最新図解 データベースのすべて
- 小野哲 著
 - 定価
 - 2,178円(本体1,980円+税10%)
 - 発売日
 - 2009.3.27[在庫なし]
 - 判型
 - A5
 - 頁数
 - 264ページ
 - ISBN
 - 978-4-7741-3824-4
 
概要
普段の生活で意識することは決して多くはありませんが、実はデータベースはとても身近な存在です。例えば、インターネットで買い物をするとき、コンピュータは簡単に処理を行っているように見えますが、実は裏ではデータベースシステムが複雑な処理をすばやく正確に行っているのです。
本書は、このような身近なデータベースに対しての疑問を解決し、データベースとはどのようなものかを詳しく知ることができます。データベースとは何か? から始まり、SQLの書き方など触れ、最終的にはデータベースの未来について探っていきます。すばやく、やさしくデータベースを学ぶのにもってこいの1冊です。
こんな方にオススメ
- データベース初心者
 - データベースを深く知りたい方
 
目次
第1章 データベースはどのように動くのか
- 1 データベースはコンピュータの中の最も基本的な役割
 - 2 通販サイトでは何が起きているか
 - 3 データベースは優秀な裏方
 - 4 データベースをめぐる冒険
 
第2章 データベースのデータはどのように保存され、どのように読み書きされるのか
- 1 データベースのデータはどこにあるのか
 - 2 ハードディスクはどのような装置なのか
 - 3 ディスクの性能とは
 - 4 まとまった単位でのデータの読み書き
 - 5 BIOSは直接ハードディスクを制御する
 - 6 システム・コールによるファイルの読み書き
 - 7 ファイル・システム経由でのファイル操作
 - 8 バッファ・キャッシュとRawデバイス
 - 9 管理情報をもとに必要なデータを探す
 - 10 対象のデータをデータベースから取り出す
 
第3章 データベースのデータを表として扱うのはなぜなのか
- 1 データ構造を表で表す理由
 - 2 人が理解しやすい形にモデル化されたデータベース
 - 3 表を集合論で解釈する
 - 4 データ・ブロックがデータの最少単位
 - 5 ブロックは分散して格納される
 - 6 セグメントと表領域
 - 7 ISAM・階層型は速さ、リレーショナルモデルは柔軟性が高い
 - 8 数学的モデルとレコード管理の間を埋めるもの
 
第4章 データベースはなぜ高速に読み書きができるのか
- 1 RDBなのになぜ高速なのか
 - 2 データを一時的に保持するキャッシュ
 - 3 キャッシュのアルゴリズム
 - 4 キャッシュの管理は複雑
 - 5 キャッシュの効率化でより複雑に
 - 6 キャッシュの用途も複数ある(共有プール)
 - 7 ディスク書き込みは非同期に
 - 8 ログを保持して整合性を維持
 - 9 バッファ・キャッシュの総括
 
第5章 データベースが強く堅牢と言われているのはなぜか
- 1 障害からデータベースを守る
 - 2 一連の処理を1つの単位として扱う:トランザクション
 - 3 完了しなければすべてを取り消す:ロールバック
 - 4 失われたトランザクションをログで再現:ロールフォワード
 - 5 ログをコピーして蓄積:アーカイブログ
 - 6 多重の保険は堅牢性を保障する
 
第6章 何人もの人が一気にデータベースにアクセスできるのはなぜか
- 1 データベースは複数の人が同時に利用する
 - 2 さまざまなパターンで矛盾が発生する
 - 3 読み取り一貫性の問題について
 - 4 他のトランザクションからの影響の排除
 - 5 DBMSによって実装レベルは違う
 - 6 更新時の排他制御
 - 7 アプリの問題でデッド・ロックが発生
 
第7章 データベースへのアクセスにSQLを使うのはなぜなのか
- 1 SQLはどのようにして生まれ、発展したのか
 - 2 COBOLプログラムとSQL 記述との違い
 - 3 SQLの実行のしくみ
 - 4 実行計画と統計情報
 - 5 SQLはデータの独立性を高める
 
第8章 SQLを覚えるためにはどうしたらよいか
- 1 SQLがとっつきにくいのはなぜか
 - 2 データベースと会話するための言葉
 - 3 SQLは英作文である
 - 4 やりたいことを視覚化する
 - 5 SQLに翻訳してみる
 - 6 段階的にSQL文を組み立てる
 
第9章 これだけ覚えておけばOKというSQL はどのようなものか
- 1 SQLは基本パターンで覚えること
 - 2 SELECT文
 - 3 テーブルの結合
 - 4 集合関数とグルーピング
 - 5 外部結合
 - 6 副問い合わせ
 - 7 その他の命令
 - 8 追加・更新・削除
 - 9 テーブル・インデックスの作成・削除
 
第10章 プログラムからSQLを呼ぶためにはどうすればよいか
- 1 プログラムとSQLをつなぐもの
 - 2 EXCELでテーブルをのぞいてみる
 - 3 Oracle Netの構造
 - 4 プログラムインタフェース
 - 5 接続文字列の決定
 - 6 最も簡単なプログラミング
 - 7 プログラムの説明
 - 8 取り出した列のデータをセルにセットするプログラム
 - 9 更新のための簡単なプログラム
 - 10 処理ボタンを配置する
 - 11 削除のためのプログラム
 - 12 追加のためのプログラム
 - 13 プレースホルダのプログラム
 
第11章 データベースはどこまで強く大きくなるのか
- 1 より強く大規模なデータベースをめざして
 - 2 予備サーバを用意して、手動による復旧をするのが基本
 - 3 フェイルオーバー・クラスタリング
 - 4 レプリケーション(非同期)
 - 5 オラクルパラレルサーバ
 - 6 オラクルRAC(Real Application Clusters)
 - 7 共有ディスクの可用性について
 - 8 大震災やテロに備える
 
第12章 データベースはどこに向かっているのだろうか
- 1 グリッド・コンピューティング
 - 2 クラウド・コンピューティング
 - 3 クラウドの実際
 - 4 インメモリ・データベースで究極のスケールアップ
 - 5 極限まで小さくした組み込み型データベース
 - 6 OSはデータベースを取り込めたのだろうか
 
付録
- Oracle Database 10g Express Editionのインストールとテストデータのセットアップ
 
プロフィール
小野哲
無駄に長い開発歴40年のどこにでもいる普通の老プログラマー。子育て卒業後、零細企業の社内プログラマーとしてフリー契約し禄を食む。セルフビルドした2畳の小屋で2年ほど森の生活をしていたが、H.D.ソロー超えを果たしたので現在は市中で静かに暮す。好きなものはNetflix。
Twitter: @tetu_ono