの拡張子が「.iso」でないとDVD/CDイメージファイルとして認識してくれません。

作成した仮想マシンを選択し設定ボタンを押します。ストレージの「コントローラー:IDE」にある光学ドライブを追加するアイコンをクリックして,⁠ディスクを選択」ボタンを押します。ディスクファイルとしてcloud-init用のデータストアイメージを選択してください。

図9 user-data.isoを選択

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ついでに使わないフロッピーデバイスは削除しておいてもいいかもしれません。

Ubuntuのクラウド向けイメージはOpenSSHサーバーも自動起動するため,基本的にネットワーク越しにログインできます。ただ,VirtualBoxをヘッドレスではない形で使うならシリアルコンソールも使えたほうが便利かもしれません。同じ設定画面の「シリアルポート」「ポート1」「シリアルポートを有効化」にチェックを入れておきましょう。

図10 シリアルポートの有効化

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あとは通常通り起動するだけです。cloud-initの設定が適用されて無事に最新のUbuntu環境が構築されました。

著者プロフィール

柴田充也(しばたみつや)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社 創夢所属。数年前にLaunchpad上でStellariumの翻訳をしたことがきっかけで,Ubuntuの翻訳にも関わるようになりました。