アンケートご協力のお願いgihyo.jpでは,2010年度に向けて豪華プレゼントが当たる読者属性アンケートを実施しております。ご協力ください。

gihyo.jp » ADMINISTRATOR STAGE » 連載 » UNIX的なアレ:gihyo.jp出張所 » 第7回 知っておきたいApacheの基礎知識 その3

UNIX的なアレ:gihyo.jp出張所

第7回 知っておきたいApacheの基礎知識 その3

さて,前回まではapacheのインストールから起動・停止の方法について説明をしてきました。これまでは,Apacheをインストールした際に標準で設定されるhttpd.confを使用してきましたが,実際に使い込んでいくとなるとそのままで使うことはできません。

今回からは実際にhttpd.confの記述方法を説明していきたいと思います。

標準のhttpd.confを見てみる

Apacheの設定ファイルは,標準ではhttpd.confとなっています。こちらのファイルは以下の場所に保存されているので,見てみましょう。

$ ls -l /usr/local/apache2/conf/httpd.conf
-rw-r--r-- 1 root root 35058 2008-XX-XX 00:00 /usr/local/apache2/conf/httpd.conf

ファイルが存在することを確認できたでしょうか? それではcatコマンドを使用して,ファイルの中身を確認してください。

$ cat /usr/local/apache2/conf/httpd.conf
#
# Based upon the NCSA server configuration files originally by Rob McCool.
#
# This is the main Apache server configuration file.  It contains the
# configuration directives that give the server its instructions.
# See  for detailed information about
# the directives.
…略…

1,000行ほどあるファイルなので,ここではすべては記述していませんが,上記のような記述から始まるファイルとなっています。ここでお気付きになるかと思いますが,ファイルの中身の大半はコメントアウトされています。つまり,実際に設定を行っている部分は一部です。

なお,今回は実際に利用するための設定ファイルのサンプルを別途用意していますので,下記のリンクからダウンロードしてください。

MPMを指定する

まず,Apacheのキモとなる部分MPMの設定をしていきましょう。MPMとはMulti Processing Moduleの略で,さまざまな設定をすることでApacheの動作方法を指定することができます。これらの設定の多くは,Apacheのパフォーマンスに直接関わってくる部分です。 一般的によく使われるMPMは以下の2種類です。

1.worker
スレッドを使用する。パフォーマンスを重視する際に有利だが,スレッドセーフでないプログラムを動作させることは危険。なお,PHPはworkerで動作させることは推奨されていない。
2.prefork
スレッドを使用せず,事前にユーザからリクエストを受けるためのプロセスをforkさせている。安全に動作させることができるが,workerと比較すると効率が悪い。

上記のとおり,それぞれに長所・短所があります。そのため,実際にどういったケースで使用するかを考えた上で選択をするようにしましょう。今回はpreforkで設定を進めてめていきます。

MPMの設定をする

それでは,実際にhttpd.confを見ていきましょう。MPMに関する設定ファイルは以下の部分です。

# MPM Settings (prefork)
StartServers         5  # apacheを起動したときに最初にあがるプロセス数 (リクエスト数に応じて動的に変化)
MinSpareServers      5  # 待機するプロセス数の最小値
MaxSpareServers     50  # 待機するプロセス数の最大値
MaxClients         150  # リクエストに応答できる最大数
MaxRequestsPerChild  0  # 1プロセスが扱うリクエスト数。0を記述することで,プロセスは終了しない

上記が基本的に設定する内容です。ここでServersと呼ばれているものは,実際にリクエストを処理するApacheのプロセスのことです。

preforkの場合は,同時に処理できる数は1プロセスあたり1接続となります。そのため,Apacheが使うことのできるリソースの中でできるだけ多くのプロセス数を上げることが可能な設定にしておくべきでしょう。

