現場の即戦力 プラスチック成形金型設計の基本実務
- 福島有一 著
- 定価
- 2,838円(本体2,580円+税10%)
- 発売日
- 2009.11.28[在庫なし]
- 判型
- A5
- 頁数
- 248ページ
- ISBN
- 978-4-7741-4048-3
サポート情報
概要
金型は、射出成形をはじめとする多くのプラスチック成形に使われており、その性能の良し悪しがプラスチック成形品の品質や生産性の80~90%を左右すると言われています。今日の金型設計は、3次元のソリッドモデルをベースとしたCAD/CAM システムを使って行うのが一般的です。それによって、従来に比べて大幅な設計時間やリードタイムの短縮が図られています。しかしながら、いかにCAD/CAM などのデジタル技術が進んでも、設計の良し悪しは設計者のアナログ的な構想力や設計センスによって決まります。デジタル技術は設計者の思考を助ける機能はあるものの、それ自体が考えて判断するわけではなく、設計者の命令(指令/指示)通りの仕事を実行するだけだからです。
本書は、プラスチック成形金型や関連する技術、知識を幅広く学べる基礎編と、射出成形金型の骨組みを決める初期検討や構想設計を主体に設計過程における考え方や留意点を具体的に解説した実用編から構成されています。経験の浅い技術者や学生でも広範な内容をやさしく、ある程度の深さまで理解しやすいように表や図を多く取り入れて解説しています。
こんな方にオススメ
- プラスチック成形金型、射出成形金型に関連する技術者
- プラスチック成形金型、射出成形金型を修得しようとしてる訓練生および学生
- ものづくり全般に関わる技術者・学生
目次
基礎編 プラスチック成形金型設計のための基礎知識
1 章 プラスチック成形金型とは
- 1.1 プラスチック成形金型の機能
- 1.2 プラスチック射出成形金型の構成
- 1.3 プラスチック成形金型製作の流れ
- 1.4 プラスチック成形金型設計図面
2 章 プラスチック成形の基礎
- 2.1 プラスチック成形法
- 2.2 射出成形生産システム
- 2.3 射出成形機と成形工程
3 章 プラスチック射出成形金型の基本構造
- 3.1 射出成形金型の分類
- 3.2 キャビティ・コア
- 3.3 ゲート・ランナー(コールドランナー金型)
- 3.4 突出し機構
- 3.5 アンダーカット処理機構
- 3.6 金型温調
- 3.7 エアーベント
4 章 金型材料と熱処理・表面処理
- 4.1 金型材料
- 4.2 熱処理・表面処理
5 章 プラスチック材料
- 5.1 プラスチックとは
- 5.2 プラスチック材料の分類
- 5.3 熱可塑性プラスチックの特徴と用途
実用編 プラスチック成形金型設計のための基本実務
1 章 金型設計の初期検討
- 1.1 客先仕様の確認
- 1.2 成形品仕様の検討
- 1.3 生産仕様の検討
- 1.4 金型基本仕様の検討
2 章 金型の構想設計
- 2.1 キャビティ・コアの設計
- 2.2 ゲート・ランナーの設計
- 2.3 突出し機構の設計
- 2.4 アンダーカット処理機構の設計
- 2.5 金型温調設計
- 2.6 エアーベントの設計
3 章 金型の組立図設計
- 3.1 組立図設計の基本
- 3.2 組立図設計の実例
4 章 金型の部品図設計
- 4.1 部品図設計の基本
- 4.2 キャビティ・コアの部品図設計
- 4.3 プレート類の部品図設計
5 章 金型図面の検図
- 5.1 組立図の検図
- 5.2 部品図の検図
プロフィール
福島有一
中央大学理工学部精密機械工学科卒業。現在、福島技術士事務所所長、株式会社日本開発サービス調査部主任研究員。
資格:技術士(機械部門)登録番号20006 号、財団法人海外貿易開発協会(JODC)登録専門家
加入団体:(社)日本技術士会、型技術協会、プラスチック工業技術研究会
主な著書:『これだけは知っておきたい金型知識』(2008 日刊工業新聞社)、『金型工作法(共著)』(2008社団法人 雇用問題研究会)、『プラスチック金型設計Q & A(共著)』(2006 日刊工業新聞社)、『よくわかるプラスチック射出成形金型設計』(2002 日刊工業新聞社)