[緊急改訂]知られていない原油価格高騰の謎 
                    
                  
                  
                  - 芥田知至 著
 - 定価
 - 1,595円(本体1,450円+税10%)
 - 発売日
 - 2008.5.28[在庫なし]
 - 判型
 - 四六
 - 頁数
 - 264ページ
 - ISBN
 - 978-4-7741-3487-1
 
サポート情報
概要
- <Aword!!>
 - 本書は「週間東洋経済2008年上期経済・経営書ベスト100」に選定されました。
 
原油価格はこのわずか3年ほどの間に、さらに1.5倍ほどに上昇した.旧版ではその原因をいくつか分析して解説した。しかし、その後のあまりに急激な高騰の原因は何か、新しい疑問が生じるようになった。ドルの為替相場下落という大きな問題も加わっている。本書緊急改訂版ではこれらについて、データをそろえ、さらなる分析を行った。投機資金などにも鋭くウオッチしてきた著者のさらなる分析で原油価格の謎が解明される。
こんな方にオススメ
- マクロ経済の動向を知りたい
 - 原油価格高騰の影響を知りたい
 - 世界の資源戦略を知りたい・・・などのビジネスマン、学生
 
目次
第1章 急騰した原油価格
- 1-1 原油100ドルの時代
- (1)1バレル=100ドル
 - (2)ガソリン、灯油は原油に連れ高
 - (3)ドルまでの1年間
 
 - 1-2 第3次石油危機がやってくるのか?
- (1)第1次世界大戦前:国際石油資本の形成期
 - (2)第1次世界大戦~第2次世界大戦:国際カルテル形成期
 - (3)第2次世界大戦後~50年代:セブン・シスターズの時代
 - (4)60年代~第1次石油危機:OPECが価格を支配する時代へ
 - (5)第2次石油危機~湾岸戦争:OPECの価格決定力の低下
 - (6)湾岸戦争~:市場メカニズムにより価格が変動する時代
 - (7)世界景気の拡大とともに原油価格が上昇
 
 - 1-3 原油価格はなぜドル建てか?
- (1)バレルって何?
 - (2)甘い(スイート)、酸い(サワー)?
 - (3)WTIとは何か?
 - (4)日本の原油取引
 - (5)なぜドル建て取引なのか?
 
 - 1-4 本当に「最高値」なのか?
- (1)1980年の原油価格は1バレル=40ドルか、97ドルか?
 - (2)日本の原油価格
 - (3)アジア諸国への影響が懸念される
 
 
第2章 原油を生産する国
- 2-1 石油とは何か?
- (1)石油は炭化水素
 - (2)天然ガス・プロパンガス
 - (3)ガソリン・灯油
 - (4)軽油・重油
 - (5)潤滑油・アスファルト
 - (6)石油はどこにあるのか?
 
 - 2-2 OPECは復活したのか?
- (1)OPECとは何か?
 - (2)大きな役割を果たすサウジアラビア
 - (3)OPECの存在意義
 - (4)国際協調路線を模索するOPEC
 - (5)多種多様なOPEC
 - (6)リビアの変身
 - (7)混迷続くイラクとナイジェリアの情勢
 - (8)中東情勢への懸念と期待
 
 - 2-3 非OPEC産油国の台頭
- (1)OPECのシェア低下を招いた非OPECの原油生産の増加
 - (2)世界最大級の産油国ロシア
 - (3)カスピ海原油
 - (4)中南米の産油国
 - (5)北米・北海の油田
 - (6)ピーク・オイル論の是非
 
 
第3章 原油の輸入国
- 3-1 原油は何に使われるのか?
- (1)原油の用途
 - (2)多様な石油化学製品
 - (3)世界のエネルギー源
 
 - 3-2 先進国・新興国の需要が増加
- (1)世界の原油需要の動向
 - (2)新興国経済の隆盛
 - (3)新興国の貿易構造の変化
 - (4)世界の4分の1を占める米国の原油需要
 
 - 3-3 ハリケーン「カトリーナ」の教訓
- (1)OPECに対抗する勢力IEA
 - (2)製油能力の不足
 - (3)ハリケーン被災によりわかったこと
 - (4)インド・中国の石油備蓄
 
 
第4章 原油市場
- 4-1 原油先物市場とは何か?
- (1)市場で決まる原油価格
 - (2)なぜ、先物取引が必要か
 - (3)先物取引所で売買する魅力
 - (4)NYMEXの原油先物市場
 
 - 4-2 原油価格を左右する投機資金
- (1)拡大する原油先物市場
 - (2)ガソリンや暖房油の先物市場
 - (3)主要商品市場との比較
 - (4)金と原油
 
 - 4-3 原油価格高騰の背景とその意味
- (1)原油価格はなぜ高騰したのか
 - (2)先物カーブが示唆すること
 - (3)供給過剰時代の終焉か?
 
 
第5章 世界景気失速懸念とオイルマネーの奔流
- 5-1 原油高で打撃が大きい国はどこか?
- (1)原油依存度の高い国・低い国
 - (2)原油依存の格差の理由
 - (3)原油依存度は為替が決めている?
 - (4)原油価格変動の影響は、日米欧ほとんど同じ
 - (5)中国の物価安定のからくりとその限界
 
 - 5-2 日本経済への影響
- (1)企業部門への影響
 - (2)家計部門への影響
 - (3)日本経済全体への影響
 
 - 5-3 産油国への資金の流入
- (1)原油高で儲けたのは誰か?
 - (2)オイル・マネーの使途
 - (3)オイル・マネーで潤う産油国経済
 - (4)貿易ルートで還流するオイル・マネー
 - (5)投資ルートで還流するオイル・マネー
 
 
第6章 将来の原油価格は上がる? 下がる?
- 6-1 原油価格はどこまで上がるか?
- (1)大きく変動する原油価格
 - (2)原油価格の上限・下限
 - (3)インフレになるか?
 - (4)原油相場の見通し
 
 - 6-2 石油と環境問題
- (1)環境問題とは何か?
 - (2)地球温暖化とは何か?
 - (3)地球温暖化ガス
 - (4)地球温暖化への対応
 - (5)石油利用の制約要因
 
 - 6-3 代替エネルギーの開発
- (1)エネルギーの歴史
 - (2)エネルギーの将来
 - (3)原油は暴落する?
 - (4)省エネルギーの必要性