[TIPS] apache-mode.elを導入する

もっと効率良くhttpd.confを記述したいと思う方もいらっしゃるでしょう.そういった方のために,Emacsではhttpd.confを効率良く記述するためのelispが用意されています。

font-lock-modeと併用することでカラーリングも行うことができるので,Emacsユーザの方はぜひ試してみてください。

apache-mode.el
http://www.emacswiki.org/cgi-bin/wiki/diff/apache-mode.el

Emacs上でカラーリング

Emacs上でカラーリング

パフォーマンスチューニングのために

今回はapacheのMPM周りの設定方法について記述をしてきました。こちらはプロセスやスレッドに関する基本的な知識がないとなかなか難しい部分かと思います。一度設定をしてしまうとあまり設定する機会はない部分ではありますが,実際にパフォーマンスのチューニングを行う上では重要な設定になるのでしっかりと押さえておきましょう。

著者プロフィール

和田修一(わだしゅういち)

株式会社ロケットスタートCTO。PHPやPerlを中心としたアプリケーション開発から,Linuxなどの技術を中心としたインフラ系の設計・構築を担当。個人Blogは「Unix的なアレ」。

コメント

コメントの記入

パスサポ

多数の情報処理技術者試験対策書籍の発行実績を誇る技術評論社がお届けする,資格試験合格サイト「めざせ! 情報処理試験 パスサポ」が開設されました。

ピックアップ

サクセスストーリーに続く,快適サーバー運用管理のヒント!

データの増大,煩雑な管理,システムダウン,セキュリティなど,迫りくる課題からシステム管理者の負担を軽くするポイントを解説します。

gihyo.jp インフラエンジニア情報局

ネットワークやITにかかわるあらゆる業種で必要とされるインフラエンジニアに向けた技術情報や心構え,その魅力について多角的に紹介。

テストエンジニア ステーション

いま,ITに関わるあらゆる開発業務で注目されつつあるテスト系エンジニアをターゲットにしたコンテンツサイトを展開します。

一行クイックアンケート

gihyo.jpで取り上げてほしいネタは?

※検索はページ右上の検索ボックスをご利用ください。

その他の連載

読むウェブ ~本とインタラクション

ディスプレイで読む活字とそのインタラクション(interaction:相互作用)について,最新Webを紹介しながら読み解いていく。

いま,見ておきたいウェブサイト

この連載では,国内外の最新のウェブサイトを隔週更新で取り上げ,これら最新サイトの特徴や素晴らしい部分を,さまざまな角度から解説していきます。

Windows phoneアプリケーション開発入門

Windows Marcketplace for Mobileがサービス開始され,作成したアプリケーションを個人でも世界をターゲットに公開できる環境が整ってきました。これを機にWindows phoneアプリケーションの開発をしてみませんか?

ここは知っておくべき!Windows Server 2008技術TIPS

5年ぶりのサーバOSとなったWindows Server 2008が出荷されて早2年。2009年にはR2が出荷され,再び注目を集めています。発売前から実施したトレーニングによって感じた,インフラエンジニアの方々に知っておいていただきたい機能を中心にご紹介します。

キーパーソンが見るWeb業界

本連載はWeb Site Expert/gihyo.jpとの連動企画です。阿部淳也, 長谷川敦士, 森田雄のお三方による,Web業界をテーマにした座談会です。

きたみりゅうじの聞かせて珍プレー

ソフトウェア開発の現場で体験したトホホな失敗,思わずうなる珍プレーをきたみりゅうじ氏が四コママンガで紹介。みなさんからの投稿もお待ちしてます!

ActionScript 3.0で始めるオブジェクト指向スクリプティング

野中文雄氏が,簡単なスクリプトは書いたことがあるという初級者を対象に,ActionScript 3.0の基本からクラス定義までを解説します。

まだ間に合う「ITパスポート」受験対策 原山先生の短期合格塾

この連載では,4月18日のITパスポート試験の受験に向けて,短い期間で効率良く受験対策を行う方法や,確実に得点するための裏ワザなどを伝授していきます。

連載一覧

gihyo.jp

  • DEVELOPER STAGE
  • ADMINISTRATOR STAGE
  • WEB+DESIGN STAGE
  • LIFESTYLE STAGE
  • SCIENCE STAGE
  • NEWS & REPORT

書籍案内

  • 新刊書籍
  • 書籍ジャンル一覧
  • 書籍シリーズ一覧
  • 新刊ピックアップ
  • ロングセラー
  • 電脳会議

定期刊行物一覧

  • Software Design
  • WEB+DB PRESS
  • Web Site Expert
  • 組込みプレス