知りたい!サイエンス
寄生虫のふしぎ
―脳にも?意外に身近なパラサイト―
- 目黒寄生虫館+研究有志一同 著
- 定価
- 1,738円(本体1,580円+税10%)
- 発売日
- 2009.1.24[在庫なし]
- 判型
- 四六
- 頁数
- 256ページ
- ISBN
- 978-4-7741-3753-7
サポート情報
概要
日本では“病原体”としての寄生虫を見かけることは少なくなりました。しかし、最近では国際化の波に乗って世界各地からやって来る寄生虫も多く、見落とすことのできない寄生虫を見かける機会はまだまだあります。
本書では、そんな彼らを「生き物」として見た不思議に迫ります。寄生虫は安住の地を得るために涙ぐましい努力をして生きています。彼らには、生き物として生き残るための様々な“知恵”が詰まっています。この本は「寄生虫って気持ち悪そう。でも面白そう」というサイエンス好きな皆さまへ贈る「寄生虫入門書」です。
こんな方にオススメ
- 生物に興味のある方
- へんな生き物を見たい方
- 寄生虫マニア
目次
Chapter1 「寄生」ってなに?
- 1-1 「寄生」ってなに?
- 1-2 「自由生活」と「寄生」
- 1-3 「共生」と「寄生」の違い
- 1-4 「寄生虫」とは?
- 1-5 ガンも寄生虫?
Chapter2 「宿主」のふしぎ
- 2-1 人生いろいろ――生活史のふしぎ
- 2-2 宿主もいろいろ――宿主特異性
- 2-3 宿主のユウウツ――異所寄生と迷入寄生
- 2-4 寄生虫の生殖方法
- 2-5 寄生虫もいろいろ――終宿主と中間宿主
- 2-6 生活史の決定は命がけ
Chapter3 寄生虫のからだのふしぎ
- 3-1 原虫のからだの特徴
- 3-2 原虫のからだ――嚢子
- 3-3 原虫のからだ――鞭毛
- 3-4 ぜん虫のからだ
- 3-5 ぜん虫のからだ――線虫類
- 3-6 ぜん虫のからだ――条虫類
- 3-7 ぜん虫のからだ――吸虫類
- 3-8 寄生虫の卵
Chapter4 今危ない寄生虫(原虫編)
- 4-1 原虫ってなに?
- 4-2 ヒトを生活の場とすると何がお得なのか?
- 4-3 増え続ける赤痢――赤痢アメーバ症
- 4-4 野生のアメーバが病気を起こす――偶発寄生
- 4-5 猛烈な水系感染の原因となるクリプトスポロジウム
- 4-6 ジアルジア(ランブル鞭毛虫)症
- 4-7 日本にいない寄生虫たちの話
- 4-8 リューシュマニア症
- 4-9 トリパノソーマ症――なぜかアジアにはいない原虫症
Chapter5 今危ない寄生虫(ぜん虫編)
- 5-1 どうしてブタ肉はこんがり焼くのか――有鉤嚢虫のトラウマ
- 5-2 ガン、結核、それとも難病か――肺吸虫症
- 5-3 お尻から虫!――回虫とサナダムシ
- 5-4 生肉はほどほどに――幼虫移行症
- 5-5 根性の寄生虫――アニサキス
- 5-6 やっぱり野菜はよく洗おう――広東住血線虫症
- 5-7 過去からの使者――糞線虫
Chapter6 寄生適応のふしぎ 宿主の攻撃から逃れろ!
- 6-1 寄生虫ワクチンはなぜ作れない?
- 6-2 ヒトと寄生虫の騙し合いゲーム
- 6-3 それでも寄生虫ワクチンを
- 6-4 寄生虫は免疫能力を改変するか?
- 6-5 寄生虫感染によるII型応答とアレルギー反応のII型応答の違いとは?
- 6-6 寄生虫を未来の免疫治療に応用する試み
Chapter7 ヒトだけじゃない寄生虫
- 7-1 ネコ回虫、イヌ回虫
- 7-2 ぎょう虫の腸詰め
- 7-3 単生虫
- 7-4 昆虫の寄生虫
- 7-5 魚の寄生虫
- 7-6 魚以外の魚介類の寄生虫